ケープライオン は、食肉目ネコ科に属するライオンの一亜種で、現在の南アフリカ共和国にあたる地域に生息していた。メスの剥製標本で全長264cmという記録があり、バーバリライオンと並ぶ最大のライオンとされることもある。アフリカ大陸の中心部に赤道が走っているので、北端のバーバリライオンと南端のケープライオンが最も巨大であるというのはベルクマンの法則からいって理に適っている。理屈の上からは2世紀までに絶滅したヨーロッパライオンはさらに巨大だった可能性がある。

ケープライオン
レンブラントが描いたケープライオン
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 哺乳綱 Mammalia
: ネコ目(食肉目) Carnivora
: ネコ科 Felidae
: ヒョウ属 Panthera
: ライオン P.leo
亜種 : ケープライオン P.l.melanochaita
学名
Panthera leo melanochaita
和名
ケープライオン
英名
Cape Lion

南アフリカは当初オランダ人が沿岸部に進出し、後からイギリス人がやってきた。オランダ人(アフリカーナーと自称した)はイギリスの支配から逃れるために先住民と戦って内陸に移動し、1852年トランスヴァール共和国1854年オレンジ自由国を建設した。また南アフリカは当時から鉱物を豊富に産出していたため、それだけ人間による開発も盛んであった。これらの事情によりケープライオンの生息地は減少し、1865年を最後に絶滅したとされる。

1860年にパリ植物園で撮影された雄のケープライオンの写真

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