ドンクール

日本の競走馬

ドンクール(欧字名:Don Cool)は、日本競走馬[1]2005年兵庫チャンピオンシップ2006年名古屋大賞典の勝ち馬である。

ドンクール
欧字表記 Don Cool[1]
品種 サラブレッド[1]
性別 [1]
毛色 鹿毛[1]
生誕 2002年4月25日[1]
抹消日 2009年10月7日(JRA)
2014年4月2日(NAR)
ジェニュイン[1]
メイショウマキバコ[1]
母の父 ヤマニンゼファー[1]
生国 日本の旗 日本北海道日高町[1]
生産者 日西牧場[1]
馬主 山田貢一[1]
調教師 梅内忍栗東
鈴木伸尋美浦
→田中範雄(園田[1]
競走成績
生涯成績 45戦7勝[1]
中央:32戦4勝
地方:13戦3勝
獲得賞金 2億4301万8000円[1]
中央:1億2534万8000円
地方:1億1767万円
勝ち鞍
GII 兵庫チャンピオンシップ 2005年
GIII 名古屋大賞典 2006年
テンプレートを表示

経歴 編集

2歳(2004年)- 3歳(2005年) 編集

2004年12月26日の2歳新馬阪神ダート1200m)で熊沢重文鞍上でデビュー。8番人気と伏兵扱いだったが好位から抜け出しデビュー勝ちを決める。連闘で挑んだ明け3歳初戦の3歳500万下は600mの距離延長となったが中団から直線で前を捕らえて連勝を飾った。次走、バイオレットステークスも中団から上がり最速の脚を見せて3連勝でオープン戦を勝利すると、初の関東遠征となったヒヤシンスステークスも上がり最速で逃げ粘るアグネスジェダイを半馬身交わして1着、無傷の4連勝を飾る。重賞挑戦となった兵庫チャンピオンシップは道中3・4番手から3コーナーで逃げるアグネスジェダイに並びかけ最後の直線での叩き合いをクビ差制して1着。5戦5勝で重賞初制覇となった[2]。続くユニコーンステークスは好位からレースを運んだが前を捕らえられず3着、初黒星となる。次走のジャパンダートダービーも好位につけたが直線でやや後退し5着に敗れた。古馬との初対戦となったエルムステークスは10着と惨敗に終わった。新馬戦からコンビを組んでいた熊沢から後藤浩輝に乗り替わって挑んだダービーグランプリは4コーナーで先頭に並んだが直線で突き放され3着となる。続くエニフステークスはヴァーミリアンにハナ差の2着と惜敗。中1週で挑んだ武蔵野ステークスは10着に終わった。

4歳(2006年) 編集

4歳初戦、平安ステークスは13着と大敗。しかし、佐賀記念でマイネルボウノットに4馬身差の2着に入ると、続く名古屋大賞典は中団を追走し、4コーナーでマイネルボウノットと並ぶと競り合いを半馬身差制して優勝。重賞2勝目を飾った[3]。次走はかしわ記念に進み4着、さきたま杯はアグネスジェダイにハナ差敗れ2着となった。次走、エルムステークスは7着に負けると、エニフステークスは馬番発表後、蕁麻疹により回避、その後、武蔵野ステークスは7着に終わった。続くジャパンカップダートは6着と入ると、名古屋グランプリは勝ったヴァーミリアンには離されたものの3着と好走した。

5歳(2007年) 編集

5歳になり川崎記念は好位からそのまま踏ん張り3着に入る。その後は長めの休養に入り、6か月ぶりの実戦となったプロキオンステークスでも3着に入り、中長距離から短距離までの幅広い距離で好走を続けた。1.7倍の断然人気で挑んだ関越ステークスはマコトスパルビエロに逃げ切られ2着に敗れる。続くエルムステークスは7着、アルデバランステークスはワンダースピードに3馬身半差の2着となり、その後はトパーズステークス7着、師走ステークス4着とそれぞれ敗れた。

6歳(2008年) 編集

6歳になり、門松ステークスは5着に終わる。その後は平安ステークス5着、すばるステークス11着と凡走が続いたが、仁川ステークスで1馬身半差の2着と善戦した。しかし、コーラルステークスは最下位の16着と大敗した。その後、栗東の梅内忍厩舎から美浦の鈴木伸尋厩舎に転厩のブリリアントステークス5着、関越ステークス3着と好走を続ける。しかし、その後は2戦続けて惨敗に終わった。

