ソラナ・ミハエラ・チルステアSorana-Mihaela Cîrstea, ルーマニア語発音: [soˈrana ˈkɨrste̯a]; 1990年4月7日 - )は、ルーマニアブカレスト出身の女子プロテニス選手。自己最高ランキングはシングルス21位、ダブルス35位。これまでにWTAツアーでシングルス1勝、ダブルス5勝を挙げている。身長176cm、体重59kg。右利き、バックハンド・ストロークは両手打ち。

ソラナ・チルステア
Sorana Cîrstea
ソラナ・チルステア
基本情報
フルネーム Sorana-Mihaela Cîrstea
国籍  ルーマニア
出身地 同・ブカレスト
生年月日 (1990-04-07) 1990年4月7日(34歳)
身長 176cm
体重 59kg
利き手
バックハンド 両手打ち
ツアー経歴
デビュー年 2006年
ツアー通算 6勝
シングルス 1勝
ダブルス 5勝
生涯獲得賞金 9,096,223 アメリカ合衆国ドル
4大大会最高成績・シングルス
全豪 4回戦(2017)
全仏 ベスト8(2009)
全英 3回戦(2009・12・17)
全米 3回戦(2009・19)
4大大会最高成績・ダブルス
全豪 3回戦(2018)
全仏 3回戦(2008・18)
全英 3回戦(2011)
全米 3回戦(2009・17)
キャリア自己最高ランキング
シングルス 21位(2013年8月12日)
ダブルス 35位(2009年3月9日)
2019年7月3日現在

姓のCîrsteaはルーマニア語で[ˈkɨrste̯a](クルステア)と発音される。

来歴 編集

チルステアはシュテフィ・グラフに憧れて、4歳からテニスを始めた。2006年に16歳でプロ入り。2007年4月、当時17歳のチルステアはハンガリーブダペスト大会で初の女子ツアー決勝戦に進出した。2回戦で第2シードのマルチナ・ミュラー、準々決勝で第5シードのエレニ・ダニリドゥを下した後、第6シードのヒセラ・ドゥルコとの決勝戦に駒を進めた。決勝ではドゥルコに 7-6, 2-6, 2-6 のフルセットで敗れたが、この準優勝で世界ランキングを大幅に上昇させる。同年9月のインドネシアバリ大会では、2回戦で第8シードのパティ・シュナイダーを下し、第2シードのダニエラ・ハンチュコバとの準決勝まで進出した。

2008年、チルステアはシングルス・ダブルスともに大きな躍進を遂げた。5月にはモロッコフェズ大会のダブルスでアナスタシア・パブリュチェンコワと組んで優勝し、ツアー初優勝を果たす。シングルスでも10月のウズベキスタンタシュケント大会決勝でザビーネ・リシキを 2-6, 6-4, 7-6 のフルセットで下し、初優勝を決めた。シーズン最後の出場となったルクセンブルク大会では、ダブルスでマリーナ・エラコビッチと組んで優勝し、ダブルス2勝目を獲得した。これらの活躍により、彼女の世界ランキングは年頭の106位から、年末には36位まで上昇した。

 
2009年全仏オープンにて

2009年全仏オープンで、ソラナ・チルステアはノーシードから初のベスト8に勝ち上がった。2回戦でアリーゼ・コルネ、3回戦でキャロライン・ウォズニアッキを破ると、4回戦では第5シードのエレナ・ヤンコビッチを 3-6, 6-0, 9-7 で倒した。初進出の準々決勝では、オーストラリアサマンサ・ストーサーに 1-6, 3-6 のストレートで完敗した。

2012年全豪オープンの1回戦で2011年全米オープン優勝の地元選手サマンサ・ストーサーを 7-6, 6-3 で破り、全豪では初めての3回戦に進出している。

チルステアはオリンピックルーマニア代表として2008年北京五輪2012年ロンドン五輪に出場している。

チルステアと同じ1990年生まれの女子プロテニス選手には、デンマークキャロライン・ウォズニアッキチェコペトラ・クビトバ日本森田あゆみなどがいる。森田とは仲が良くダブルスを組むこともある。2011年ウィンブルドン選手権では1回戦で第15シードの荘佳容&謝淑薇組を 6-4, 6-4 で破り3回戦まで進出した。

