ミステリーでも奇術でも

ミステリーでも奇術でも』(ミステリーでもきじゅつでも)は、泡坂妻夫による日本エッセイ集。1989年に文藝春秋社より単行本が刊行された。

概要 編集

本作は、1978(昭和53)年から1988(昭和63)年にかけて雑誌等に掲載されたエッセイ等を自伝、マジック、ミステリーの3部に分けて収録したエッセイ集である。

収録内容 編集

  • すぎれば過去はおかしくて(18篇)
    • 元日随想(「小説WOO」[1]、昭和62年迎春号)
    • パンジュウ屋(「うえの」、昭和62年6月号)
    • ハイカラな床屋さん(「小説現代」、昭和58年12月号)
    • 思い出の曲(「小説現代」、昭和61年6月号)
    • 焼跡より(「新風小説」[2]、昭和63年7月号)
    • 酒との出会い(「オール讀物」、昭和59年10月号)
    • 青春心残り(「はつらつ」、昭和57年5月号)
    • 都電16番線のころ(「おおつか」、昭和62年1月号)
    • 女王になった人(「新風小説」、昭和58年12月号)
    • 私の名勝負(「月刊小説」、昭和62年3月号)
    • 桜と女学生(「月刊小説」、昭和59年5月号)
    • 冬の風鈴(「別册文藝春秋」、昭和58年4月号)
    • すがれていた時代(「うえの」、昭和58年2月号)
    • 上絵師修業(「オール讀物」、昭和63年5月号)
    • 張り場(「月刊サーチ」、昭和58年1月号)
    • 豆腐屋さん(「室内」、昭和63年7月号)
    • わが家の憲法(「小説新潮」、昭和59年4月号)
    • 妻への詫び状(「小説現代」、昭和56年6月号)
  • いつでも奇術はおもしろく(22篇)
    • わが青春の一冊「奇術種あかし」[3](「オール讀物」、昭和62年5月号)
    • 奇術の仲間(「小説宝石」、昭和56年8月号)
    • 奇術修行のころ(「週刊小説」、昭和58年9月9日号)
    • 奇術の効用(「四季の手帖」、昭和57年2月号)
    • パズルと奇術(「太陽」、昭和56年6月号)
    • トリックと種明かし(「日本推理作家協会会報」、昭和58年2月号)
    • 奇術とミステリー(「日本経済新聞」、昭和62年7月19日)
    • 予言、賭博、トリック(「優駿」、昭和61年8月号)
    • 奇術と笑い(「花王名人劇場」、昭和57年8月25日)
    • 暗号と奇術(「黄金虫」、昭和61年10月号)
    • 歯とジョーク(「小説新潮」、昭和62年5月号)
    • 不思議な時計(「内幸町」、昭和56年9月号)
    • 素敵な変身(「素敵な女性」、昭和57年5月号)
    • マーコニックの大胆不敵(「小説新潮」、昭和56年2月号)
    • マリカの奇抜(「小説CLUB」、昭和59年9月号)
    • ソル ストーンの正統[4](「東京新聞」、昭和62年5月23日)
    • 人体と奇術(「小説City」[5]、昭和62年11月号)
    • 旅の忘れ物(「週刊小説」、昭和59年6月15日号)
    • 奇術呆け(「オール讀物」、昭和60年10月号)
    • ちょっと怖い話(「別册文藝春秋」、昭和53年9月号)
    • あべこべの自分(「サンケイ新聞」、昭和57年2月13日)
    • バイバイ マジック(「小説WOO」、昭和62年11月号)
  • とにかくミステリーはむずかしい(15篇)
    • ランポ→亂歩→乱歩(「新宝島」[6]解説、昭和63年11月)
    • ミステリーを読む暇もなかった(「小説新潮」、昭和57年9月号)
    • 処女作の頃(「小説新潮」、昭和61年2月号)『DL2号機事件』について
    • ペンネームの由来(「小説現代」、昭和60年11月号)
    • ブラウン神父と私(「『ブラウン神父』ブック」、昭和61年10月)
    • 『煙の殺意』のころ(「IN★POCKET」、昭和59年10月号)
    • 暗号三昧(「秘文字」あとがき、昭和58年)
    • 回文地獄(「野性時代」、昭和57年5月号)『喜劇悲奇劇』について
    • 名探偵は女奇術師(「IN★POCKET」、昭和61年8月号)『天井のとらんぷ』文庫化について
    • 曾我佳城の誕生(「本」[7]、昭和58年8月号)
    • 虚無への供物』の世界(「別冊幻想文学中井英夫スペシャル、昭和61年6月号)
    • 腹の皮のよじれた本(「オール讀物」、昭和56年7月号)
    • 気になる作家 エドワード D ホック(「別冊現代」、昭和57年初夏号)
    • ミステリー作法 ワンポイント アドバイス(「週刊文春」、昭和58年7月14日号)
    • 最近探偵小説について思うこと(「推理小説研究」、昭和58年9月号)

書誌情報 編集

出版年 タイトル 出版社 文庫名等 巻末 ページ数 ISBNコード カバーデザイン 備考
1989年10月 ミステリーでも奇術でも 文藝春秋社 (単行本) 227 ISBN 4163437002
1992年10月 ミステリーでも奇術でも 文藝春秋社 文春文庫
あ 13-7
236 ISBN 4167378078 レオ澤鬼

外部リンク 編集

脚注 編集

  1. ^ サンケイ出版が1986年に創刊した雑誌、1987年休刊。
  2. ^ 株式会社ビデオ出版が出版していた月刊誌。
  3. ^ 柴田直光=著、理工図書株式会社 1951年刊行
  4. ^ 泡坂妻夫は、外国人の人名等をカタカナ表記する場合はファーストネームとファミリーネーム等の間に中黒(・)を用いず、全角空白を用いる。
  5. ^ 廣済堂出版が1987年1月創刊した雑誌、1993年休刊。
  6. ^ 講談社が1988年11月刊行した江戸川乱歩推理文庫の44巻『新宝島』ISBN 4061952447
  7. ^ 1976年1月創刊、講談社が発行していた「出版社PR誌」読書人の雑誌、2020年11月25日発売の2020年12月号をもって休刊。