7歳(2009年) 編集

前走から7か月ぶりとなったブリリアントステークスで15着に終わるとその後も勝ち馬から1秒以上離される競馬が続いた。シリウスステークス15着が中央最後のレースとなり、10月07日付で競走馬登録を抹消、園田に移籍となった[4]

8歳(2010年)- 12歳(2014年) 編集

田中範雄厩舎に入厩後は、実戦から離れていたが、10か月ぶりとなった移籍初戦の炭火焼肉たむらカルビオンシップは5着に敗れる。続く3歳上A1は4着に終わった。

その後は蹄の内出血や腸捻転の手術により長期間実戦から離脱、9歳、10歳は全休となる。2013年に11歳になり、2年7か月ぶりに出走した兵庫馬事畜産特別は後方追走から直線差し切って1着、長期休み明けでいきなり勝利を挙げ、これが7年1か月ぶりの勝利となった[5]。休み明け2戦目の大日本プロレスカップは10着に敗れた。その後はレースに出走せず翌年の2014年4月2日付けで地方競馬登録を抹消された。

競走成績 編集

以下の内容は、netkeiba.comの情報[6]に基づく。

競走日 競馬場 競走名 距離(馬場)


オッズ
(人気)
着順 タイム
(上り3F)
着差 騎手 斤量
[kg]
1着馬(2着馬) 馬体重
[kg]
2004.12.26 阪神 2歳新馬 ダ1200m(良) 15 4 6 018.70(8人) 01着 R1:14.5(38.1) -0.3 0熊沢重文 55 (アストロフラッシュ) 496
2005.01.05 京都 3歳500万下 ダ1800m(良) 8 1 1 012.20(4人) 01着 R1:55.3(36.7) -0.1 0熊沢重文 56 (アップドラフト) 498
0000.01.30 京都 バイオレットS OP ダ1400m(良) 8 4 4 006.80(3人) 01着 R1:25.0(36.6) -0.2 0熊沢重文 56 (コパノフウジン) 494
0000.02.20 東京 ヒヤシンスS OP ダ1600m(不) 16 3 6 002.70(1人) 01着 R1:37.0(37.8) -0.1 0熊沢重文 57 (アグネスジェダイ) 490
0000.05.04 園田 兵庫CS GII ダ1870m(良) 12 4 4 002.50(1人) 01着 R2:01.7 -0.0 0熊沢重文 55 (アグネスジェダイ) 494
0000.06.04 東京 ユニコーンS GIII ダ1600m(良) 16 8 16 007.30(2人) 03着 R1:37.0(37.4) -0.5 0熊沢重文 57 カネヒキリ 488
0000.07.13 大井 ジャパンDダービー GI ダ2000m(良) 14 1 1 00 - 00(2人) 05着 R2:06.0(38.9) -1.1 0熊沢重文 56 カネヒキリ 496
0000.09.03 札幌 エルムS GIII ダ1700m(良) 13 7 11 009.60(5人) 10着 R1:46.0(36.5) -1.1 0熊沢重文 55 パーソナルラッシュ 518
0000.09.19 盛岡 ダービーグランプリ GI ダ2000m(良) 12 6 10 00 - 00(3人) 03着 R2:05.4 -1.6 0後藤浩輝 56 カネヒキリ 497
0000.10.15 京都 エニフS OP ダ1800m(稍) 16 3 5 010.40(2人) 02着 R1:49.7(36.5) -0.0 0後藤浩輝 54 ヴァーミリアン 496
0000.10.29 東京 武蔵野S GIII ダ1600m(良) 16 4 7 045.40(8人) 10着 R1:37.3(39.1) -2.1 0後藤浩輝 56 サンライズバッカス 492
2006.01.22 京都 平安S GIII ダ1800m(良) 16 3 6 014.10(7人) 13着 R1:52.1(36.9) -1.9 0福永祐一 57 タガノゲルニカ 502
0000.02.13 佐賀 佐賀記念 GIII ダ2000m(良) 10 7 8 00 - 00(3人) 02着 R2:09.8 -0.7 0福永祐一 58 マイネルボウノット 494
0000.03.21 名古屋 名古屋大賞典 GIII ダ1900m(良) 12 5 5 004.90(3人) 01着 R2:00.6(37.6) -0.1 0岩田康誠 58 (マイネルボウノット) 503
0000.05.05 船橋 かしわ記念 GI ダ1600m(良) 13 1 1 016.10(4人) 04着 R1:39.7(38.4) -1.1 0福永祐一 57 アジュディミツオー 492
0000.05.31 浦和 さきたま杯 GIII ダ1400m(良) 12 6 7 002.80(1人) 02着 R1:26.5(37.4) -0.0 0福永祐一 58 アグネスジェダイ 491
0000.09.18 札幌 エルムS GIII ダ1700m(良) 13 5 6 023.90(9人) 07着 R1:43.9(36.6) -0.9 0福永祐一 58 ヒシアトラス 510
0000.10.14 京都 エニフS OP ダ1400m(良) 15 4 8 出走取消 0幸英明 57.5 ジョイフルハート 計不
0000.10.28 東京 武蔵野S GIII ダ1600m(良) 16 2 3 076.8(13人) 07着 R1:36.0(36.3) -0.7 0北村宏司 58 シーキングザベスト 502
0000.11.25 東京 ジャパンCダート GI ダ2100m(良) 15 6 11 099.9(13人) 06着 R2:09.3(36.7) -0.8 0北村宏司 57 アロンダイト 504
