数学において、空間の次元を n とするとき、 を満たす pソボレフ共役(ソボレフきょうやく、: Sobolev conjugate)は

で与えられる。このパラメータは特にソボレフ不等式において重要となる。

動機 編集

ある q >p に対し、ソボレフ空間   の元 u  に属するかという問題が考えられる。より具体的に、   を制御するのはいつか、という問題が考えられる。次の不等式が任意の q に対して成立することはないということは、容易に確かめられる。

  (*)

コンパクトな台を持つ無限回微分可能な函数   を考える。  とすると、次が成り立つ。

 
 

  に対する不等式 (*) の結果、  に対する次の不等式が得られる。

 

  なら、  をゼロあるいは無限大とすることで矛盾が導かれる。したがって不等式 (*) は

 

に対してのみ成立する。これがソボレフ共役である。

関連項目 編集

参考文献 編集

  • Lawrence C. Evans. Partial differential equations. Graduate studies in Mathematics, Vol 19. American Mathematical Society. 1998. ISBN 0-8218-0772-2