レモンケーキとは、広島県発祥のレモンの形をした焼き菓子である[1][2][3]

レモンケーキ
お菓子のヒロヤ(弘前)のレモンケーキ

概要 編集

レモン形状のスポンジ生地あるいはバターケーキが土台になっており、上からチョコレートアイシングがかかったものや、レモンピールの入ったものなどがある[1][2]

歴史 編集

広島県物産陳列館(現在の原爆ドーム)で、大正8年(1919年)3月4日3月12日まで開催された「似島獨逸俘虜技術工藝品展覧會」の菓子即売所で、日本初のバウムクーヘンと共にレモンケーキが販売されて大好評だったという[1][2][4]。瞬く間に県内に広がり、お使い物といえばレモンケーキとなり、仏壇にも供えられていたといわれる[2]。このレモンケーキが全国に伝わり[1][2]、これまで度々ブームを起こしてきた[1][2]

製パン整形用型製品を製造する千代田金属工業昭和48年(1973年)に、洋菓子店からレモン型の焼き型の製造依頼を受けたのがレモンケーキ"ブーム"の始まりとも言われている[5]。レモンケーキ全盛期は昭和40年代で、そのころのお使い物といえばレモンケーキが多く、どこの仏壇にもお供えされていたくらいポピュラーなお菓子であった[6]

レモンケーキブームは昭和40年代末から昭和50年代半ばまで約10年ほど続いたが[6]、2010年代に再来していると言われており[5]、コンビニエンスストアのLAWSONが「スプーンで食べるレモンケーキ」を発売するなど、懐かしのレモンケーキと言うよりも、新しい現代のレモンケーキが登場している[7]

沖縄のレモンケーキ 編集

本土とは別に沖縄・奄美諸島にも「レモンケーキ」があり、こちらはレモンの形をした柑橘系味ケーキにチョコレートがコーティングされているのが一般的。沖縄の先祖供養、旧暦の二十四節季のひとつ「清明」の時期に「清明祭(シーミー)」が行われます。そのお供え物の定番にもなっている。バウンドケーキが一般的だが、店によってはスポンジケーキの様な弾力感と、ほおばった時にふわっと香り立つ爽やかな香りと口の中に広がる酸味、ふわふわしっとりの食感は食べたことのない美味しさで、もういくつでも食べられてしまいそうです。また味付け・香り付けにはレモン、もしくはシークワーサーが使われている。民謡歌手・護得久栄昇も「レモンケーキ節」として、沖縄レモンケーキを歌っている。

脚注 編集

  1. ^ a b c d e レモンケーキ”. 文明堂総本店公式オンラインショップ. 文明堂総本店. 2023年11月23日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年12月20日閲覧。
  2. ^ a b c d e f 岡本茉衣 (2023年4月1日). “瀬戸内海に浮かぶ小さな島で丁寧に作られる 絶品レモンケーキ 和洋菓子 一正堂”. 浄土宗新聞. 浄土宗. 2023年4月5日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年12月20日閲覧。
  3. ^ 小川太市 (2023年3月16日). “瀬戸内の中心でレトロモダンに触れる 広島出身の声優・反田葉月と巡る「街・食・海」”. リアルサウンド. blueprint. 2023年3月15日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年12月20日閲覧。
  4. ^ 中国新聞平成30年(2018年)3月15日(木曜日) 14面
  5. ^ a b 懐かしかわいい「レモンケーキ」がブーム 開発当時はもっとリアルな形状だった”. Excite Japan (2015年9月3日). 2015年11月4日閲覧。
  6. ^ a b 素朴なギモン! レモンケーキって本当に懐かしいの? | 【オレンジページnet】 - 暮らしのヒント&プロ料理家の簡単レシピがいっぱい!”. www.orangepage.net. オレンジページ. 2022年1月16日閲覧。
  7. ^ “元祖”も売り上げアップ 「レモンケーキ」に再ブームの兆し(2015年10月4日付 日刊ゲンダイ

外部リンク 編集