圧縮機

圧縮機(あっしゅくき)は、気体を圧縮する流体機械のうち、吐き出し圧100kPa以上かつ圧縮比2以上のものをさす。

ターボ圧縮機

気体に働く運動エネルギーにより圧力を与えるもの。

遠心式圧縮機

外周部へ吐き出すことで圧力を与えるもの。

軸流式圧縮機

軸方向から吸い込み軸方向に圧力を与えるもの。

回転体の円筒状に植えられた動翼と、静翼の翼列とで一組の段となる。動翼は揚力を用いて気体を圧縮し、静翼は後方の翼列の流入角方向に気体を転向させる。

容積圧縮機

機構内の体積の変化により圧力を与えるもの。

往復圧縮機(レシプロ圧縮機)

レシプロ圧縮機の原理

ピストンの往復運動によるシリンダーの容積変化で圧縮するもの。

斜板式

斜板式圧縮機

ピストンの往復運動で圧縮する原理はレシプロ式と同様であるが、ボアの小さなピストンを同心円上に多数備え、回転軸に取り付けられた斜板がカムとなり、ピストンをストロークさせる。ピストン配置は斜板の片側だけのもの(画像参照)と両側のものとがある。

ダイアフラム式圧縮機

往復圧縮機のバリエーションで、ピストンの代わりにダイアフラムを用いたもの。往復式圧縮機と特徴が似ているが、ダイアフラムが主に金属性材料の場合高圧用・危険なガスを取り扱える利点がある。

またこれとは別の用途として、簡便な低圧用圧縮機や危険なガス用の圧縮機として、直接ピストンでダイアフラムを動かし、このダイアフラムにゴムやエンジニアリングプラスティックを用いたものもダイアフラム式圧縮機と呼ぶ。

ツインスクリュー圧縮機

ツインスクリュー

2つのスクリュー型の回転体の溝を利用し体積変化させるもの。開発者のアルフ・リショルムにちなんでリショルム・コンプレッサともいう。

シングルスクリュー圧縮機

1つのスクリュー型の回転体と2つの樹脂製ゲートローターを利用し体積変化させるもの。 1960年フランスベルナール・ジメルヌ (Bernard Zimmern)[1]によって発明された[2]

スクロール圧縮機

スクロール圧縮機の駆動方法
周辺から圧縮し中央から吐出する

1対の同一形状の渦巻き体を、一方を固定し、もう一方を円運動(相対的には揺動運動)させることにより、圧縮室の体積を小さくし、圧縮するもの。 1900年代にはヨーロッパアメリカ特許出願されていた。材料・加工技術の進歩により製品化が可能となり、一般空調用は1980年代日本日立製作所が最初に、また同年、自動車空調用として日本サンデンが実用化した。

ロータリー圧縮機

回転するピストンとシリンダーの組み合わせにより圧縮するもの。

ロータリーピストン型

ロータリーピストン型コンプレッサー

高圧側と低圧側とを仕切る羽根がシリンダー側に取り付けられピストン側と接しているもの。発明者のPhilander Roots と Francis Marion Roots(ルーツ兄弟)の名をとって、ルーツ式ルーツ・ブロワとも言う。効率が良いため一般に使用されている。(出典:ロータリ・ブロワ(ルーツ式) 日本産業機械工業会


スライドベーン型

スライドベーン型コンプレッサー

ローター側面に複数取り付けられた羽根(ベーン)が、ハウジング内壁と接しているもの。 ロータリーベーン型、回転翼式とも言う。

原動機との接続

全密閉型

電動機が圧縮機とともに溶接された一体型の容器に密閉されているもの。通常の方法では内部の部品の補修・取替えが不可能である。 電動機の冷却は動作流体を使用する。 大量生産される汎用の冷凍機のほとんどをしめる。 冷凍サイクルに水が入り込むとすぐに漏電する

半密閉型

電動機が圧縮機とともにボルト締めされた分割型の容器に密閉されているもの。ボルトを取り外すことにより、電動機・軸受などの補修・取替えが可能である。 実際の所、部品交換は弁板、オイルレベル窓、ガスケットぐらいしか出来ない。 (古いシリンダーに新品の部品を組み合わせるとロックなど故障を起こしやすい)

単段のものは冷蔵用途(全冷媒で)一部の冷媒(CFC-502やHFC-404Aやハロン1301)では冷凍用途で使われる。 R22など比較的低圧冷媒で冷凍温度域まで冷やす時は2段圧縮方式で使われる。 これは初段(吸い込み圧力は負圧)で一旦正圧まで圧縮したあとインタークーラーと液インジェクションで冷たいガスを混合して温度を十分下げてから後段で1.5 - 2MPa程度まで圧縮するものである。

開放型

鉄道車両に用いられているスクリュー圧縮機

原動機が同じ容器内に無いもの。シール装置が必要である。 軸シール側に低圧(吸入)側を構成し、ガス漏れが最小限で済むようにしてある。 冷凍機器ではサーモオフ停止時にポンプダウンを行い、吸入圧力が飽和蒸気圧力まで上昇しないよう使用する。 このため、カーエアコンは使用しないと圧縮機の吸入側圧力が高い状態で放置されるので僅かずつガス漏れする。(環境保護の観点から密閉型の採用かポンプダウン制御を行うべきである)

電動機以外の原動機の使用が可能である。また、大型化も可能である。

出力側タンクのメンテナンス

圧縮機の二次側にはタンクが装備されることが多いが、空気の圧縮を連続的に行うことから。圧縮後は空気中の湿気が液化して水となってタンク基部に溜まることがある。このためタンク容量が圧迫されて非効率となる。これを避けるために一定の稼働時間に従ってタンクの底部にあるドレン抜きバルブを開いて溜まった水分をタンクから排除して整備する必要がある。

主なメーカー

関連項目

脚注・出典

外部リンク