0000.12.20 名古屋 名古屋グランプリ GII ダ2500m(良) 11 7 9 005.50(2人) 03着 R2:45.7(38.9) -1.4 0福永祐一 57 ヴァーミリアン 510
2007.01.31 川崎 川崎記念 JpnI ダ2100m(良) 13 8 13 029.70(6人) 03着 R2:14.6(39.2) -1.7 0福永祐一 57 ヴァーミリアン 500
0000.07.08 阪神 プロキオンS GIII ダ1400m(良) 16 1 1 028.60(9人) 03着 R1:23.1(37.1) -0.4 0渡辺薫彦 57 ワイルドワンダー 508
0000.07.22 新潟 関越S OP ダ1800m(稍) 12 6 7 001.70(1人) 02着 R1:50.2(37.2) -0.5 0後藤浩輝 56 マコトスパルビエロ 510
0000.09.17 札幌 エルムS JpnIII ダ1700m(稍) 12 7 11 011.40(5人) 07着 R1:44.9(36.2) -1.6 0柴山雄一 57 メイショウトウコン 514
0000.10.28 京都 アルデバランS OP ダ1800m(良) 16 3 5 004.50(2人) 02着 R1:51.5(37.1) -0.6 0渡辺薫彦 56 ワンダースピード 510
0000.11.17 京都 トパーズS OP ダ1800m(良) 16 6 12 004.90(2人) 07着 R1:52.0(36.3) -0.7 0岩田康誠 57 ロングプライド 514
0000.12.08 中山 師走S OP ダ1800m(良) 16 3 6 007.90(3人) 04着 R1:52.3(38.0) -0.4 0吉田豊 57 サイレンスボーイ 508
2008.01.06 京都 門松S OP ダ1400m(良) 16 3 6 008.90(4人) 05着 R1:24.2(36.7) -0.3 0安藤勝己 56 トラストジュゲム 516
0000.01.27 京都 平安S GIII ダ1800m(稍) 16 8 16 047.2(12人) 08着 R1:51.4(37.8) -0.4 0藤岡佑介 57 クワイエットデイ 518
0000.02.16 京都 すばるS OP ダ1400m(稍) 15 4 7 010.50(5人) 11着 R1:24.3(37.1) -1.6 0安藤勝己 57 ゼンノパルテノン 522
0000.03.09 阪神 仁川S OP ダ2000m(良) 16 5 10 012.10(5人) 02着 R2:05.3(36.7) -0.2 0安藤勝己 57 フィフティーワナー 516
0000.04.05 阪神 コーラルS OP ダ1400m(良) 16 8 16 015.70(7人) 16着 R1:24.7(37.8) -2.1 0安藤勝己 56 ゼンノパルテノン 514
0000.06.14 東京 ブリリアントS OP ダ2100m(良) 13 4 4 014.30(5人) 05着 R2:10.5(35.9) -0.4 0内田博幸 57 エスケーカントリー 508
0000.07.27 新潟 関越S OP ダ1800m(稍) 13 2 2 007.30(2人) 03着 R1:51.5(36.2) -0.1 0後藤浩輝 56 メイショウシャフト 512
0000.11.01 東京 ブラジルC OP ダ2100m(良) 16 3 5 017.00(7人) 11着 R2:11.3(38.7) -1.7 0後藤浩輝 57 マイネルアワグラス 512
0000.11.24 京都 トパーズS OP ダ1800m(稍) 16 2 4 059.0(11人) 10着 R1:51.8(37.7) -1.0 0岩田康誠 57 エスポワールシチー 512
2009.06.13 東京 ブリリアントS OP ダ2100m(良) 16 3 6 078.1(12人) 15着 R2:11.7(36.8) -1.8 0後藤浩輝 56 マチカネニホンバレ 520
0000.07.04 札幌 大沼S OP ダ1700m(良) 12 2 2 035.7(10人) 10着 R1:45.7(37.8) -1.3 0横山典弘 55 アドマイヤスバル 514
0000.07.19 札幌 マリーンS OP ダ1700m(不) 11 7 9 140.5(10人) 07着 R1:43.1(36.4) -1.3 0秋山真一郎 57 マチカネニホンバレ 520
0000.09.21 新潟 エルムS GIII ダ1800m(良) 14 3 5 269.0(13人) 10着 R1:52.4(36.8) -1.3 0吉田豊 57 マチカネニホンバレ 512
0000.10.03 阪神 シリウスS GIII ダ2000m(稍) 16 2 4 174.0(14人) 15着 R2:07.0(38.5) -2.5 0藤岡佑介 54 ワンダーアキュート 504
2010.08.12 園田 炭火焼肉たむらカルビオンシップ A1A2 ダ1400m(不) 12 6 8 002.10(1人) 05着 R1:28.9(37.7) -0.9 0木村健 55 ミナミノヒリュウ 520
0000.09.09 園田 3歳上A1 ダ1400m(良) 6 1 1 002.00(1人) 04着 R1:31.7(38.6) -0.9 0木村健 55 ピースプロテクター 525
2013.04.18 園田 兵庫馬事畜産特別 A2 ダ1400m(良) 12 5 6 026.00(6人) 01着 R1:30.0(38.4) -0.1 0松浦政宏 56 (マルカンタイショウ) 541
0000.05.09 園田 大日本プロレスC A1 ダ1400m(良) 12 8 12 009.40(5人) 10着 R1:29.3(38.3) -1.1 0板野央 54 タガノブリガデイロ 539