WTAツアー決勝進出結果 編集

シングルス: 3回 (1勝3敗) 編集

大会グレード
2008年以前 2009年以後
グランドスラム (0–0)
WTAファイナルズ (0–0)
ティア I (0–0) プレミア・マンダトリー (0-0)
プレミア5 (0-1)
ティア II (0–0) プレミア (0–0)
ティア III (0–1) インターナショナル (0–1)
ティア IV & V (1–0)
結果 No. 決勝日 大会 サーフェス 対戦相手 スコア
準優勝 1. 2007年4月19日   ブダペスト クレー   ヒセラ・ドゥルコ 7–6(2), 2–6, 2–6
優勝 1. 2008年10月5日   タシケント ハード   ザビーネ・リシキ 2–6, 6–4, 7–6(4)
準優勝 2. 2013年8月11日   トロント ハード   セリーナ・ウィリアムズ 2–6, 0–6
準優勝 3. 2019年9月28日   タシケント ハード   アリソン・バン・アイトバンク 2-6, 6-4, 4-6

ダブルス:10回 (5勝5敗) 編集

結果 No. 決勝日 大会 サーフェス パートナー 対戦相手 スコア
優勝 1. 2008年5月5日   フェズ クレー   アナスタシア・パブリュチェンコワ   アリサ・クレイバノワ
  エカテリーナ・マカロワ
6–2, 6–2
準優勝 1. 2008年8月23日   ニューヘイブン ハード   モニカ・ニクレスク   クベタ・ペシュケ
  リサ・レイモンド
6–4, 5–7, [7–10]
優勝 2. 2008年10月26日   ルクセンブルク ハード
(室内)
  マリーナ・エラコビッチ   ベラ・ドゥシェビナ
  マリヤ・コリツェワ
2–6, 6–3, [10–8]
準優勝 2. 2009年4月19日   バルセロナ クレー   アンドレヤ・クレパーチ   ヌリア・リャゴステラ・ビベス
  マリア・ホセ・マルティネス・サンチェス
6–3, 2–6, [8–10]
準優勝 3. 2009年4月30日   フェズ クレー   マリア・キリレンコ   アリサ・クレイバノワ
  エカテリーナ・マカロワ
3–6, 6–2, [8–10]
優勝 3. 2010年5月8日   エストリル クレー   アナベル・メディナ・ガリゲス   ビタリア・ディアチェンコ
  オウレリー・ヴェディ
6–1, 7–5
準優勝 4. 2010年7月11日   ブダペスト クレー   アナベル・メディナ・ガリゲス   ティメア・バシンスキー
  タチアナ・ガルビン
3–6, 3–6
優勝 4. 2011年8月27日   ダラス ハード   アルベルタ・ブリアンティ   アリーゼ・コルネ
  ポーリーン・パルマンティエ
7–5, 6–3
準優勝 5. 2014年10月12日   天津 ハード   アンドレヤ・クレパーチ   アーラ・クドゥリャフツェワ
  アナスタシア・ロディオノワ
7–6(6), 2–6, [8–10]
優勝 5. 2019年4月14日   ルガーノ クレー   アンドレア・ミトゥ   ベロニカ・クデルメトワ
  ガリナ・ボスコボワ
1–6, 6–2, [10–8]

4大大会シングルス成績 編集

略語の説明
 W   F  SF QF #R RR Q# LQ  A  Z# PO  G   S   B  NMS  P  NH

W=優勝, F=準優勝, SF=ベスト4, QF=ベスト8, #R=#回戦敗退, RR=ラウンドロビン敗退, Q#=予選#回戦敗退, LQ=予選敗退, A=大会不参加, Z#=デビスカップ/BJKカップ地域ゾーン, PO=デビスカップ/BJKカッププレーオフ, G=オリンピック金メダル, S=オリンピック銀メダル, B=オリンピック銅メダル, NMS=マスターズシリーズから降格, P=開催延期, NH=開催なし.

大会 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017 2018 2019 2020 通算成績
全豪オープン A 1R 1R 2R 2R 3R 3R 1R 1R A 4R 2R 1R 2R 11–12
全仏オープン A 2R QF 1R 3R 1R 3R 3R LQ 1R 2R 1R 2R 13–11
ウィンブルドン LQ 2R 3R 1R 1R 3R 2R 1R LQ 1R 3R 2R 1R 9–11
全米オープン LQ 2R 3R 1R 1R 2R 2R 2R LQ 1R 2R 2R 3R 10–11

外部リンク 編集