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インスリン デグルデク・インスリン アスパルト

インスリン デグルデク・インスリン アスパルト（Insulin degludec/insulin aspart）は、糖尿病治療用のインスリン配合剤である[2]。インスリン デグルデクとインスリン アスパルトを7：3の割合で含有している[4][2]。腹部、上腕または大腿部の皮下に注射する[2]。プロタミンを含まない澄明な液体であり、注射前に振り混ぜる必要がない。

インスリン デグルデク・インスリン アスパルト
成分一覧
インスリン デグルデク 持効型インスリンアナログ
インスリン アスパルト 超速効型インスリンアナログ
臨床データ
販売名 ライゾデグ，Ryzodeg
Drugs.com
ライセンス EMA:リンク
胎児危険度分類
法的規制

for injection

  • EU: Rx-only [2]
投与経路 Subcutaneous injection
識別
CAS番号
 1392491-77-8
ATCコード A10AD06 (WHO)
PubChem SID: 381127229
KEGG D10570
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最も頻繁に報告される副作用は、低血糖症である[2]。

2012年12月に日本で[5]、2013年1月に欧州連合で[2]、2015年9月に米国で[6]、2017年11月にオーストラリアで[1]医療用として承認された。

効能・効果 編集

インスリン療法が適応となる糖尿病[4]

インスリン デグルデク・インスリン アスパルトは、成人、青年、2歳以上の小児における糖尿病の治療に適応される[2]。

禁忌 編集

以下の患者には禁忌である[4]。

  • 低血糖症状を呈している患者
  • 製剤成分に対し過敏症の既往歴のある患者

副作用 編集

重大な副作用として、低血糖とアナフィラキシーショックが知られている[4]。

体内動態 編集

デグルデク・アスパルトが皮下注射されると、まずアスパルト単量体が血中に移行して鋭い血中濃度曲線を描く一方で、デグルデクはジヘキサマー（12量体：(T3R3)2[注 1]）から生成したマルチヘキサマーが徐々に解離してデグルデク単量体を放出するので平坦な血中濃度曲線を描き、2相性となる[8][4]。

脚注 編集

注釈 編集

  1. ^ 弛緩形態（relaxed）のデグルデクの一部が体内で緊張形態（tense）に変化して生成したヘテロ六量体が側鎖を介して2つ会合している[7]。

出典 編集

  1. ^ a b c “Ryzodeg 70/30 FlexTouch and Penfill (insulin degludec/insulin aspart) solution” (PDF). Novo Nordisk Pharmaceuticals Pty Ltd. 2022年1月20日閲覧。
  2. ^ a b c d e f g “Ryzodeg EPAR”. European Medicines Agency (EMA). 2020年7月18日閲覧。 Text was copied from this source which is © European Medicines Agency. Reproduction is authorized provided the source is acknowledged.
  3. ^ “Insulin aspart / insulin degludec (Ryzodeg 70/30) Use During Pregnancy”. Drugs.com (2020年6月30日). 2020年7月26日閲覧。
  4. ^ a b c d e “ライゾデグ配合注フレックスタッチ 添付文書”. www.info.pmda.go.jp. 2022年1月20日閲覧。
  5. ^ “ライゾデグ配合注 フレックスタッチ 本日、薬価収載、12月1日より発売” (2015年11月26日). 2022年1月20日閲覧。
  6. ^ “米FDA　ノボの糖尿病治療薬・トレシーバ、ライゾデグの2剤を承認 | ニュース | ミクスOnline”. www.mixonline.jp. 2022年1月20日閲覧。
  7. ^ 粟田卓也「10.新世代の持効型溶解インスリン製剤の誕生」『インスリン製剤の変遷をたどる』メディカル・ジャーナル社、2013年12月16日。http://www.saitama-med.ac.jp/uinfo/mnaika4/pdf/ditn2013-03.pdf。 
  8. ^ 粟田卓也「11.理想的な二相性インスリン製剤を目指して 溶解性の配合インスリンアナログ製剤の誕生」『インスリン製剤の変遷をたどる』メディカル・ジャーナル社、2013年12月16日。http://www.saitama-med.ac.jp/uinfo/mnaika4/pdf/ditn2013-05.pdf。 

外部リンク 編集

  • 粟田卓也「11.理想的な二相性インスリン製剤を目指して 溶解性の配合インスリンアナログ製剤の誕生」『インスリン製剤の変遷をたどる』メディカル・ジャーナル社、2013年12月16日。http://www.saitama-med.ac.jp/uinfo/mnaika4/pdf/ditn2013-05.pdf。 
  • “Insulin aspart mixture with insulin degludec”. Drug Information Portal. U.S. National Library of Medicine. 2022年1月20日閲覧。
  • Australian Public Assessment Report for insulin degludec (rys)/insulin aspart (rys) (PDF) (Report). Therapeutic Goods Administration (TGA).


 

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