デトロイト・ロック・シティ

キッスの楽曲 (1976)

デトロイト・ロック・シティ」 (Detroit Rock City) は、アメリカハードロックバンド、キッスの楽曲。1976年3月に発表された4枚目のスタジオアルバム『地獄の軍団』 (Destroyer) から、アルバムプロモーション用の最後のシングル(3枚目)として7月28日にシングルカットされた。

デトロイト・ロック・シティ
キッスシングル
初出アルバム『地獄の軍団
B面 ベス
リリース
録音 レコード・プラント・スタジオ
ニューヨーク
ジャンル ハードロック
時間
レーベル カサブランカ
作詞・作曲 ポール・スタンレー
ボブ・エズリン
プロデュース ボブ・エズリン
キッス シングル 年表
燃えたぎる血気
(1976)
デトロイト・ロック・シティ / ベス
(1976)
ベス / デトロイト・ロック・シティ
(1976)
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メンバーのポール・スタンレーとプロデューサーのボブ・エズリンの作品。

概要 編集

レパートリーでは当時珍しい、アップテンポのシャッフル・ビート・ナンバー。

歌詞の題材は、キッスのコンサートへ向かう途中で交通事故に逢い死亡した実在のファンに関するものであり、『地獄の軍団』収録バージョンでは全体の1曲目に配置され、オープニングには車に乗り込んでドライヴに出かける場面(カーラジオから「ロックンロール・オールナイト」が流れてくる)、エンディングでは、トラックと衝突してガソリンが漏れ出し、引火して大爆発する場面と、大がかりなサウンド・エフェクツを使用した物語が展開される。

ポール・スタンレーは「ラブ・ガン/アライブIIツアー」で "I know I'm gonna die, why?" の部分を "I know I'm gonna die, and I don't care!" に替えて歌った[1]

チャート・アクション 編集

発表後、長きにわたってコンサートのオープニングナンバーとして演奏され、ある意味彼らの代名詞といえる楽曲であるが、当時シングルとしてはヒットしておらず、デトロイトのラジオでかけられた程度だった。

代わりに、もともとこのシングルのB面に収録されていたピーター・クリスのバラード「ベス」 (Beth) が繰り返しオンエアされ、結局A,B面を入れ替えて再度リリースされている[2]

その他 編集

  • VH1が選ぶ『最も偉大な40のメタルソング』 (VH1's 40 Greatest Metal Songs) の第6位に選出[3]
  • MLBデトロイト・タイガースは、ホームゲームの試合開始でチームがグラウンドに出る時にこの曲を流すほか、ラジオやテレビでゲームが放送される際にも最終イニング開始前にこの曲を挿入する。
  • NHLデトロイト・レッドウィングスもゲームの最初のフェイスオフ前にこの曲を流す。
  • 1999年にニュー・ライン・シネマから、同名の映画『デトロイト・ロック・シティ』が配給された(1978年を舞台に、10代のキッス・ファンのグループがバンドを観るためにデトロイトを目指すストーリー)。
  • ビデオゲーム『Guitar Hero II』や『Rock Band』、『Rock Revolution』に使用された。
  • ジーン・シモンズ主演のドキュメンタリー『Gene Simmons Family Jewels』のエピソード中でキッス自身が演奏した。

カバー・バージョン 編集

脚注 編集

  1. ^ KISSOLOGY: 1974 - 1978, Live in Budokan, Live in Madison Square Garden (Bonus Disc)
  2. ^ Sherman, Dale. Black Diamond - The Unauthorized Biography of KISS. CG Publishing, 1997. ISBN (1-896522-35-1)
  3. ^ "VH1 40 Greatest Metal Songs", 1-4 May 2006, VH1 Channel, reported byVH1.com; last accessed September 10, 2006.