又野 誠治(またの せいじ、1960年11月25日 - 2004年3月23日)は、日本俳優。本名は又野 成治(読みは同じ)。血液型はO型。少林寺拳法剣道柔道はいずれも二段[1]。また、ボクシングも特技だった[1]山口県岩国市出身。

またの せいじ
又野 誠治
本名 又野 成治
生年月日 (1960-11-25) 1960年11月25日
没年月日 (2004-03-23) 2004年3月23日(43歳没)
出生地 日本の旗 日本山口県岩国市
死没地 東京都杉並区西荻南
国籍 日本の旗 日本
血液型 O型
職業 俳優
ジャンル 映画オリジナルビデオテレビドラマ
活動期間 1983年 - 2004年
活動内容 1980年:文学座付属演劇研究所入所
1983年7月:『太陽にほえろ!
1987年:『「さよなら」の女たち
1990年:『兇悪の紋章』
配偶者 あり(2003年 - )
主な作品
『太陽にほえろ!』シリーズ
『兇悪』シリーズ
クライムハンター』シリーズ
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略歴 編集

米軍基地に勤務するイタリア人の父親と日本人の母親の間に生まれた[1]

松田優作に憧れて俳優を目指す[1]高水高等学校卒業後に上京し[1]1982年春に文学座に22期生として入座[1]。文学座付属演劇研究所修了後の1983年7月にテレビドラマ『太陽にほえろ!』8代目新人刑事・澤村誠(ブルース刑事)役の座を掴みレギュラー出演。同郷出身で元・文学座12期生、同作品でブレイクした松田優作によく似た物腰と風貌、鍛え上げた身体で、出演当初には松田が演ずる柴田純(ジーパン刑事)と比較され話題になった。だが他の新人刑事を演じた俳優のようにブレイクのきっかけを掴むまでには至らず、「殉職シーン」も叶わないまま番組は終了した(自身が演じたブルース刑事は最終回で一応殉職寸前とはなったものの、殉職までいかず生存し、その後PART2にも引き続き出演を果たした)。

『太陽にほえろ!』終了後、1987年には映画『「さよなら」の女たち』に出演している。その後、主な活躍の場をオリジナルビデオに移し、1990年に『兇悪の紋章』に初主演。以来、数々のビデオ作品や刑事ドラマに出演。主演作ばかりでなく悪役としても強烈な個性を印象付けた。

晩年は東京都杉並区で飲食店「Aサイン」を経営していたが、2004年3月23日夕刻、店の中で首に布を巻き付け倒れているのを発見され、病院に搬送されたが死亡が確認された。43歳没。前年に18歳年下の女性と結婚し、この年の1月末に息子を授かったばかりだった[2][3]

エピソード 編集

松田優作とは交友があり、又野の事を可愛がっていた。松田自身、デビュー当時に芝居のタイプがよく似た原田芳雄と比較され、悩んだ事を又野に話しており、又野は「お前、それでやり続けていけよ。ちょっとエンジンかかるの遅いかもしれないけど、やり続けていけよ」と松田に言われた事が印象深く残っており、“アクション俳優としての継承”という意味合いも含めて「(続けていく事で)いつかは自分の色というものが出てくるのだろうし、若い世代は自分を知る事で向こう(原田や松田)を知ろうと思う事にもなるのだろう」とインタビューで答えている[4]

出演作品 編集

テレビドラマ 編集

映画 編集

オリジナルビデオ 編集

  • クライムハンター シリーズ(東映ビデオ
    • クライムハンター 怒りの銃弾(1989年) - ブルース・沢村
    • クライムハンター2 裏切りの銃弾(1989年) - スネイク
    • クライムハンター3 皆殺しの銃弾(1990年) - BJ ※友情出演
  • 兇悪シリーズ(東映ビデオ) - 主演・会田健
    • 兇悪の紋章(1990年)
    • 兇悪の牙(1991年)
  • 襲撃 BURNING DOG(1991年、東映ビデオ)
  • デカ玉金助三郎1・2(1994年) - 主演・玉金助三郎(刑事)
  • 襲撃
  • 修羅の雀士ナルミ シリーズ
  • サニーゲッツブルー
  • まるごし刑事(1993年、ケイエスエス
  • 妖女伝説セイレーン(1993年、円谷映像
  • 極道三国志2(1998年)ー 殺し屋・犬走
  • 新・極道三国志 シリーズ(2003年)
  • XX ダブルエックス 美しき標的(1995年、東映ビデオ
  • 日本暴力地帯 三(1998年) - 岩佐組若頭 勝又雄司
  • 新・ヤンママトラッカー 〜激突!夢街道編〜(2001年) - 苅谷(アワビ密漁の達人)
  • 真・雀鬼13 闇のプロフェッショナル(2002年、竹書房) - 金田
  • 修羅のみち シリーズ(ナック) - 熊沢 役
    • 修羅のみち7 暴力金融列島(2003年)
    • 修羅のみち8 大阪最終血戦(2003年)

ナレーション 編集

舞台 編集

  • コーストガード救命指令(2002年)

脚注 編集

  1. ^ a b c d e f 河北新報 1983年7月2日 24面「登場」コーナー
  2. ^ “おくやみ 「太陽にほえろ!」ブルース刑事、又野誠治さん自殺”. 日刊スポーツ. (2004年3月23日). オリジナルの2004年6月3日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20040603145624/http://www.nikkansports.com/ns/general/personal/2004/pe-040323-2.html 2013年12月15日閲覧。 
  3. ^ “「太陽にほえろ!」ブルース刑事 又野誠治さん自殺“殉職しなかった男”がなぜ…【2004年3月25日のデイリースポーツ記事より】”. デイリースポーツONLINE. (2013年9月14日). オリジナルの2013年12月21日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20131221234236/http://www.daily.co.jp/gossip/flash/20130914334.shtml 2013年12月15日閲覧。 
  4. ^ 又野誠治カルト大辞典「交遊録」 - ウェイバックマシン(2009年2月17日アーカイブ分)又野誠治 好認ファンサイト
  5. ^ レギュラー出演する前の第541話「からくり」にてテスト出演としての配役。

関連項目 編集

外部リンク 編集