テディ・ブリッジウォーター

テオドア・エドモンド・ブリッジウォーター・ジュニアTheodore Edmond Bridgewater Jr. , 1992年11月10日 - )は、アメリカ合衆国フロリダ州マイアミ出身の元プロアメリカンフットボール選手。ポジションはクォーターバック

テディ・ブリッジウォーター
Teddy Bridgewater
refer to caption
デンバー・ブロンコスでのブリッジウォーター
(2021年)
基本情報
ポジション クォーターバック
生年月日 (1992-11-10) 1992年11月10日(31歳)
出身地 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
フロリダ州マイアミ
身長: 6' 2" =約188cm
体重: 212 lb =約96.2kg
経歴
高校 マイアミ・ノースウェスタン高等学校
大学 ルイビル大学
NFLドラフト 2014年 / 1巡目全体32位
所属歴
2014-2017 ミネソタ・バイキングス
2018 ニューヨーク・ジェッツ*
2018-2019 ニューオーリンズ・セインツ
2020 カロライナ・パンサーズ
2021 デンバー・ブロンコス
2022 マイアミ・ドルフィンズ
2023 デトロイト・ライオンズ
*オフシーズンまたはプラクティススクワッドとしての所属のみ
受賞歴・記録
プロボウル選出(1回)
2015
その他受賞・記録
  • NFLオールルーキーチーム (2014)
  • アート・ルーニー賞 (2020)
  • オールAACセカンドチーム (2013)
  • ビッグ・イースト最優秀攻撃選手賞 (2012)
  • オールビッグ・イーストファーストチーム (2012)
  • ビッグ・イースト新人王 (2011)
NFL 通算成績
パス試投数 2,067
パス成功数 1,372
パス成功確率 66.4%
TD-INT 75-47
パス獲得ヤード 15,120
QBレーティング 90.5
ラン獲得ヤード 844
ラッシングTD 11
Player stats at NFL.com
Player stats at PFR

経歴 編集

大学時代 編集

2011年にルイビル大学に入学したブリッジウォーターは、1年生の途中から先発QBに昇格しその年は2,129ヤードを投げ、14TD、12INTの成績を残し、ビッグイーストの年間最優秀新人に選ばれた[1]。2年生になった2012年では12試合中11試合に出場し、3,452ヤードを投げ、25TD、7INTという好成績を収め、ビッグイーストの年間最優秀攻撃選手に選ばれた[2]。2013年シーズンにはチームはシュガーボウルに出場し、大学No.1ディフェンスを誇っていたフロリダ大学を相手に266ヤード、2TDを投げチームは33-23で勝利し、自身はMVPに選ばれた[3]

ミネソタ・バイキングス 編集

2014年のNFLドラフト1巡(全体32位)でミネソタ・バイキングスに指名され入団した[4]。トレーニングキャンプではマット・キャセルと先発を争い、キャセルの控えに回った。第3週でキャセルがシーズン絶望の怪我を負ったため、第4週から先発をつとめた[5]。2014年シーズンは14試合に出場(先発13試合)し、2,919ヤード、14TD、12 INTで終え、プロフットボール・ウィークリーの、オールルーキーチームに選ばれた[6][7]

2015年マンデーナイトフットボールとなった開幕戦のサンフランシスコ・フォーティナイナーズ戦で5サックされ、タッチダウンなしに終わった。第2週のデトロイト・ライオンズ戦では、パス18回中14回成功、カイル・ルドルフへのTDパスを決めて、26-16で勝利した。第3週のサンディエゴ・チャージャーズ戦はパス24回中13回成功、1INTに終わったが、ディフェンスとエイドリアン・ピーターソンの活躍で31-14で勝利した。第4週、その時点ではトータルディフェンスでNFLトップのデンバー・ブロンコス相手にパス41回中27回成功、269ヤード、1TDの活躍を見せたが、7サックを浴び、20-23で敗れた。バイウィークをはさんで第6週のカンザスシティ・チーフス戦では、パス31回中17回成功、249ヤード、1TD、2INTを記録、16-10で勝利した。第7週のデトロイト・ライオンズ戦では、パス35回中25回成功、316ヤード、2TDの活躍を見せた。シカゴ・ベアーズ戦ではパス30回中17回成功、187ヤード、1TD、チームは、第4Qに逆転勝利した。セントルイス・ラムズ戦でラマーカス・ジョイナーにヒットされ負傷退場した。第15週のシカゴ・ベアーズ戦では、パス20回中17回成功、4TDパス、1TDランの大活躍を見せ、38-17で勝利、この試合で彼のQBレイティングは154.4となった。最終週、グリーンベイ・パッカーズ戦ではパス成功率、52.6%、99ヤード、1INTでQBレイティングは、自身最低の45.7に終わったが、チームは20-13で勝利し、2009年以来6年ぶりの地区優勝を果たした。1月10日のシアトル・シーホークスとのワイルドカードプレーオフでは、パス24回中17回成功、146ヤードを記録、チームは9-10で敗れた。1月25日、プロボウルに選ばれた。

