パレスマリスPalace Malice2010年5月2日 - )は、アメリカ合衆国競走馬種牡馬。主な勝ち鞍は2013年ベルモントステークス2014年メトロポリタンハンデキャップ

パレスマリス
2014年のメトロポリタンハンデキャップでのパレスマリス
2014年のメトロポリタンハンデキャップでのパレスマリス
欧字表記 Palace Malice
品種 サラブレッド
性別
毛色 鹿毛
生誕 2010年5月2日[1][2][3]
Curlin
パレスルーマー
母の父 Royal Anthem
生国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
生産者 W. S. Farish[2]
馬主 Dogwood Stable & Three Chimneys Farm[2]
調教師 Todd A. Pletcherアメリカ[2]
競走成績
生涯成績 19戦7勝[2]
獲得賞金 2,691,135ドル[2]
WBRR L119 - M119 / 2013年[4]
M123 / 2014年[5]
勝ち鞍
G1 ベルモントS 2013年
G1 メトロポリタンH 2014年
G2 ジムダンディS 2013年
G2 ガルフストリームPH 2014年
G2 ニューオーリンズH 2014年
G3 ウェストチェスターS 2014年
テンプレートを表示

経歴 編集

出生 編集

ウィリアム・ファリシュの持つレーンズエンドファームで生産されたサラブレッドの牡馬である。父カーリンプリークネスステークスなどを制した名馬で、パレスマリスはその初年度産駒であった。パレスマリスは1歳時の2011年にキーンランドセプテンバーセールに出品され、ナイル・ブレナンステーブルに25,000ドルで購入された[6]。その翌年、2012年4月に今度はキーンランド2歳トレーニングセールに出品され、ドッグウッドステーブルに200,000ドルで落札されている[7]

2歳時(2012年) 編集

パレスマリスはトッド・プレッチャー調教師に預けられ、7月5日のベルモントパーク競馬場で行われた未勝利戦(ダート5ハロン)でデビュー戦を迎えた。初戦こそ半馬身差の2着に敗れたものの[8]、2戦目となる8月4日のサラトガ競馬場で行われた未勝利戦(ダート6.5ハロン)では2着馬に3馬身半差をつけて、初勝利を手にした[9]。これは、父カーリンにとっても北米における産駒初勝利の瞬間であった[10]

クラシック戦線(2013年) 編集

三冠競走を目指す3歳シーズンの初戦は1月19日、ガルフストリームパーク競馬場でのAOC(アローワンスオプショナルクレーミング競走・ダート7ハロン)で2着に終わった[11]。続く2月23日のリズンスターステークスフェアグラウンズ・ダート8.5ハロン・G2)で重賞競走に初挑戦、レースでは第3コーナーからまくりをかけて進出、最後の直線で先頭に立っていたオクスボウを捕らえるが、アイヴストラックナーヴとコードウェストの2頭にも抜かれて3着に敗れた[12]。その後ルイジアナダービー(フェアグラウンズ・ダート10ハロン・G2)7着をはさみ、ケンタッキーダービー直前のプレップレースとしてキーンランド競馬場のブルーグラスステークスAW10ハロン・G1)に出走した。パレスマリスは先行集団につけて道中を進み、先頭を走っていたリディラック(Rydilluc)を最後の直線でかわして先頭に立ったが、最後尾から追い上げてきたジャヴァズウォー(Java's War)にクビ差追い抜かれて2着に敗れた[13][14]

大一番であるケンタッキーダービーチャーチルダウンズ・ダート10ハロン・G1)にも出走、今までの競走で騎手からパレスマリスが視界の広さにおびえた様子を見せていたことを指摘されていたこともあり、新たにブリンカーを装着して臨んだ[15]。レースでは開幕からハナを奪って進み、バックストレッチまでハイペースでの逃げを展開していたが、最終コーナーで疲れて失速、12着と大敗した[16]

