プラスアルファ (シューティングゲーム)

プラスアルファ』 (PLUS ALPHA) は、ジャレコから発売された、業務用縦スクロールシューティングゲームであり、1989年稼動が開始された。 当時としては珍しい、低めの難易度とかわいいキャラクターが人気を呼んだ。

プラスアルファ
PLUS ALPHA
ジャンル シューティングゲーム
対応機種 アーケードゲーム
開発元 ジャレコ
発売元 ジャレコ
音楽 多和田吏
人数 1人(2人同時プレイ可能)
発売日 [AC]1989年
対象年齢 CEROA(全年齢対象)
デバイス 8方向レバー
2ボタン
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家庭用ゲーム機などには移植されていなかったが、2020年4月16日アーケードアーカイブスNintendo Switch[1][2][3]の、同年4月30日PlayStation 4[4][5]の配信がされた。携帯電話用のゲームアプリとして、続編の『プラスベータ』 (PLUS BETA) がリリースされている。

内容 編集

本作は、少女戦士のセリアとルゥミィが、変身戦闘機パーマインとプリルに乗り、支配された7つの国々の大ボスを倒す内容となっており[6]、1プレイヤー側の主人公には青髪ポニーテール少女セリア、2プレイヤー側の主人公には金髪ショートカットの少女ルゥミィが割り当てられており、2人同時プレイも可能である[7]

難易度が当時としては低めに設定され、プレイヤーキャラクター美少女とし、幻想的な世界観を持たせるなど、プレイヤー層を広げることを意図した作りになっている[7]

自機8方向レバー1本とボタン2個によって操作する。ボタン1でショット(通常攻撃)、ボタン2で「ハイパー」と呼ばれるボンバーを発射する[7]

自機はプロペラ機のプーペラ、ジェット機のジター、ヘリコプターのヘリポの3種があり、ゲーム中にアイテムを取得することで変更することができる[7]。自機の種類ごとに、ショットとハイパーの飛び方が異なる[7]

特定の敵を倒すとパワーアップアイテムなどが出現する。

道中に隠されている隠れキャラクターもある。出現ポイントを通過すれば少しだけ表示され、その上を5回通過すれば5000点ボーナスとなる。また、特定ポイントでボンバーを使えば、ボンバーアイテムが2個出現する場所がある。

ステージの最後に出現するボスキャラクターを撃破すると、ステージクリアとなる。

ステージ数は全7面で、2周目以降は3面からループする。

各ステージの間にはプレゼントゲームと呼ばれるミニゲームがあり、ステージクリア時に残っているハイパーの数だけ挑戦することができる[7]。回転するパネルの絵柄を揃えると、パワーアップやボーナス得点などが獲得できるが、ハズレだとボンバー1発を消費し、大外れを引くと残り回数がどれだけ残っていても即刻終了となる。なお、ルーレットを止めるにはショットボタンかボンバーボタンのいずれかを使用する。それぞれのボタンのいずれが当り・ハズレかはあらかじめランダムで決まっているので狙うことは出来ない。

なお、システム的な特徴として、自機とその弾と、それ以外とで、fps値が異なっていることが挙げられる。

ステージ 編集

ステージ名 ボス ステージBGM
1 WIND CONTRY KIADARTA 風の踊り子
2 SEA COLONY MARTAN INTO BLUE
3 FLOWER TOWN ETTO・OH BIRD ISLAND
4 SNOW CONTRY FUMYURA SUN COLOR
5 SAND CITY BENATARWA・1 LAST HEART
6 DARK SODOM ZENIRSHI ALBORADA
7 EDEN SEKIRO・PAPA NEO BAROQUE

移植版 編集

No. タイトル 発売日 対応機種 開発元 発売元 メディア 型式 売上本数 備考
1 プラスアルファ   202004162020年4月16日
[1][2][3]
Nintendo Switch ジャレコ ハムスター ダウンロード
(アーケードアーカイブス)
- -
2 プラスアルファ   202004302020年4月30日
[4][5]
PlayStation 4 ジャレコ ハムスター ダウンロード
(アーケードアーカイブス)
- -

