ダイムラー装甲車は、第二次世界大戦中にイギリス軍が使用した装輪装甲車である。

ダイムラー装甲車
ダイムラー装甲車マークII
性能諸元
全長 4m
全幅 2.46m
全高 2.26m
重量 7.6t
懸架方式 装輪式四輪駆動、コイルスプリングサスペンション
速度 80km/h
行動距離 320km
主砲 オードナンス QF 2ポンド砲
副武装 7.92mmベサ機関銃同軸
7.92mmブレン軽機関銃(対空用)
装甲 16-7mm
エンジン ダイムラー27 4.1リッター6気筒ガソリン
95hp
乗員 3名
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概要 編集

ダイムラー装甲車は、ダイムラー偵察車を基に開発された。ダイムラー偵察車はディンゴという名で知られ、軽量小型の偵察車であり、捜索や連絡任務に用いられた。これを大型化し、テトラーク戦車砲塔を装備したものがダイムラー装甲車である。

偵察車のように、それは当時最も進歩的なデザインのいくつかを取り入れており、第二次世界大戦中のイギリスで最高の装甲戦闘車両の1つになった。試作車両1939年に生産された。しかし、重量からトランスミッションに問題が起こり、1941年中ごろまで戦線投入が延長された。2,964両がダイムラー社によって製造された。

ダイムラー装甲車は、完全な独立懸架型装置を持ち、四輪駆動である。車軸内部の遊星歯車式の動力伝達機構は、最低速ギアで非常に低いギア比を可能としている。

起伏の多い不整地でも信頼性が高いことは、偵察と護衛任務には理想的だった。

戦歴 編集

ダイムラー装甲車は、北アフリカの第11軽騎兵隊およびダービシャー連隊に属して戦闘に参加した。また、ヨーロッパでも用いられ、いくつかの車両は南東アジアにも送られた。

火力を向上させるため、ヨーロッパ戦線の若干のダイムラー装甲車は、2ポンド砲リトルジョン・アダプターを取り付けた。これは、口径漸減の原理で砲弾を加速するものである。

ダイムラー装甲車は、イギリス領土に配備された部隊1960年代まで使用された。これは、後継のコベントリー装甲車より長く就役している。

派生型 編集

マークI
マークI CS
火力支援用に76mm砲を備える。
マークII
改良型砲塔を装備。銃座を再設計しラジエーターを改良、操縦手席に脱出ハッチを設けた。
SOD(Sawn-Off Daimler)
砲塔を撤去した連隊指揮車型。

使用国 編集

参加戦争 編集

登場作品 編集

ゲーム 編集

R.U.S.E.
イギリス装甲偵察ユニットとして登場。
The Saboteur
武装親衛隊装甲車として「AR-33」の名称で登場する。

外部リンク 編集