暴行』(ぼうこう、The Outrage)は、1964年製作のアメリカ映画である。黒澤明監督の『羅生門』を忠実に翻案し、アメリカ西部を舞台に展開するミステリアスな人間ドラマである。『長く熱い夜』、『ボクサー』などのマーティン・リット監督の異色作。

暴行
The Outrage
監督 マーティン・リット
脚本 マイケル・ケニン
原作 芥川龍之介
マイケル・ケニン(原作戯曲)
フェイ・ケニン(原作戯曲)
黒澤明(オリジナル脚本)
橋本忍[1](オリジナル脚本)
製作 A・ロナルド・ルービン
マーティン・リット[1]
出演者 ポール・ニューマン
エドワード・G・ロビンソン
クレア・ブルーム
音楽 アレックス・ノース
撮影 ジェームズ・ウォン・ハウ
編集 フランク・サンティロ英語版
製作会社 MGM
マーティン・リット・プロダクションズ
配給 MGM
公開 アメリカ合衆国の旗 1964年10月8日
日本の旗 1964年12月26日
上映時間 97分
製作国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
言語 英語
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マイケルフェイのケニン夫妻による『羅生門』を舞台化した脚本[2]をもとに、マイケル・ケニンが脚本を執筆した。

あらすじ 編集

南西部のとある鉱山町の駅で、牧師とペテン師と探鉱者の3人が昨日の町であったある事件の裁判について語り出す。その事件とは、無法者として悪名高いフアン・カラスコが南部の名士であるウェイクフィールド大佐を刺し殺し、その妻ニナを犯したというものだった。

裁判において、カラスコは決闘の上での殺害であったと述べる。一方、ニナは不甲斐ない夫を自分が刺したと告白する。そして大佐は、シャーマンである老インディアンを通じ、自ら命を絶ったのだと主張する。三者の言い分はそれぞれ大きく異なるものであった。

最後に、実は事件を目撃していたという探鉱者が語り始める。しかしその内容は、さらにいずれの証言とも異なるものであった。

キャスト 編集

役名 俳優 日本語吹替
東京12ch
フアン・カラスコ ポール・ニューマン 新田昌玄
ウェイクフィールド大佐 ローレンス・ハーヴェイ 広川太一郎
ニナ・ウェイクフィールド クレア・ブルーム 池田昌子
ペテン師 エドワード・G・ロビンソン 早野寿郎
牧師 ウィリアム・シャトナー 金内吉男
探鉱者 ハワード・ダ・シルヴァ英語版 千葉順二
保安官 アルバート・サルミ
判事 トーマス・チャルマーズ英語版
インディアン ポール・フィックス
日本語スタッフ
演出
翻訳
効果
調整
制作
解説 N/A
初回放送 1972年2月1日
火曜ロードショー
21:00-22:26

備考 編集

1959年にブロードウェイで上演された原作舞台劇には、クレア・ブルームが映画で演じた役に相当する役で出演している他、山賊役にロッド・スタイガー、その他にオスカー・ホモルカエイキム・タミロフなどが出演している[2]

脚注 編集

  1. ^ a b クレジットなし。The Outrage (1964) - Full cast and crew” (英語). IMDb. 2012年5月16日閲覧。
  2. ^ a b Rashomon” (英語). IBDB. 2013年3月25日閲覧。

外部リンク 編集