ケンタッキーダービーにはパレスマリスのほかにもプレッチャー厩舎の馬が4頭出走していたが[16]、プレッチャーは2冠目のプリークネスステークスを全頭回避させた。一方で3冠目にあたる6月8日のベルモントステークス(ベルモントパーク・ダート12ハロン・G1)にはパレスマリスのほか、アーカンソーダービー勝ち馬のオーバーアナライズ、ケンタッキーダービー3着のレヴォリューショナリーら5頭を登録した[17]。前走ではブリンカーを装着したパレスマリスであったが、装着した結果調子を崩して大敗したと考えた陣営は、再びブリンカーを外して競走に臨んだ[15]。6月8日当日の最終オッズで、最も人気を集めたのはケンタッキーダービー勝ち馬のオーブ(単勝オッズ3.20倍)で、パレスマリスは単勝14.80倍であった[18]。発走から先手を争ったのはフラックダディ(Frac Daddy)・オクスボウ・フリーダムチャイルド(Freedom Child)の3頭で、パレスマリスはその後ろ4番手につけて道中を進めていった。バックストレッチからコーナーに入るにあたって、2頭が脱落してオクスボウが先頭に残るようになると、パレスマリスもオクスボウを追い抜くよう動き出し、そしてコーナー途中でこれを捕らえた。最後の直線、追いすがるオクスボウと、後方から追い上げてきたオーブが迫ってくるも、パレスマリスはそのまま差を広げてゴール、2着オクスボウに3馬身1/4差をつけて優勝した[18][7]。競走後、鞍上を務めたマイク・スミスは「ブリンカーを外したことが勝利の鍵だった。ダービーのときも視界が広ければもっといいレースだったろう。今回はリラックスして気持ちよさそうに、常に楽しんで走っていた」と語り、またドッグウッドステーブル代表のコット・キャンベルは「言っておこう、これは素晴らしい時代の始まりだと。私はドッグウッドとそのパートナー、祝福してくれるエイキンの町、トッドという偉大な調教師、マイク・スミスという素晴らしい騎手、そしてこの馬を誇りに思う」と喜びを語った[7]

3歳後半(2013年) 編集

クラシック後に控える3歳夏競馬シーズンにおいて、パレスマリスの陣営は初戦にサラトガ競馬場ジムダンディステークス(ダート9ハロン・G2)を選んだ。単勝オッズ2.35倍の1番人気に支持された [19]パレスマリスは、ドワイヤーステークス(G2)勝ち馬モレノ(Moreno)が先頭に立つとそのすぐ後方に控えて道中を進み、最後の直線に向きあったところでモレノを追い抜いた。そして後方から追い上げてきたウィルテイクチャージを1馬身差で押さえて連勝を飾った[20][19]

8月24日のトラヴァーズステークス(ダート10ハロン・G1)は夏競馬路線の大一番で、パレスマリスのほかにウィルテイクチャージやモレノ、ハスケルインビテーショナルステークス(G1)を圧勝してきたヴェラザノ、ベルモントステークス以来となるオーブなどが顔を揃えていた[21]。この競走でパレスマリスはゲートから出る際につまづき、最後尾からのスタートとなってしまう。本来の走りとは異なる後方からの競馬を強いられるが、第3コーナーから大まくりで進出、直線で追い込んだ結果、勝ち馬ウィルテイクチャージから3/4馬身差の4着に食い込んだ[22]。調教師と騎手は口を揃えて「出遅れが彼を殺した」「スタートが本当に本当に、本当に悪かった」と痛恨の出遅れを語っている[23]

