コスタ・ド・デスコブリメントの大西洋岸森林保護区群

コスタ・ド・デスコブリメントの大西洋岸森林保護区群は、ブラジルの世界遺産の一つである。南アメリカ大陸大西洋岸森林のうち、ブラジルバイーア州南部からエスピリト・サント州北部にかけて存在する8つの自然保護区を対象とする自然遺産で、単位面積あたりで見た時の樹木の種の多様性は、世界屈指のものである。

世界遺産 コスタ・ド・デスコブリメントの大西洋岸森林保護区群
ブラジル
英名 Discovery Coast Atlantic Forest Reserves
仏名 Côte de la découverte – Réserves de la forêt atlantique
面積 111,930 ha
登録区分 自然遺産
IUCN分類 Ia, II
登録基準 (9), (10)
登録年 1999年
公式サイト 世界遺産センター(英語)
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登録対象 編集

英語綴りはUNEPによる登録名称である。

IUCNカテゴリーIa 編集

IUCNカテゴリーII 編集

以下の登録対象のIUCNカテゴリーは全てII(国立公園)である。

緩衝地域 編集

大西洋岸森林生物圏保護区ポルトガル語版(Mata Atlántica Biosphere Reserve)に含まれている地域が登録地域を囲んでいる[1]。ただし、世界遺産としての厳密な緩衝地域面積は定められていない。

動植物 編集

多様な熱帯林が広がる。この地域に多く見られるブラジルボクPaubrasilia echinataポルトガル語: pau-brasil)の木は、ブラジルの国名の由来である。そのほか、ジュサラヤシ英語版Euterpe edulis)、ブラジルゾウゲヤシ英語版Attalea funifera)なども見られ、海岸部にはマングローブ植物も生育している。

動物はタテガミナマケモノBradypus torquatus)、ホソオヤマアラシ英語版Chaetomys subspinosus)、ジャガーなどが生息している。

登録基準 編集

この世界遺産は世界遺産登録基準のうち、以下の条件を満たし、登録された(以下の基準は世界遺産センター公表の登録基準からの翻訳、引用である)。

  • (9) 陸上、淡水、沿岸および海洋生態系と動植物群集の進化と発達において進行しつつある重要な生態学的、生物学的プロセスを示す顕著な見本であるもの。
  • (10) 生物多様性の本来的保全にとって、もっとも重要かつ意義深い自然生息地を含んでいるもの。これには科学上または保全上の観点から、すぐれて普遍的価値を持つ絶滅の恐れのある種の生息地などが含まれる。

脚注 編集

  1. ^ Mata Atlântica Biosphere Reserve, Brazil” (英語). UNESCO (2020年7月). 2023年3月24日閲覧。

関連項目 編集

座標: 南緯16度30分00秒 西経39度15分00秒 / 南緯16.50000度 西経39.25000度 / -16.50000; -39.25000