LGBTに関する課題を考える議員連盟
LGBTに関する課題を考える議員連盟 (エルジービーティーにかんするかだいをかんがえるぎいんれんめい)は、2015年3月17日に設立された日本の超党派の国会議員による議員連盟[1]。略称はLGBT議連(エルジービーティーぎれん)[2]。
概要
編集2012年12月の衆議院選挙の際、市民団体「レインボープライド愛媛」は各政党に対し、性的少数者に関するアンケートを行った。そのうち自由民主党は、「人権問題として取り組まなくてよい」「性的少数者の人権を守る施策について、(性的少数者の中でも)性同一性障害者(トランスセクシャル)には必要だが、同性愛者には必要がない」「同性結婚の制度は特に必要がない」と回答。トランスセクシャル向けを除いたLGBT施策に消極的な姿勢をみせた[4][5]。
2013年7月時点で自民党内では、馳浩、橋本岳、福田峰之、牧島かれんなどが中心となって「性的マイノリティに関する課題を考える会(仮称。後のLGBTに関する課題を考える会)」を設立する動きが出ていることが報じられた[5]。同年、日本共産党の宮本岳志衆議院議員は、LGBT団体に対し、「わたしたち左翼と思われている人間が性的マイノリティのことで動くと保守系の人たちが騒ぐ」「これからも日本共産党が性的マイノリティの人たちを守るのは揺らぐことはないので、一人でも多くの自民党議員を味方につける努力をしなさい。わたしはそれを望んでいる」と語った[5]。
2015年3月17日、超党派の議員連盟「LGBTに関する課題を考える議員連盟」が発足。初代会長には自民党の馳浩が選出された。前述の宮本岳志日本共産党議員も議連へ加わった。2021年10月14日に衆議院が解散し、衆院選ではなく石川県知事選挙への出馬を表明していた馳はこの日をもって国会議員ではなくなったことで議連会長を退任。2022年3月14日には馳は保守分裂選挙を制して、当選した[6]。
2023年2月15日、国会内で総会が開かれ、自民党の岩屋毅が空席となっていた会長に選出された。なお、岩屋は2021年の衆院選の際、同性婚を可能とする法改正について、NHKのアンケートに「どちらかといえば反対」と回答し[7]、朝日新聞社のアンケートに「どちらとも言えない」と回答していた[8]。「同性婚を制度として認めるべきだと考るか」との毎日新聞社のアンケートには「認めるべきでない」と回答していた[9]。
所属国会議員・議連関係国会議員
編集役員 | |||
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会長 | 岩屋毅[3][10] (衆議院、自由民主党) (9回、大分3区) | ||
会長代理 | 稲田朋美[11][12][10] (衆議院、自由民主党) (6回、福井1区) | ||
幹事長 | 西村智奈美[11][13][10][14] (衆議院、立憲民主党) (6回、新潟1区) | ||
事務局長 | 谷合正明[11][10][14] (参議院、公明党) (4回、比例区) | ||
事務局次長 | 牧島かれん[11][14] (衆議院、自由民主党) (4回、神奈川17区) | ||
顧問 | 細野豪志[15] (衆議院、自由民主党) (8回、静岡5区) | ||
幹事 | 福島瑞穂[11][14] (参議院、社会民主党) (5回、比例区) |
山本朋広[11] (衆議院、自由民主党) (5回、比例南関東・神奈川4区) |
田村智子[11] (参議院、日本共産党) (3回、比例区) |
所属議員
編集衆議院議員
編集自由民主党 |
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橋本岳[10] (5回、岡山4区) |
公明党 |
國重徹[14] (4回、大阪5区) |
立憲民主党 |
寺田学[14] (6回、比例東北・秋田1区) |
日本共産党 |
宮本岳志[10] (5回・参1回、比例近畿・大阪5区) |
参議院議員
編集公明党 | ||
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新妻秀規[13] (2回、比例区) | ||
立憲民主党 | ||
牧山弘恵[16] (3回、神奈川県) |
石川大我[17] (1回、比例区) |
辻元清美[18][14] (1回・衆7回、比例区) |
日本共産党 | ||
伊藤岳[19] (1回、埼玉県) |
所属外の議連集会参加議員
編集衆議院議員
編集立憲民主党 |
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岡田克也[14] (11回、三重3区) |
参議院議員
編集立憲民主党 |
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福山哲郎[14] (5回、京都府) |
