主よ 御許に近づかん」(しゅよ みもとにちかづかん、: Nearer, My God, to Thee)は、賛美歌の一つ。「讃美歌」320番、「讃美歌21」では434,435番、「聖歌」260番、「聖歌 (総合版)」238番、「教会讃美歌」471番、カトリック聖歌集 658番。

テキサス州アビリーン市のアビリーンクリスチャン大学キャンパスにあるアート作品"ヤコブの夢"

概要 編集

原曲は元々民謡として以前より存在していたとも言われており、詞は『旧約聖書創世記28章11節・12節を基に19世紀イギリスサラ・フラー・アダムスによって書かれた。現在知られている旋律は、アメリカ合衆国の作曲家、ローウェル・メイスンによって書き起こされた「ベサニー(Bethany)」を基にしている。ほかにもジョン・ダイクスの「ホーベリー(Horbury)」や、サミュエル・セバスチャン・ウェスレーの「コミュニオン(Communnion)」がある。メソジストアーサー・サリヴァンによって書かれた旋律「Propior Deo」を好む。

エピソード 編集

登場する作品 編集

英語の一般的な歌詞 編集

日本語への翻訳 編集

摂津第一公会刊「讃美歌集」(1874年) 現代カトリックの歌詞
我の神に近づかん
よしや優(うれひ)に忍びなん
われ歌ふべき吾の神に
近づかましともならん
さまよふままに我等も
目さへくらみ猶うたふ
岩の枕ねむらんときに
神と吾やあらんかも
主よ御許に近づかん
登る道は十字架に
ありともなど悲しむべき
主よ御許に近づかん
現し世をば離れて
天翔ける日来たらば
いよいよまず御許に行き
主の笑顔を仰ぎ見ん

脚注 編集

  1. ^ 『讃美歌略解(歌詞の部)』184-185ページ
  2. ^ 宮沢賢治の原作では、草稿にこの曲の歌詞を記した箇所が存在する。