囀り石

日本の群馬県にある石

囀り石囀石(さえずりいし)は、群馬県文化財である大きさ約4メートルの巨石。しゃべり石ともいう。

囀り石

所在地は吾妻郡中之条町大道。名前の由来は、かつてこの石が言葉を発したという妖怪伝説による。

伝承 編集

その昔、親の仇を探して旅をしていた男がこの地を通りかかり、この石を寝床として一夜を明かすことにした。

夜中、男は人の話し声で目を覚ました。耳を澄ますと、声はなんと石の中から聞こえていた。しかも話の内容は男の目指す仇のことであり、その仇の居場所まで話していた。男はこれぞ神仏の助けと信じ、その場所へ赴き、見事に仇をとることができた。

その後もこの石は幾度も声を発し、人々の役に立つことを話したので、土地の者は石の神としてこの石を祀った。しかしあるとき、この石の近くを訪れた旅人が石の声を聞き、驚いて石の角を刀で斬りつけてしまった。以来、この石が声を出すことはなくなったという。

参考文献 編集

関連項目 編集