和洋折衷結婚式』(わようせっちゅうけっこんしき)は、1908年明治41年)製作・公開、吉沢商店製作・配給による日本のサイレント映画喜劇映画である。監督・脚本等は不明、吉沢商店による日本初の撮影所で撮影された最初の劇映画である[1]

和洋折衷結婚式
監督 不在
出演者 川上音二郎
新派革新劇団
製作会社 吉沢商店
配給 吉沢商店
公開 日本の旗 1908年10月17日
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
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略歴・概要 編集

吉沢商店は、現在の日活の前身の一社で、同年1月20日には、東京府荏原郡目黒村大字下目黒の行人坂(現在の東京都目黒区下目黒)に撮影所を同年建設・開所した[2]。同撮影所が最初に撮影した映画は日比野雷風出演による『神刀流剣舞術菅公』で、同作は剣舞を撮影したものであり、ストーリーのある劇映画ではなかった[1]

本作は、同社の文芸顧問であった佐藤紅緑が川上音二郎を同社に紹介し、川上の新派革新劇団とともに出演することになったものである[1]。当時の日本映画には「映画監督」にあたる職能が存在しておらず、「技士」と呼ばれた撮影技師や出演俳優自身が演出をほどこした。本作は、四世澤村源之助が主演した『切られお富』とのカップリングで、浅草公園六区に吉沢商店が直営する映画専門館電気館で、同年10月17日に公開された[1]

本作の上映用プリントは、現在、東京国立近代美術館フィルムセンターには所蔵されておらず[3]マツダ映画社はそのリストに本作の題名が見当たらない[4]。現時点では、鑑賞することの不可能な作品である。

日本映画データベースにおける本作の記事はタイトルに誤記がある[1][5]

スタッフ・作品データ・キャスト 編集

関連事項 編集

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  1. ^ a b c d e f g 日本映画発達史 I 活動写真時代』 、田中純一郎中公文庫、1975年12月10日 ISBN 4122002850, p.135-136.
  2. ^ 『日本映画発達史 I 活動写真時代』 、p.130.
  3. ^ 所蔵映画フィルム検索システム東京国立近代美術館フィルムセンター、2010年3月14日閲覧。
  4. ^ 主な所蔵リスト 劇映画=邦画篇マツダ映画社、2010年3月14日閲覧。
  5. ^ 和洋折束結婚式、日本映画データベース、2010年3月14日閲覧。

外部リンク 編集