ケノレステス科
ケノレステス科（Caenolestidae）は有袋類少丘歯目の科。南米アンデスに7種が現生する[1][3]。
| ケノレステス科 | |||||||||||||||||||||
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| 分類 | |||||||||||||||||||||
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| 学名 | |||||||||||||||||||||
| Caenolestidae Trouessart, 1898[1] | |||||||||||||||||||||
| 和名 | |||||||||||||||||||||
| ケノレステス科[2] | |||||||||||||||||||||
| 下位分類群 | |||||||||||||||||||||
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分布 編集
アンデスの高地の奥まった森林や草原に生息する[4]。
特徴 編集
頭胴長（体長）9–14センチメートル、尾長10–14センチメートル、体重14–41グラム[4]。大きさは小さなラット大で、脚は細長く、吻は尖りほっそりとしており、尾には毛が生える。主に肉食性で、昆虫、ミミズ、小型脊椎動物などを狩る。目が小さく視力が悪く、聴覚と長く敏感なひげを使って獲物を見つけるために夕方と夜に狩りをする。 一生の多くを巣穴や地上の獣道で過ごしているようである。他の有袋類のいくつかと同様に、袋を持たず、メスが常に子供を運んでいるわけではなく、おそらく穴の中に子供を残したままにしているようである[5]。
系統分類 編集
少丘歯目は有袋類の共通祖先から早くに別れた。分子系統解析によれば、2番目に基盤的な有袋類である[6]。2,000万年前以降、少なくとも7属が南米で生じたが、現生は3属のみ[4]。
| 現生種の系統[7] | |||||||||||||||||||||||||||||||||
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現生種 編集
7種が存在し、うち1種は2013年に記載された[3]。和名は川田ほか（2018）[2]に従う。英名はGardner（2005）[1]による。本科の構成種は「shrew opossum」や「rat opposum」と呼ばれることもある[4]。
- ケノレステス属 Caenolestes
- ペルーケノレステス属 Lestoros
- チリケノレステス属 Rhyncholestes
脚注 編集
- ^ a b c Gardner, A.L. (2005). "Family Caenolestidae". In Wilson, D.E.; Reeder, D.M (eds.). Mammal Species of the World: A Taxonomic and Geographic Reference (3rd ed.). Johns Hopkins University Press. pp. 19–20. ISBN 978-0-8018-8221-0. OCLC 62265494.
- ^ a b 川田伸一郎他 「世界哺乳類標準和名目録」『哺乳類科学』第58巻 別冊、日本哺乳類学会、2018年、1 - 53頁。
- ^ a b c Ojala-Barbour, R. (October 2013). “A new species of shrew-opossum (Paucituberculata: Caenolestide) with a phylogeny of extant caenolestids”. Journal of Mammalogy 94 (5): 967–982. doi:10.1644/13-MAMM-A-018.1.
- ^ a b c d Margaret A. O'Connell「アンデス高地のケノステレス」、D.W.マクドナルド 編、今泉吉典 監修『動物大百科 6 有袋類ほか』平凡社、1986年、110頁。
- ^ Patterson (2008), page 126
- ^ Nilsson, M. A.; Churakov, G.; Sommer, M.; Van Tran, N.; Zemann, A.; Brosius, J.; Schmitz, J. (2010-07-27). “Tracking Marsupial Evolution Using Archaic Genomic Retroposon Insertions”. PLOS Biology 8 (7): e1000436. doi:10.1371/journal.pbio.1000436. PMC 2910653. PMID 20668664.
- ^ Upham, Nathan S.; Esselstyn, Jacob A.; Jetz, Walter (2019). “Inferring the mammal tree: Species-level sets of phylogenies for questions in ecology, evolution and conservation”. PLOS Biol 17 (12): e3000494. doi:10.1371/journal.pbio.3000494. PMC 6892540. PMID 31800571.