9月28日のジョッキークラブゴールドカップ(ベルモントパーク・ダート10ハロン・G1)はパレスマリスにとって古馬との初対戦の場となり、目下のライバルとして同競走2連覇中のフラットアウト英語版ホイットニーハンデキャップ(G1)勝ち馬のクロストラフィック[注 1]、最後の対戦となるオーブなどが登録されていた[24]。当日の人気はフラットアウトやパレスマリスなどに集中していたが、この競走を制したのはしばらく勝ち星から遠ざかって穴馬扱いを受けていた古豪ロンザグリーク(Ron the Greek)であった。レースはアルファ[注 2]が先手を取り、その外目後ろ2番手にパレスマリスが控え、そのまた後ろにロンザグリークとフラットアウトが続く展開がバックストレッチまで続いた。第3コーナー途中でアルファが失速すると、それと入れ替わるようにロンザグリークがパレスマリスの前に進出、最後の直線でそのまま突き放してゴール、パレスマリスは6馬身3/4差離された2着に敗れ、またフラットアウトは3着、オーブは最下位8着に沈んだ[24][25]。プレッチャーは競走後のコメントで「たくさんの強い古馬を負かすことができた」と前向きに語っている[25]

この年のブリーダーズカップ・クラシック(11月2日・ダート10ハロン・G1)はサンタアニタパーク競馬場で行われ、パレスマリスは同年最後の競走としてこれに出走登録された。今まで鞍上を務めていたのはスミスであったが、スミスはこの競走で対戦するゲームオンデュードに騎乗することを選んだため、パレスマリスの陣営は新たな乗り役としてジョン・ヴェラスケスに騎乗依頼をしていた[26]。しかし競走当日、クラシックの前に行われたブリーダーズカップ・ジュヴェナイルフィリーズでヴェラスケスは乗っていた馬が転倒し落馬、病院に運ばれたため[27]、パレスマリスには急遽ラファエル・ベハラーノが乗り替わりとなった。この競走でパレスマリスは出遅れて後方からのスタートとなり、道中も馬群を捌くことができないまま大きく外を回らされる展開が続き、結果ムーチョマッチョマンとウィルテイクチャージのハナ差決着から7馬身離れた6着に敗れた[28]

4歳時(2014年) 編集

2013年のブリーダーズカップ後、パレスマリスの翌年の始動は3月29日のフェアグラウンズ競馬場、ニューオーリンズハンデキャップ(ダート9ハロン・G2)が予定されていたが[29]、2014年2月になって予定変更、ニューオーリンズの前の3月8日にガルフストリームパークハンデキャップ(ガルフストリームパーク・ダート8ハロン・G2)から始動することになった[30]。改めて鞍上にヴェラスケスを迎えて出走したパレスマリスは、立ち上がりは先行できず5番手に控えたが、徐々に進出して第3コーナーから先頭に立った。最終コーナーでは一瞬アンキャプチャード(Uncaptured)に先頭を譲ったものの、再び追い抜いて1着でゴール。3番手から追い上げてきた2着馬ゴールデンチケット(Golden Ticket)をアタマ差抑えて半年ぶりの勝利を手にした[31][32]

続いて予定通りの出走となったニューオーリンズハンデキャップでは、パレスマリスは久々にマイク・スミスを鞍上に迎えた。当日はトップハンデの121ポンド(約54.9キログラム)を課せられていた。パレスマリスはこの競走でもスタートが悪く、またコーナーでは大きく外を回らされたものの、それでも着実に順位を上げていき、最後の直線では大きく突き放してゴール、2着のノルマンディインベーション(Normandy Invasion)に4馬身3/4差をつけて連勝を手にした[33]

パレスマリスの陣営は、パレスマリスの上半期の目標を6月のメトロポリタンハンデキャップ(ベルモントパーク・ダート8ハロン・G1)に定め、そのプレップレースとして5月11日のウェストチェスターステークス(ベルモントパーク・ダート8ハロン・G3)を使ってきた[34]。4頭立てで行われたこの競走で、再びヴェラスケスを鞍上に据えたパレスマリスは単勝オッズ1.05倍という断然人気に支持され、それに応えるように2着馬を9馬身以上突き放す圧勝で3連勝を飾った[35][36]

