第4期九段戦

1953年度の九段戦

第4期九段戦(だい4きくだんせん)は、1953年度九段戦である。第4期九段戦は、第6回全日本選手権戦の一環として開催された[注 1]

第4期 九段戦
開催期間 1952年 - 1953年11月28日
前九段 塚田正夫(初)
第4期九段 塚田正夫(2期目)
九段戦
第3期第5期 >
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概要 編集

1952年末から開始された一次予選では、第7期順位戦時点のC級棋士によるトーナメント戦を行い、二次予選に進出する2名を決定した。結果は、二上達也五段、熊谷達人五段が二次予選進出を決めた[3]

二次予選では、第7期順位戦時点のB級棋士と一次予選進出者2名によるトーナメント戦を行い、本戦に進出する4名を決定した。結果は、五十嵐豊一八段、建部和歌夫八段、斎藤銀次郎八段、萩原淳八段が本戦進出を決めた[3]

本戦トーナメントでは、1回戦は一番勝負、2回戦以降は三番勝負で勝者を決定する方式が取られた[4]。結果は、花村元司八段が勝ち上がり、塚田正夫九段への挑戦権を獲得した[3]

九段戦五番勝負は、塚田正夫九段に花村元司八段が挑戦し、その成績を塚田九段が花村八段に3勝0敗として九段を防衛した[5][6]。塚田九段の九段獲得は2期目となった。

名人九段五番勝負は、大山康晴名人と塚田正夫九段によって行われ、五番勝負の成績を大山名人が塚田九段に3勝0敗とした[5]

名人九段五番勝負 編集

対局者 第1局 第2局 第2局
指し直し
第3局
大山康晴 名人 全日本選手権者獲得
塚田正夫 九段

九段戦五番勝負 編集

対局者 第1局 第2局 第3局
1953年
11月12日・13日
1953年
11月19日・20日
1953年
11月27日・28日
塚田正夫 九段 九段防衛
花村元司 八段

本戦 編集

本戦からのシード:8名
升田幸三 八段、丸田祐三 八段、板谷四郎 八段、原田泰夫 八段、松田茂行 八段、花村元司 八段、松下力 八段、小堀清一 八段
予選からの進出者:4名(名前の左に★を表記)


1回戦 2回戦 準決勝 挑戦者決定戦
建部和歌夫 八段
花村 ○●○
花村元司 八段
花村 ○○
原田泰夫 八段 ●○● 九段戦五番勝負進出
花村元司 八段 ●○○
松田茂行 八段
松田 ○○
萩原淳 八段
松田 ●●
丸田祐三 八段 ●●
小堀清一 八段
斎藤 ●○●
斎藤銀次郎 八段
板谷 ○○
板谷四郎 八段 ○●○
板谷四郎 八段 ○●●
松下力 八段
五十嵐 ○○
五十嵐豊一 八段
五十嵐 ●●
升田幸三 八段 ●●


脚注 編集

注釈 編集

  1. ^ 第3回から第8回までの全日本選手権戦は、「九段戦」と「名人九段戦」の2つ棋戦を内包する方式で開催された[1][2]

出典 編集

  1. ^ 山本(1966), pp. 193–194.
  2. ^ 山本(1966), p. 308.
  3. ^ a b c 山本(1966), p. 252
  4. ^ 山本(1966), p. 253.
  5. ^ a b 山本(1966), p. 254
  6. ^ 九段戦(全日本選手権戦)・十段戦|終了・休止棋戦”. 日本将棋連盟. 2022年2月2日閲覧。

参考文献 編集

外部リンク 編集