スタッフ 編集

  • メインプログラム:PAPA♡SEKIYA(せきやひとし)
  • キャラクタープログラム:MOTOKO
  • スクロールプログラム:いがくら♡やすお(猪ヶ倉康雄)
  • スペシャルプログラム:YUMA♡YOSHIDA
  • メインキャラクターデザイン:ROLLING.N
  • キャラクターデザイン:OTAPPIE ETOH、U.KEIJIRO
  • メインスクロールデザイン:NEKOMASA
  • スクロールデザイン:MARKUN!、OTATUKU
  • オープニングデザイン:NEKOMASA♡
  • プレゼントデザイン:MARKUN、TAKAHASHI
  • エンディングデザイン:OTATUKU♡ETOH
  • サウンド:J・S・TAWADA(多和田吏)
  • ボイスアクトレス:EPPIN HONDA
  • サウンドプログラム:PANIC YUNMA
  • ゲームデザイン:MOMONGA

評価 編集

評価
受賞
媒体受賞
第3回ゲーメスト大賞ベストシューティング賞 6位[8]
年間ヒットゲーム 50位[8]

ゲーム誌『ゲーメスト』の企画「第3回ゲーメスト大賞」(1989年度)で、読者投票によりベストシューティング賞6位、年間ヒットゲーム50位を獲得している他、ベストキャラクター賞では本作のセリアが14位を獲得している[8]

ゲーム文化保存研究所のこうべみせは、ファンシーな世界観から『出たな!!ツインビー』の影響を受けたのかと思いきや、本作が先だったことを知って申し訳なかったと述べている[7]。 こうべは、3つの自機がいずれも特定のタイプに特化した仕様となっている点について触れ、本当の意味で自分の好きな自機でプレイできる良さがあったと評価している[7]。 また、こうべは、本作と同様のシステムを持つシューティングゲームの多くが高難易度であることについて触れ、本作を開発した時のジャレコには「やさしさ」というポリシーがあったのではないかと述べている[7]

脚注 編集

  1. ^ a b Switch版「アーケードアーカイブス プラスアルファ」の配信日が4月16日に決定』(プレスリリース)ハムスター、2020年4月15日https://www.4gamer.net/games/504/G050407/20200415040/2020年4月15日閲覧 
  2. ^ a b Switch版『アケアカ プラスアルファ』が4月16日に配信決定!” (日本語). ファミ通.com. KADOKAWA (2020年4月15日). 2020年4月16日閲覧。
  3. ^ a b 長岡 頼 (2020年4月15日). “Switch版「アーケードアーカイブス プラスアルファ」4月16日配信” (日本語). GAME Watch. インプレス. 2020年4月16日閲覧。
  4. ^ a b 桜梅桃李 (2020年4月30日). “PS4版「アーケードアーカイブス プラスアルファ」が配信開始!” (日本語). GAME Watch. インプレス. 2020年4月30日閲覧。
  5. ^ a b 『アケアカ プラスアルファ』PS4向けに配信開始。3タイプの戦闘機をうまく切り替えながら華麗に戦うシューティング” (日本語). ファミ通.com. KADOKAWA (2020年4月30日). 2020年5月1日閲覧。
  6. ^ ゲーメスト1989.Julyより。
  7. ^ a b c d e f g h i こうべみせ (2018年8月25日). “誰でも気軽に楽しめるシューティングゲーム「プラスアルファ」の魅力”. ゲーム文化保存研究所. 2020年4月15日閲覧。
  8. ^ a b c 『GAMEST MOOK Vol.112 ザ・ベストゲーム2 アーケードビデオゲーム26年の歴史』 新声社、1998年1月17日、20-21頁。ISBN 4-88199-429-8

関連項目 編集

  • ゲーム天国 - 主人公の一人セリアとその愛機としてプーペラが登場。

外部リンク 編集