2016年8月30日、練習中に膝の脱臼と前十字靭帯断裂した[8]。これによりシーズン中の復帰は絶望的となった[8]。チーム司令塔を失ったバイキングスは急遽トレードでサム・ブラッドフォードイーグルスから獲得した[9]。バイキングスは開幕から5連勝したが、8勝8敗で地区3位、プレーオフを逃した。翌年1月、医師が彼の回復は19か月がかかると発言した。5月のミニキャンプに参加した。9月2日、開幕からPUPリスト入りすることとなり、開幕から6試合は出場できないこととなった。10月16日、チーム練習に参加した後、11月8日、アクティブロースターに復帰、ケイス・キーナムの控えを務めることとなった。第15週のシンシナティ・ベンガルズ戦で第4Qに交代出場した際は、スタンディングオベーションで迎えられた。

2017年5月1日、バイキングスは、5年目のオプションを行使せず、2017年シーズン終了後、フリーエージェントになることとなった。

ニューオーリンズ・セインツ 編集

2018年3月18日にニューヨーク・ジェッツと1年契約を結んだが、同年8月29日に2019年のドラフト6巡指名権とともに、2019年のドラフト3巡指名権とのトレードでニューオーリンズ・セインツに移籍した[10]。10月8日のワシントン・レッドスキンズ戦で移籍後初出場した。12月28日の最終週、カロライナ・パンサーズ戦でセインツが既にNFC第1シードを確保していたため、ドリュー・ブリーズに代わって先発QBを務めた。彼が先発出場したのは、2015年シーズン以来のことであった。この試合でパス22回中14回成功、118ヤード、1TD、1INTを記録した。この試合でチームは14-33で敗れた。

2019年、怪我したブリーズに代わって第3週のシアトル・シーホークス戦から先発出場すると、第7週のシカゴ・ベアーズ戦まで5戦5勝の好成績を収めた[11]

カロライナ・パンサーズ 編集

 
2020年

2020年3月26日、カロライナ・パンサーズと3年6300万ドルで契約を結んだ[12]

このシーズンはパス成功数(340回)、パス獲得ヤード(3,733ヤード)、タッチダウンパス(15回)、ラン獲得ヤード(279ヤード)でいずれもキャリアハイの成績を残したが、オフにニューヨーク・ジェッツからサム・ダーノルドがチームに加入したこと[13]により、ブリッジウォーターはトレードでの他球団移籍を模索することとなった[14]

デンバー・ブロンコス 編集

2021年4月28日、デンバー・ブロンコスにドラフト6巡目の指名権と交換でトレードされた[15]。ブロンコスの先発QBはドリュー・ロック英語版であったが、先発争いの末、ブリッジウォーターが先発QBに任命された[16]。ブロンコスでは開幕から3連勝を達成したがその直後から4連敗を喫した。第15週のシンシナティ・ベンガルズ戦で頭部を負傷し、脳震盪プロトコルに入った。このシーズンはパス426回中285回成功、3,052ヤード、タッチダウン18回、インターセプト7回という成績であった[17]

マイアミ・ドルフィンズ 編集

2022年3月14日にマイアミ・ドルフィンズとの1年契約に合意した[18]。このシーズンはトゥア・タゴヴァイロアの控えとして5試合に出場した。

デトロイト・ライオンズ 編集

2023年8月10日にデトロイト・ライオンズと契約を結んだ[19]。12月16日に、このシーズン限りで現役から引退することを表明した[20]

コーチ 編集

高校 編集

2024年2月、母校であるマイアミ・ノースウェスタン高校フットボールチームのヘッドコーチに就任した[21]

詳細情報 編集

年度別成績 編集

レギュラーシーズン 編集

年度 チーム

試合 パス ラン サック ファンブル
出場 先発 成功
回数
試投
回数
成功
確率
獲得
ヤード
平均
獲得
ヤード
TD Int レイテ
ィング
試行
回数
獲得
ヤード
平均
獲得
ヤード
TD サック
サック
ヤード
ファン
ブル数
ロスト
2014 MIN 5 13 12 259 402 64.4 2,919 7.3 14 12 85.2 47 209 4.4 1 39 249 3 0
2015 16 16 292 447 65.3 3,231 7.2 14 9 88.7 44 192 4.4 3 44 307 8 3
2016 0 0 ケガのためプレーせず
2017 1 0 0 2 0.0 0 0.0 0 1 0.0 3 −3 −1.0 0 0 0 0 0
2018 NO 5 1 14 23 60.9 118 5.1 1 1 70.6 11 5 0.5 0 2 8 0 0
2019 9 5 133 196 67.9 1,384 7.1 9 2 99.1 28 31 1.1 0 12 89 1 0
2020 CAR 15 15 340 492 69.1 3,733 7.6 15 11 92.1 53 279 5.3 5 31 205 6 3
2021 DEN 13 13 285 426 66.9 3,052 7.2 18 7 94.9 30 106 3.5 2 31 211 1 1
2022 MIA 5 2 49 79 62.0 683 8.6 4 4 85.6 3 27 9.0 0 7 45 0 0
2023 DET 10 1 0 0 0 0 0 0.0 0 0 0.0 2 −2 −1.0 0 0 0 0 0
NFL:10年 79 65 1,372 2,067 66.4 15,120 7.3 75 47 90.5 221 844 3.8 11 166 1,114 19 7
  • 太字は自身最高記録

