蓬萊峡
概要 編集
蓬萊峡は、六甲山の裏側(北側)を有馬高槻構造線の西に続く六甲断層に沿って西から東へまっすぐ流れる大多田川の上流部、支流の座頭谷川との合流地点より上流の南側にある。破砕された花崗岩がさらに風化を受けて鋸歯状の鋭い岩峰の稜線を見せる峡谷である[3]。断層破砕帯にあたり、地質学では「バッドランド(悪地)」と呼ばれる地形であるが、これほど険しい地形は世界でも特異とされる。
右上の写真にある白い岩は著しく風化した花崗岩であり、その表面は素手で簡単に崩せるほどもろい。
殺伐とした白い無数の剣山があまりにも非現実的な風景であることから、松本清張原作の「内海の輪」、黒澤明監督の映画「隠し砦の三悪人」(1958年版)など、映画やテレビドラマのロケ地としてしばしば採用された場所であったが、現在は六甲山地への代表的な登山ルートの一つとして広く知られる存在である。
座頭谷は、その昔、ここを通りかかったひとりの座頭が道に迷い、ついには行き倒れになったという言い伝えから名づけられたものである。
歴史 編集
見所 編集
- 知るべ岩 - 豊臣秀吉による石標。大多田川の古道の証
- 座頭谷
- 小屏風岩・大屏風岩
- 船坂地域に残る湯山古道
所在地 編集
兵庫県西宮市塩瀬町生瀬 及び 山口町船坂
交通アクセス 編集
周辺情報 編集
- 兵庫県道51号宝塚唐櫃線(有馬街道)
- 蓬萊峡温泉
- 奥の蓬萊峡
- 白水峡
- 芦屋ロックガーデン
脚注 編集
参考文献 編集
- 「六甲砂防六十年史」 六甲砂防工事事務所 2001年
外部リンク 編集
- 蓬萊峡のバッドランド - 橋元正彦