井田由美

日本のアナウンサー

井田 由美(いだ ゆみ、1957年9月19日 - )は、日本テレビエグゼクティブアナウンサー

いだ ゆみ
井田 由美
プロフィール
出身地 日本の旗 日本 福岡県の旗 福岡県北九州市
生年月日 (1957-09-19) 1957年9月19日(66歳)
身長 157 cm[1]
血液型 O型[1]
最終学歴 慶應義塾大学法学部法律学科
勤務局 日本テレビ放送網
(1980年 - )
部署 コンテンツ戦略本部 コンテンツ戦略局 アナウンス部[2]
職歴 編成局 アナウンスセンター アナウンス部次長[3]
報道局解説委員・キャスター担当部長[4]
編成局アナウンスセンターアナウンス部 副部長[5]
編成局 アナウンス部(現・コンテンツ戦略本部 コンテンツ戦略局 アナウンス部) 専門部長[6]
活動期間 1980年 - 2004年
2012年 - (アナウンサーとして)
ジャンル 報道
配偶者 なし(未婚)
公式サイト プロフィール
出演番組・活動
出演中皇室日記
出演経歴ルンルンあさ6生情報
NNNライブオンネットワーク
NNNきょうの出来事』など

略歴・人物 編集

福岡県北九州市で生まれ、東京都港区大阪府枚方市で育つ[1]。父親は京都大学元教授(医用材料学)の井田一夫[7]

大阪府立四條畷高等学校[注釈 1]慶應義塾大学法学部法律学科卒業[1][8]。中学時代はバスケット部、高校時代はブラスバンド部、大学在学中はシェイクスピア劇研究会、演劇集団アクト青山に所属して俳優を志し、演劇集団 円(円・演劇研究所)に研究生として在籍。石田純一は同期だった[9]。アクト青山で指導した渥美国泰は「他人のセリフまで全部すぐに覚えてしまう非常に頭のいい子だった。演劇の知識、社会的常識を備えたマルチな英才で努力家だった」と証言している[10]1979年NHK連続テレビ小説マー姉ちゃん』の主役女優募集に応じたこともある[8]。大学卒業を前に俳優の道は諦めたが、演技経験が面接で評価され、日本テレビの採用試験に1300人のアナウンサー志望者からただ一人だけ合格する。

大学卒業後の1980年にアナウンサーとして入社。同期入社の社員に佐野譲顕広島テレビ取締役会長)、城朋子(元BS日本専務取締役)、石澤顕(2022年6月より日本テレビホールディングス・日本テレビ両社の代表取締役社長)、吾妻光良らがいる。

1983年にスタートした『ルンルンあさ6生情報』の初代司会者を務める。当時朝6時台の情報番組、女性アナウンサー単独で番組を進行する生放送は珍しかった。また本人の強い希望で『美の世界』を担当した。

男女雇用機会均等法が施行された1986年にスタートした『NNNライブオンネットワーク』で、日本のニュース番組で初の女性メインアンカーパーソンに起用され注目を浴びる。若手時代は日本テレビの元祖アイドルアナウンサーとして3年後輩の木村優子(元日テレ学院学院長)と共に人気を博した。

キャリアのほとんどを報道・情報番組が占めており、特に『きょうの出来事』や『報道特捜プロジェクト』では10年以上の長きに渡りキャスターを務めた。一方、バラエティ番組の出演はごくわずかであった。井田はバラエティ嫌いではなく、若手時代は自ら担当も希望していた。しかし、所ジョージのアシスタントを務めた『所ジョージのモノMONOウォーズ』は短命に終わり、それから3か月後にスポンサーごと所の冠番組が他局へ渡る憂き目に遭う。その後は制作側からアシスタントやサブMCとして声が掛かることはなかった。後に「バラエティー番組に関わらなかったのではなく、バラエティーを仕切る素質と技量がなかったのである」と述懐している[11]

2004年に報道局解説委員となりアナウンサーとしての第一線を退くが、2012年にアナウンス部へ復帰。2013年6月に編成局アナウンスセンターアナウンス部専門部長に就任。各種司会やナレーション業務の傍ら、記者やキャスターの研修なども担当している。