ポストシーズン 編集

年度 チーム 試合 パス ラン サック ファンブル
出場 先発 成功
回数
試投
回数
成功
確率
獲得
ヤード
平均
獲得
ヤード
TD Int レイテ
ィング
試行
回数
獲得
ヤード
平均
獲得
ヤード
TD サック
サック
ヤード
ファン
ブル数
ロスト
2015 MIN 1 1 17 24 70.8 146 6.1 0 0 86.5 3 0 0.0 0 3 21 0 0
1 1 17 24 70.8 146 6.1 0 0 86.5 3 0 0.0 0 3 21 0 0

関連項目 編集

脚注 編集

  1. ^ Louisville football's Teddy Bridgewater named Big East Rookie of the Year”. courier-journal (2011年12月8日). 2015年1月2日閲覧。
  2. ^ Bridgewater, Greene win Big East honors”. ESPN (2012年12月6日). 2015年1月2日閲覧。
  3. ^ Louisville's Teddy Bridgewater wins the Miller-Digby MVP award”. The Times-Picayune (2013年1月2日). 2015年1月2日閲覧。
  4. ^ バイキングス指名リスト”. NFL JAPAN. 2015年1月2日閲覧。
  5. ^ QBキャセルが骨折、新人ブリッジウォーターが次戦から先発に”. NFL JAPAN (2014年9月22日). 2015年1月2日閲覧。
  6. ^ テディ・ブリッジウォーター”. NFL JAPAN (2014年12月31日). 2015年1月2日閲覧。
  7. ^ Giants’ Beckham Jr. PFWA Rookie/Offensive Rookie of the Year, St. Louis’ Donald Defensive Rookie of the Year; All-Rookie Team named”. PFWA (2015年1月13日). 2015年1月18日閲覧。
  8. ^ a b “バイキングス大打撃!エースQBブリッジウォーターが大けがで今季絶望的”. NFL JAPAN. (2016年8月31日). http://www.nfljapan.com/headlines/76532.html 2016年9月22日閲覧。 
  9. ^ “ブラッドフォード バイキングスへ移籍 10年ドラフトでは全体トップ”. スポーツニッポン. (2016年9月5日). https://www.sponichi.co.jp/sports/news/2016/09/05/kiji/K20160905013297400.html 2016年9月22日閲覧。 
  10. ^ “ジェッツ、トレードでQBブリッジウォーターをセインツに放出”. NFL JAPAN. (2018年8月30日). https://nfljapan.com/headlines/34116 2022年4月1日閲覧。 
  11. ^ セインツが5連勝 代役QBブリッジウォーターが奮闘 49ersは開幕6連勝”. スポーツニッポン (2019年10月21日). 2019年12月17日閲覧。
  12. ^ Panthers officially sign quarterback Teddy Bridgewater”. カロライナ・パンサーズ (2020年3月25日). 2020年5月28日閲覧。
  13. ^ “ジェッツがQBダーノルドをパンサーズにトレード、見返りに3つのドラフト指名権”. NFL JAPAN. (2021年4月6日). https://nfljapan.com/headlines/63111 2021年9月13日閲覧。 
  14. ^ “パンサーズ、QBブリッジウォーターに他チームとのトレード交渉を許可”. NFL JAPAN. (2021年4月7日). https://nfljapan.com/headlines/63139 2021年9月13日閲覧。 
  15. ^ Broncos acquire QB Teddy Bridgewater from Panthers for sixth-round pick”. NFL.com. 2021年4月29日閲覧。
  16. ^ “ブロンコスHCファンジオがQBブリッジウォーターを先発に指名”. NFL JAPAN. (2021年8月26日). https://nfljapan.com/headlines/66982 2022年4月1日閲覧。 
  17. ^ “脳しんとうによる戦線離脱のブロンコスQBブリッジウォーターに引退の予定なし”. NFL JAPAN. (2022年1月8日). https://nfljapan.com/headlines/72629 2022年4月1日閲覧。 
  18. ^ “QBブリッジウォーターがドルフィンズと1年契約、タゴヴァイロアのバックアップ就任へ”. NFL JAPAN. (2022年3月15日). https://nfljapan.com/headlines/74848 2022年4月1日閲覧。 
  19. ^ “ライオンズがQBゴフのバックアップとしてQBブリッジウォーターと契約”. NFL JAPAN. (2023年8月8日). https://nfljapan.com/headlines/90802 2023年11月21日閲覧。 
  20. ^ “ライオンズのベテランQBブリッジウォーターが2023年シーズンでの引退を表明”. NFL JAPAN. (2023年12月17日). https://nfljapan.com/headlines/95675 2024年1月8日閲覧。 
  21. ^ QBテディ・ブリッジウォーターが母校マイアミのフットボールチームHCに就任”. NFL Japan. 2024年2月3日閲覧。

外部リンク 編集