6月7日に迎えたメトロポリタンハンデキャップでは単勝オッズ2.35倍の1番人気に支持され、それにニューオーリンズ以来のノルマンディインベーション、ブリーダーズカップ・ダートマイル(G1)を制してきたゴールデンセンツらが人気で続いていた[37]。先手こそブロードウェイエンパイア(Broadway Empire)とゴールデンセンツに譲る3-4番手からの競馬であったが、最後の直線に向きあってからその2頭の間を割って抜け出し、2着ゴールデンセンツを1馬身差し切って優勝した[37][38]。勝ちタイムは1分33秒56。管理馬の優勝について、プレッチャーは競走後のコメントで「ベルモントを勝ったが去年のことで、それがこのメットマイル[注 3]でBCダートマイル馬を負かしたというのは、本当に驚異的なことです」と語った[38]

連勝の中迎えた8月2日のホイットニー招待ハンデキャップ(サラトガ・ダート9ハロン・G1)では、パレスマリスは単勝オッズ1.65倍という断然の支持を得ていた[39]。この競走ではスタートもよく、バックストレッチでは前にモレノとゴールデンチケットを置く3番手につける絶好のポジションにあった。しかし、ヴェラスケスの合図に対してパレスマリスの反応は鈍く、力尽きたのか最終コーナーで後続の馬群に沈んでしまう。最終的に6着でゴール、モレノの逃げ切り勝ちから11馬身も離された大敗に終わった[39]。競走後、ヴェラスケスは「何が悪かったのかわからない、彼は全力を出さなかった。絶好の位置にいたけど、半マイル(4ハロン)のところで動かそうとしたのに彼は動く様子を見せなかった。彼はレース中ずっと注意散漫だった。調教もウォームアップもよかったのに、今日は全く走らなかった」とコメントしている[40]

競走馬引退(2014-2015年) 編集

パレスマリスはその後も調教と調整を続けていたが、9月5日に左後肢の管骨骨挫傷が起きていることが発覚、競走の継続が困難として引退が発表された[41]。しかし9月23日、ドッグウッドステーブル代表のコット・キャンベルは、パレスマリスの所有権の50%をスリーチムニーズファームに売却するとともに引退の撤回を発表し、翌年も競走を続ける方針を示した[42]。11月14日にはエイキンのトレーニングセンターにて調教に復帰し、翌年2015年のブリーダーズカップを目指す方針が語られた[43]

5歳となった2015年、パレスマリスは5月2日のウェストチェスターステークス(G3)から始動し、前年のベルモントステークス覇者トーナリストと対決する予定であったが、左前肢の内出血を理由にこれを直前でスクラッチしている[44]。代わりに登録された5月10日のディアブロステークス(ベルモントパーク・ダート6ハロン)に出走したが、格下ばかりが相手の競走で3馬身1/4離された3着に入り、まさかの敗北を喫している[45][46]

その後、ウッドワードステークス(9月5日・サラトガ・G1)に向けてのプレップレースとして、パレスマリスは8月9日のアリダーステークス(サラトガ・ダート9ハロン)に登録される[47]。しかしこの競走でも精彩を欠き、終始中団に留まったまま4着に敗れている[48][49]。8月27日、陣営は再び引退を宣言、スリーチムニーズファームで種牡馬入りすることが決まった[50]