所属していた議員
編集落選
編集- 幹事:尾辻かな子(立憲民主党)[11][15]
- 幹事:福田峰之(設立時自由民主党、落選時希望の党)[10][20]。
- 左藤章(自由民主党)[21]
- 清水忠史(日本共産党)[19]
- 畑野君枝(日本共産党)[14][19]
- 池内沙織(日本共産党)[14][22][13]
- 吉田忠智(社会民主党)[13][14]
引退
編集議員辞職
編集転出
編集脚注
編集- ^ “「LGBTに関する課題を考える議員連盟」の設立について”. EMA日本 (2015年3月20日). 2023年2月15日閲覧。
- ^ 中西絵里. “LGBTの現状と課題 - 性的指向又は性自認に関する差別とその解消への動き -” (PDF). 4.LGBTへの差別解消に向けた法制化の動き. 参議院. p. 11(PDFファイル9ページ目). 2023年2月15日閲覧。
- ^ a b INC, SANKEI DIGITAL (2023年2月15日). “LGBT議連、同性婚認める法整備も 岩屋新会長「差別禁止の精神追求」”. 産経ニュース. 2023年2月15日閲覧。
- ^ 性的マイノリティに関する政策調査プロジェクト(愛媛)「回答・2012衆議院選挙 政党別回答①」
- ^ a b c 明智カイト、遠藤まめた (2013年7月19日). “日本におけるLGBTの法整備の動き”. SYNODOS. 2023年2月18日閲覧。
- ^ “石川知事選、元文科相の馳氏が初当選 保守分裂制す(写真=共同)”. 日本経済新聞 (2022年3月14日). 2023年3月4日閲覧。
- ^ “大分3区”. NHK 衆議院選挙2021 候補者アンケート. 2021年10月21日閲覧。
- ^ “岩屋毅”. 朝日・東大谷口研究室共同調査 - 2021衆議院選挙. 朝日新聞社. 2021年10月22日閲覧。
- ^ “自民 大分3区 岩屋毅”. 第49回衆院選. 毎日新聞社. 2022年6月7日閲覧。
- ^ a b c d e f g “【お知らせ】超党派の「LGBT議連」の総会にて「2023年度予算編成ならびに政策に関する要望書」を各省庁に説明・要望しました”. LGBT法連合会. 2023年2月17日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i “【お知らせ】超党派の「LGBT議連」の役員会にて「2022年度予算編成ならびに政策に関する要望書」を各省庁に説明・要望しました”. LGBT法連合会. 2023年2月15日閲覧。
- ^ “超党派の「LGBTに関する課題を考える議員連盟」の役員会であいさつする自民党の稲田元防衛相(左)=8日午後、国会 写真”. 西日本新聞me. 2023年2月15日閲覧。
- ^ a b c d “【LGBT】子どものいじめ、差別禁止法はどうなる? 国会議員が討論 女子大生の思いは...”. ハフポスト (2016年5月7日). 2023年2月17日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s “LGBTとAlly 学生×国会議員 2月16日報告”. LGBT法連合会. 2023年2月17日閲覧。
- ^ a b c “【お知らせ】超党派の「LGBT議連」の総會にて「2021年度予算編成ならびに政策に関する要望書」を各省庁に説明・要望しました”. LGBT法連合会. 2023年2月15日閲覧。
- ^ “プロフィール|牧山ひろえ 立憲民主党 神奈川県選挙区 参議院議員”. 牧山ひろえ 立憲民主党 神奈川県選挙区 参議院議員. 2023年2月17日閲覧。
- ^ “LGBT議連が総会開催 理解増進法、早期成立へ「全力を尽くす」”. サンスポ. 産経デジタル (2023年2月15日). 2023年2月15日閲覧。
- ^ “超党派で構成される「LGBTに関する課題を考える議員連盟」の総会が開かれました”. www.kiyomi.gr.jp. 2023年2月15日閲覧。
- ^ a b c “LGBT法案再修正を/議連総会 野党が要求”. www.jcp.or.jp. 2023年2月15日閲覧。
- ^ “福田 峰之 - 超党派のLGBT課題を考える議員連盟の設立総会。会長に馳浩、顧問に細野剛志、僕は呼びかけ人の1人として...”. www.facebook.com. 2023年2月17日閲覧。
- ^ “所属議員連盟一覧 | 前衆議院議員 左藤章 公式ウェブサイト|大阪2区 自民党”. 2023年2月17日閲覧。
- ^ “【国会】LGBT差別解消へ 4野党が法案を共同提出”. 日本共産党 衆議院議員 はたの君枝. 2023年2月15日閲覧。
関連項目
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