キンモ・イナネン(Kimmo Albin Innanen、1937年3月12日-2011年8月3日)は、フィンランド系カナダ人天体物理学者である。

初期の人生と教育 編集

カナダカークランド・レイクで生まれ、トロントで育った。母語はフィンランド語である。トロント大学航空学の学位を取り、その後、1960年にウォータールー大学応用数学の修士号、1964年にトロント大学で博士号を取った[1]

研究 編集

1966年にヨーク大学物理学部に移籍し、天体力学、銀河動力学、より最近には太陽系小惑星等について研究し、100報以上の論文を書いた[1]。1990年、セッポ・ミッコラとともに火星のトロヤ群の存在を予言し、後に発見された[2]。1997年には、地球の最初の共軌道天体であるクルースンの発見に関わった[3]。1986年から1994年まで、科学部局長を務めた[1]

名誉等 編集

1995年にトゥルク大学から名誉学位を受けた[1]。1941年にリイシ・オテルマが発見した小惑星イナネンは、彼の名前に因む[4]

出典 編集

  1. ^ a b c d Kimmo Innanen (1937 - 2011) | American Astronomical Society”. aas.org. 2016年6月15日閲覧。
  2. ^ Schmadel, Lutz (2003-08-05) (英語). Dictionary of Minor Planet Names. Springer Science & Business Media. ISBN 9783540002383. https://books.google.com/books?id=VoJ5nUyIzCsC 
  3. ^ Wiegert, Paul A.; Innanen, Kimmo A.; Mikkola, Seppo. “An asteroidal companion to the Earth”. Nature 387 (6634): 685-686. doi:10.1038/42662. http://www.nature.com/doifinder/10.1038/42662. 
  4. ^ JPL Small-Body Database Browser”. ssd.jpl.nasa.gov. 2016年6月15日閲覧。