競走成績表 編集

出走日 競馬場 競走名 距離 斤量 着順 騎手 時計
(1着)
着差 1着(2着)馬
2012.07.05 ベルモントパーク 未勝利 D5f 118 2着 Javier Castellano (56.62) 1/2馬身 Carried Interest
2012.08.04 サラトガ 未勝利 D6.5f 119 1着 Javier Castellano 1:16.48 3馬身1/2 (Apex)
2013.01.19 ガルフストリームパーク オプショナルクレーミング D7f 118 2着 Javier Castellano (1:22.53) 2馬身1/4 Majestic Hussar
2013.02.23 フェアグラウンズ リズンスターS G2 D8.5f 116 3着 Rosie Napravnik (1:44.52) 1/2馬身 Ive Struck a Nerve
2013.03.30 フェアグラウンズ ルイジアナダービー G2 D10f 122 7着 Edgar Prado (1:50.28) 7馬身1/4 Revolutionary
2013.04.13 キーンランド ブルーグラスステークス G1 AW10f 123 2着 Garrett Gomez (1:50.27) クビ Java's War
2013.05.04 チャーチルダウンズ ケンタッキーダービー G1 D10f 126 12着 Mike Smith (2:02.89) 13馬身1/2 Orb
2013.06.08 ベルモントパーク ベルモントS G1 D12f 126 1着 Mike Smith 2:30.70 3馬身1/4 Oxbow
2013.07.27 サラトガ ジムダンディS G2 D9f 123 1着 Mike Smith 1:47.37 1馬身 Will Take Charge
2013.08.24 サラトガ トラヴァーズS G1 D10f 126 4着 Mike Smith (2:02.68) 3/4馬身 Will Take Charge
2013.09.28 ベルモントパーク ジョッキークラブGC G1 D10f 122 2着 Mike Smith (1:59.70) 6馬身3/4 Ron the Greek
2013.11.02 サンタアニタパーク BCクラシック G1 D10f 122 6着 Rafael Bejarano (2:00.72) 7馬身 Mucho Macho Man
2014.03.08 ガルフストリームパーク ガルフストリームパークH G2 D8f 119 1着 John Velazquez 1:33.80 アタマ差 (Golden Ticket)
2014.03.29 フェアグラウンズ ニューオーリンズH G2 D9f 121 1着 Mike Smith 1:48.93 4馬身3/4 (Normandy Invasion)
2014.05.11 ベルモントパーク ウェストチェスターS G3 D8f 123 1着 John Velazquez 1:35.53 9馬身3/4 (Declan's Warrior)
2014.06.07 ベルモントパーク メトロポリタンH G1 D8f 124 1着 John Velazquez 1:33.56 1馬身 (Goldencents)
2014.08.02 サラトガ ホイットニー招待H G1 D9f 124 6着 John Velazquez (1:48.05) 11馬身 Moreno
2015.05.10 ベルモントパーク ディアブロS D6f 124 3着 John Velazquez (1:09.48) 3馬身1/2 Stallwalkin' Dude
2015.08.09 サラトガ アリダーS D9f 123 4着 John Velazquez (1:48.92) 7馬身1/2 Bay of Plenty

種牡馬入り後 編集

パレスマリスは、引退翌年の2016年からスリーチムニーズファーム種牡馬として活動を開始した。初年度の種付け料は20,000ドルが設定され[51]、2019年には15,000ドルに値下げされていた[52]

2019年より産駒が走り始め、2019年4月25日には産駒の1頭レッツステイポジティブ(Letsstaypositive)が未勝利戦に勝ち、パレスマリスは早くも産駒の初勝利を手にした[53]。さらに初年度産駒の1頭ストラクター(Structor)がブリーダーズカップ・ジュヴェナイルターフ(G1)に優勝し、早くもG1勝ち馬を出す幸運に恵まれた[54]。ストラクターの活躍もあって、パレスマリスはこの年の北米フレッシュマンサイアーで3位にランクイン[55]、また2020年の種付け料も25,000ドルに増額された[56]

2024年より日本に輸入、北海道日高町ダーレー・ジャパン スタリオンコンプレックスに繋養され、種牡馬として供用されることとなった[57]。日本では既に持ち込み馬のジャンタルマンタルが2023年の朝日杯フューチュリティステークス(GI)を制している。

主な産駒 編集

太字はGI競走を示す

グレード制重賞優勝馬 編集

血統表 編集

パレスマリス血統 (血統表の出典)[§ 1]
父系 ミスタープロスペクター系/レイズアネイティヴ系
[§ 2]

Curlin
2004 栗毛 アメリカ
父の父
Smart Strike
1992 鹿毛 アメリカ
Mr. Prospector Raise a Native
Gold Digger
Classy 'n Smart Smarten
No Class
父の母
Sherriff's Deputy
1994 鹿毛 アメリカ
Deputy Minister Vice Regent
Mint Copy
Barbarika Bates Motel
War Exchange