血統表 編集

ドンクール血統 (血統表の出典)[§ 1]
父系 サンデーサイレンス系
[§ 2]

ジェニュイン
1992 青鹿毛
父の父
*サンデーサイレンス
Sunday Silence
1986 青鹿毛
Halo Hail to Reason
Cosmah
Wishing Well Understanding
Mountain Flower
父の母
*クルーピアレディー
Croupier Lady
1983 栗毛
What Luck Bold Ruler
Irish Jay
Question d'Argent Tentam
Cold Reply

メイショウマキバコ
1995 鹿毛
ヤマニンゼファー
1988 鹿毛
ニホンピロウイナー *スティールハート
ニホンピロエバート
ヤマニンポリシー Blushing Groom
ヤマホウユウ
母の母
メイショウサユリ
1986 鹿毛
*ラッキーソブリン Nijinsky
Sovereign
*フアビユリシマ Le Fabuleux
*ラシアマード
母系(F-No.) フアビユリシマ(FR)系(FN:7) [§ 3]
5代内の近親交配 Northern Dancer 5x5 = 6.25% [§ 4]
出典
  1. ^ [7]
  2. ^ [8]
  3. ^ [7]
  4. ^ [7]

脚注 編集

  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o ドンクール”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2022年12月23日閲覧。
  2. ^ “【兵庫チャンピオンシップ(GII)】(園田)〜ドンクール無傷の5連勝”. 競馬実況web (ラジオNIKKEI). https://www.radionikkei.jp/keiba_article/news/entry-130278.html 2022年12月23日閲覧。 
  3. ^ “名古屋大賞典、ドンクールがリベンジ果たす | 競馬ニュース”. netkeiba.com. https://news.netkeiba.com/?pid=news_view&no=12622 2022年12月24日閲覧。 
  4. ^ “ドンクールが園田へ移籍 | 競馬ニュース”. netkeiba.com. https://news.netkeiba.com/?pid=news_view&no=40226 2022年12月24日閲覧。 
  5. ^ ドンクールが7年ぶりに勝利!! - 地方競馬の楽天競馬|日替わりライターブログ:楽天ブログ”. 楽天ブログ. 2022年12月25日閲覧。
  6. ^ ドンクール”. netkeiba.com. Net Dreamers co.LTD. 2022年12月26日閲覧。
  7. ^ a b c 血統情報:5代血統表|ドンクール”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2022年12月27日閲覧。
  8. ^ ドンクール - Don Cool - 競走馬データベース”. 競馬ラボ. 2022年12月27日閲覧。

外部リンク 編集