ヒガシグリーンマンバ、別名トウブグリーンマンバ学名Dendroaspis angusticeps)は、コブラ科マンバ属に分類されるヘビ特定動物。有毒。

ヒガシグリーンマンバ
ヒガシグリーンマンバ
Dendroaspis angusticeps
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 爬虫綱 Reptilia
: 有鱗目 Squamata
亜目 : ヘビ亜目 Serpentes
: コブラ科 Elapidae
: マンバ属 Dendroaspis
: ヒガシグリーンマンバ
D. angusticeps
学名
Dendroaspis angusticeps
(A. Smith, 1849)
和名
ヒガシグリーンマンバ
英名
Eastern Green Mamba

分布 編集

ケニアから南アフリカ共和国東部にかけて

形態 編集

全長は150-200cmで、最大は3.7m。体型は細長く、体重は他の同じくらいの長さの毒蛇に比べても軽い。名前の通り、明るい緑色のヘビ。同属で縁の近いニシグリーンマンバとは、鱗の周囲が黒く縁取られているかどうかで区別できる。ニシグリーンマンバは縁取られているが、本種は縁取られていない。怯えたり興奮したりすると、インドコブラのようなフードはできないが、首のあたりを平らにする。

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強い神経毒を持っている。その成分はカルシクルジン (calcicludineなどである。近縁のブラックマンバよりも毒性、毒量共に小さいが、それでも咬まれると痺れや麻痺、そして心肺機能の停止により死に至ることもあり、即時に医療機関での治療が必要である。

生態 編集

沿岸やサバンナの湿地帯に多く、常緑樹に住むことを好む。竹やぶやマンゴー農園にも多い。樹上性が強く、餌を探す時や日光浴の時以外には地上に降りることはあまりない。また昼行性。ブラックマンバとは異なり、性質は大人しく、攻撃性は少ない。驚いた時にも口で威嚇したり攻撃してきたりすることは少なく、すばやく逃げ出すことが多い。ただし繰り返し挑発すると攻撃を仕掛けてくることもあり、めったにないことであるが噛み付かれると強い毒を受ける。

食性は動物食で、小型哺乳類、小型鳥類を食べる。特に樹上の鳥の巣を襲うことが多い。若い個体はカメレオントカゲも好む。

繁殖形態は卵生で、夏に6-17個の卵を樹洞等に産む。孵化したての幼蛇は35cm-45cm。繁殖期にはオス同士が争い、時には数時間に及ぶが、その戦闘中に相手を咬むことはない。

関連項目 編集

参考文献 編集

  • 『小学館の図鑑NEO 両生類はちゅう類』、小学館、2004年、130頁。