*パレスルーマー
2003 鹿毛 アメリカ
Royal Anthem
1995 鹿毛 アメリカ
Theatrical Nureyev
*ツリーオブノレッジ
In Neon Ack Ack
Shamara
母の母
Whisperifyoudare
1997 鹿毛 アメリカ
Red Ransom Roberto
*アラビア
Stellar Affair Skywalker
Fawn and Hahn
母系(F-No.) (FN:2-s) [§ 3]
5代内の近親交配 Northern Dancer 5x5=6.25% [§ 4]
出典
  1. ^ [1], [64], [65]
  2. ^ [66][65]
  3. ^ [67], [65]
  4. ^ [1], [64], [65]

血統背景 編集

母パレスルーマーは2003年3月25日生まれのロイヤルアンセム産駒の牝馬。16戦5勝の競走成績で、エリスパーク競馬場のオーデュボンオークス(グレード外)に優勝した経験のある馬であった[68]。2013年のファシグ・ティプトンのノベンバーセールに出品され[69]吉田勝己が110万ドルで落札した。その後、吉田の持つ日本北海道安平町ノーザンファームに繋養されていた[70]

脚注 編集

注釈 編集

  1. ^ クロストラフィック(Cross Traffic)は、2009年生のアンブライドルド産駒の牡馬。デビューは遅く4歳になってからで、同年に6戦3勝の成績を残して種牡馬入りした。代表産駒に、ブリーダーズカップ・ジュヴェナイルフィリーズ(G1)優勝馬のジェイウォーク(Jaywalk)がいる(equibase.com)。
  2. ^ アルファAlpha)は、2009年生のバーナーディーニ産駒の牡馬。調教師はカイアラン・マクローリン、生産者はダーレー、馬主はゴドルフィン。おもな勝ち鞍に2012年のジムダンディステークス(G2)とトラヴァーズステークス(G1・同着)がある。ジョッキークラブゴールドカップの前には2013年のウッドワードステークス(G1)を制してきていた(equibase.com)。
  3. ^ メトロポリタンハンデキャップの通称。

