ラートシカムイ

アイヌ民話に伝わる巨大な蛸

ラートシカムイ は、アイヌ民話に伝わる巨大な日本海の海中に住んでいたとされる。

ラートシカムイの伝わる北海道石狩湾

伝承 編集

同じくアイヌ民話の巨鳥フリカムイが心が荒れすさんで空や海上を飛び回った際、海底で眠っていたラートシカムイがあまりの騒音に目を覚まし、怒って海面に出てフリカムイと戦った。フリカムイに墨を吐きかけたり、8本の足で海に引きずり込んだりしたが、力は両者とも互角で、決着がつくことはなかったという。

フリカムイが海中に引き込まれた際、尾羽(アイヌ語でイシ)を左右に動かして(アイヌ語でカリ)ふんばったため、その付近の海を石狩(いしかり)と呼ぶようになったともいう。

参考文献 編集

  • 松谷みよ子『松谷みよ子の本 第9巻 伝説・神話』講談社、1995年。ISBN 978-4-06-251209-1 

関連項目 編集