2017年9月に定年を迎えたが、そのまま日本テレビに在籍してアナウンサー業務を継続し[12]、アナウンス部では最年長・最長キャリアのアナウンサーとなった。

2019年、アナウンサーの業務を通じて国語教育施策へ貢献したことを評され、文化庁長官表彰を受けた[13]

2022年10月、一般的に嘱託社員の雇用目安となっている5年を経過したが、去就に関する発表はなされず、アナウンサー業務を継続していることから事実上の無期限雇用とみられる。

アナウンサー論 編集

  • 長く『美の世界』を担当したことを踏まえ、アナウンサーは画を引き立てる額縁のような存在であるとしている。
  • 賛否両論あるアナウンサーのタレント化についてはやや肯定的な立場を取っており、「夢の世界に生きるタレントと視聴者との間を橋渡しするのもアナウンサーの役目であり、番組でのタレント然とした振る舞いは"テレビを見ている人に、臨場感のある楽しさを届けたい"という思いからである」との考えを示した[11]

出演番組 編集

報道・情報番組

期間 番組名 役職 備考
1983年5月 1986年9月 ルンルンあさ6生情報 司会 以後の日テレの『女性アナウンサー単独キャスターによる生情報番組』路線を確立し、後輩アナの活躍の場を広げる橋頭堡を築くこととなる
1986年10月 1988年3月 NNNライブオンネットワーク 平日メインキャスター 民放初の帯の女性アンカー
1988年4月 1990年3月 NNNニュースプラス1 土曜日メインキャスター
NNN日曜夕刊 メインキャスター
1990年4月 1994年3月 NNNきょうの出来事 金~日曜日メインキャスター
1994年4月 1996年3月 土曜日・日曜日メインキャスター
1996年4月 2003年9月 平日メインキャスター
1993年4月 1996年3月 NNN昼のニュース 隔日交代でのシフト勤務キャスター 平日での出演

その他

映画 編集

  • 模倣犯(2002年) - アナウンサー 役

脚注 編集

注釈 編集

  1. ^ 在校当時は「四畷」表記。

出典 編集

  1. ^ a b c d 井田由美 | アナウンスルーム 日本テレビ
  2. ^ “組織図”. 日本テレビ. (2022年6月1日). https://www.ntv.co.jp/info/organization/ 2022年6月4日閲覧。 
  3. ^ 2003年4月 - 2004年6月27日
  4. ^ 2004年6月28日 - 2012年5月
  5. ^ 2012年6月 - 2013年4月
  6. ^ 2013年6月 -
  7. ^ 週刊現代1986.12.6号 にんげんファイル86 『注目アンカーの自信は女優挫折から 日本テレビアナウンサー井田由美
  8. ^ a b 河北新報 1982年4月5日夕刊 10面「登場」コーナー
  9. ^ “日テレの“レジェンド”井田由美アナが「演技も薄味なんじゃない」という同期俳優とは”. スポーツ報知 (報知新聞社). (2017年4月19日). https://web.archive.org/web/20170420122438/http://www.hochi.co.jp/entertainment/20170419-OHT1T50200.html 2017年12月29日閲覧。 
  10. ^ 週刊現代1986.12.6号『にんげんファイル86 注目アンカーの自信は女優挫折から 日本テレビアナウンサー井田由美』
  11. ^ a b 日テレ井田アナ、若い女子アナのタレント化に苦言? 日刊スポーツ 2017年2月7日20時27分
  12. ^ 10月12日 井田 由美 - 日本テレビ公式ブログ
  13. ^ 平成30年度文化庁長官表彰名簿
  14. ^ ホーム>番組一覧>わたしの図書室><過去の放送>2006年放送分 ラジオ日本:わたしの図書室 (2022年4月12日閲覧)
  15. ^ ホーム>番組一覧>わたしの図書室><過去の放送>2009年放送分 ラジオ日本:わたしの図書室 (2022年4月12日閲覧)
  16. ^ 同じ日テレの後輩・水卜麻美尾崎里紗と出演。
  17. ^ 読売演劇大賞(@pr_theatrical) (2023年2月24日). “第30回読売演劇大賞贈賞式始まりました。”. twitter. 2023年2月24日閲覧。 “司会は、おなじみ、日本テレビの井田由美アナウンサーです。なんと第1回から30回連続で担当して下さっている、読売演劇大賞のレジェンドの一人です!”

関連項目 編集

外部リンク 編集