出典 編集

  1. ^ a b c Palace Malice”. equineline.com. 2020年3月28日閲覧。
  2. ^ a b c d e f g Horse Profile for Palace Malice”. equibase.com. 2020年3月28日閲覧。
  3. ^ Palace Malice”. Stallion Register Online. Blood Horse. 2020年3月28日閲覧。
  4. ^ LONGINES WORLD'S BEST RACEHORSE RANKINGS 2013” (英語). ifhaonline.org. IFHA. 2021年10月15日閲覧。
  5. ^ LONGINES WORLD'S BEST RACEHORSE RANKINGS 2014” (英語). ifhaonline.org. IFHA. 2021年10月15日閲覧。
  6. ^ Keeneland 2011 September Yearling Sale”. Blood Horse. 2020年3月29日閲覧。
  7. ^ a b c Jack Shinar (2013年6月9日). “Palace Malice Reigns With Belmont Surprise”. Blood Horse. 2020年3月28日閲覧。
  8. ^ MAIDEN SPECIAL WEIGHT”. equibase.com (2012年7月5日). 2020年3月29日閲覧。
  9. ^ MAIDEN SPECIAL WEIGHT”. equibase.com (2012年8月4日). 2020年3月29日閲覧。
  10. ^ Curlin's First U.S. Winner Wins at Saratoga”. Blood Horse (2012年8月6日). 2020年3月28日閲覧。
  11. ^ ALLOWANCE OPTIONAL CLAIMING”. equibase.com (2013年1月19日). 2020年3月29日閲覧。
  12. ^ Risen Star S. Grade 2”. equibase.com (2013年2月23日). 2020年3月29日閲覧。
  13. ^ Toyota Blue Grass S. Grade 1”. equibase.com (2013年4月13日). 2020年3月29日閲覧。
  14. ^ Claire Crosby (2013年4月13日). “Java's War from Last to First in Blue Grass”. Blood Horse. 2020年3月29日閲覧。
  15. ^ a b Lenny Shulman (2013年6月4日). “Less Blinkers, More Malice”. Blood Horse. 2020年3月29日閲覧。
  16. ^ a b Kentucky Derby Presented by Yum! Brands Grade 1”. equibase.com (2013年5月4日). 2020年3月29日閲覧。
  17. ^ Works Help Pletcher Sort Belmont Prospects”. Blood Horse (2013年5月27日). 2020年3月29日閲覧。
  18. ^ a b Belmont S. Grade 1”. equibase.com (2013年6月8日). 2020年3月29日閲覧。
  19. ^ a b Jim Dandy S. Grade 2”. equibase.com (2013年7月27日). 2020年3月30日閲覧。
  20. ^ Claire Crosby (2013年7月27日). “Palace Malice Returns with Jim Dandy Score”. Blood Horse. 2020年3月29日閲覧。
  21. ^ Verrazano, Palace Malice Set for Travers”. Blood Horse (2013年7月29日). 2020年3月29日閲覧。
  22. ^ Travers S. Grade 1”. equibase.com (2013年8月24日). 2020年3月30日閲覧。
  23. ^ Claire Crosby (2013年8月24日). “Will Take Charge Nails Moreno in Travers”. Blood Horse. 2020年3月29日閲覧。
  24. ^ a b Jockey Club Gold Cup Invitational S. Grade 1”. equibase.com (2013年9月28日). 2020年3月30日閲覧。
  25. ^ a b Jack Shinar (2013年9月28日). “He's Back! Ron the Greek Shakes Up Gold Cup”. Blood Horse. 2020年3月30日閲覧。
  26. ^ Velazquez to Ride Palace Malice in BC Classic”. Blood Horse (2013年10月2日). 2020年3月29日閲覧。
  27. ^ Frank Angst (2013年11月2日). “Ria Antonia Placed First in Juvenile Fillies”. Blood Horse. 2020年3月30日閲覧。
  28. ^ Breeders' Cup Classic Grade 1”. equibase.com (2013年11月2日). 2020年3月30日閲覧。
  29. ^ Palace Malice's Return Likely at Fair Grounds”. Blood Horse (2013年11月11日). 2020年3月30日閲覧。
  30. ^ Palace Malice to Gulfstream Park Handicap”. Blood Horse (2014年2月11日). 2020年3月30日閲覧。
  31. ^ Tom LaMarra (2014年3月8日). “Palace Malice Returns a Winner in GP Handicap”. Blood Horse. 2020年3月31日閲覧。
  32. ^ Gulfstream Park H. Grade 2”. equibase.com (2014年3月8日). 2020年3月31日閲覧。
  33. ^ New Orleans H. Grade 2”. equibase.com (2014年3月29日). 2020年3月31日閲覧。
  34. ^ Westchester: Palace Malice Preps for Met Mile”. Blood Horse (2014年5月8日). 2020年3月31日閲覧。
  35. ^ Jack Shinar (2014年5月11日). “Palace Malice Turns Westchester Into Workout”. Blood Horse. 2020年3月31日閲覧。
  36. ^ Westchester S. Grade 3”. equibase.com (2014年5月11日). 2020年3月31日閲覧。
  37. ^ a b Metropolitan H. Grade 1”. equibase.com (2014年6月7日). 2020年3月31日閲覧。
  38. ^ a b Claire Crosby (2014年6月7日). “Palace Malice Brilliant in Met Mile”. Blood Horse. 2020年3月31日閲覧。
  39. ^ a b Whitney S. Grade 1”. equibase.com (2014年8月2日). 2020年3月31日閲覧。
  40. ^ Claire Crosby (2014年8月2日). “Moreno Shows the Way for Whitney Revenge”. Blood Horse. 2020年3月31日閲覧。
  41. ^ Evan Hammonds (2014年9月5日). “Palace Malice Injured, Retired”. Blood Horse. 2020年3月31日閲覧。
  42. ^ Ron Mitchell (2014年9月5日). “Palace Malice Interest Sold, May Race Again”. Blood Horse. 2020年3月31日閲覧。
  43. ^ Recovered Palace Malice Returns to Training”. Blood Horse (2014年11月14日). 2020年3月31日閲覧。
  44. ^ Claire Crosby (2015年5月8日). “Palace Malice Cuts Back for Diablo”. Blood Horse. 2020年3月31日閲覧。
  45. ^ Diablo S. Black Type”. equibase.com (2015年5月10日). 2020年3月31日閲覧。
  46. ^ Jeremy Balan/Thoroughbred News Service (2015年5月10日). “'Dude' Spoils Palace Malice's 2015 Debut”. Blood Horse. 2020年3月31日閲覧。
  47. ^ Frank Angst (2015年8月6日). “Palace Malice to Return Sunday in Alydar”. Blood Horse. 2020年3月31日閲覧。
  48. ^ Alydar S. Black Type”. equibase.com (2015年8月9日). 2020年3月31日閲覧。
  49. ^ Tom LaMarra (2015年8月9日). “Bay of Plenty Wire to Wire in Alydar Stakes”. Blood Horse. 2020年3月31日閲覧。
  50. ^ Belmont Winner Palace Malice Retired”. Blood Horse (2015年8月27日). 2020年3月31日閲覧。
  51. ^ Eric Mitchell (2015年10月25日). “Palace Malice Enters Stud at $20,000”. Blood Horse. 2020年3月31日閲覧。
  52. ^ Eric Mitchell (2018年10月12日). “Gun Runner's Fee Stays at $70,000 for 2019”. Blood Horse. 2020年3月31日閲覧。
  53. ^ Mary LaRue (2019年4月25日). “Letsstaypositive First Winner for Palace Malice”. Blood Horse. 2020年3月31日閲覧。
  54. ^ Byron King (2019年11月1日). “Structor Delivers For Brown in BC Juvenile Turf”. Blood Horse. 2020年3月31日閲覧。
  55. ^ Eric Mitchell (2019年11月1日). “American Pharoah Locks Up Leading Freshman Sire Title”. Blood Horse. 2020年3月31日閲覧。
  56. ^ Palace Malice Stud Fee Increased to $25,000 for 2020”. Blood Horse (2019年11月4日). 2020年3月31日閲覧。
  57. ^ パレスマリス、ヨシダ供用のお知らせ - ダーレー・ジャパン株式会社 2024年12月14日
  58. ^ ストラクター(USA)”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2024年1月3日閲覧。
  59. ^ Mr. Monomoy(USA)”. JBISサーチ. 2024年1月3日閲覧。
  60. ^ Fly On Angel(USA)”. JBISサーチ. 2024年1月3日閲覧。
  61. ^ Like the King(USA)”. JBISサーチ. 2024年1月3日閲覧。
  62. ^ ジャンタルマンタル”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2023年11月11日閲覧。
  63. ^ ノーブルロジャー”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2024年1月8日閲覧。
  64. ^ a b Palace Malice(USA)”. JBISサーチ. 2020年3月28日閲覧。
  65. ^ a b c d Palace Maliceの血統表”. netkeiba.com. 2020年3月28日閲覧。
  66. ^ Palace Maliceの種牡馬情報”. 競馬ラボ. 2021年12月20日閲覧。
  67. ^ Family 2-s”. bloodlines.net. 2020年3月28日閲覧。
  68. ^ Horse Profile for Palace Rumor”. equibase.com. 2020年3月31日閲覧。
  69. ^ ファシグティプトン11月セール、キーンランド11月繁殖セールなどで購買された種雌馬32頭が輸入されました”. ジャパン・スタッドブック・インターナショナル (2014年1月8日). 2020年3月28日閲覧。
  70. ^ パレスルーマー(USA)”. ジャパン・スタッドブック・インターナショナル. 2020年3月28日閲覧。

外部リンク 編集