逍遥院

山梨県甲府市桜井町にある曹洞宗の寺院

逍遥院(しょうよういん)は、山梨県甲府市桜井町にある曹洞宗寺院武田信玄の実弟武田信廉の墓所があることで知られる。逍遥禅院とも称するが、宗教法人としての登録名は「逍遙院」である[1]

逍遥院
逍遥院
所在地 山梨県甲府市桜井町999番地
位置 北緯35度39分41.8秒 東経138度37分15.2秒 / 北緯35.661611度 東経138.620889度 / 35.661611; 138.620889座標: 北緯35度39分41.8秒 東経138度37分15.2秒 / 北緯35.661611度 東経138.620889度 / 35.661611; 138.620889
宗派 曹洞宗
創建年 (伝)1579年
文化財 武田逍遥軒位牌(甲府市指定有形民俗文化財)
逍遥院文書(甲府市指定有形文化財)
法人番号 3090005000389 ウィキデータを編集
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逍遥院にある逍遙軒信綱の墓所

歴史 編集

甲府盆地北縁の大蔵経寺山の南西麓に立地する。武田信廉は戦国時代の甲斐武田氏家臣で御一門衆。自邸近くに牌所として建て、自ら作成した位牌を収めた。天正10年(1582年)3月の織田信長徳川家康連合軍の武田領侵攻(甲州征伐)により、信廉をはじめとした武田氏家臣の多くは処刑された。当院は信廉の菩提寺となった。

文化財 編集

甲府市指定有形文化財 編集

  • 逍遥院文書
    当院には武田勝頼による寺領安堵状を始めとして、徳川四奉行の黒印状など中世から近世初期にかけての領主の文書、さらに大久保長安、平岡勘三郎、岩波七郎左衛門などの代官文書、合計9点が保存されており、なかでも1575年(天正3年)の武田勝頼による禁制は文書とともに高札も残されており、非常に珍しく貴重な資料である。1987年(昭和62年)指定。
  • 木造地蔵菩薩立像

甲府市指定有形民俗文化財 編集

  • 武田逍遥軒位牌
    武田逍遥軒信綱(信廉)が、生前に作成しておいた自己の位牌である。信廉自ら自邸近くの当院に、死の3年前に納めたもので、位牌には「逍遥院殿海天綱公庵主・天正七年己卯年吉辰」とある。信廉は武田信玄の実弟であり、信濃高遠城城代などを務めている。
    また、画家としての活動もみられ、父信虎を描いた武田信虎画像(大泉寺所蔵)、母大井夫人を描いた大井夫人画像(長禅寺所蔵)はともに国の重要文化財に指定されている。位牌は1977年(昭和52年)甲府市指定有形民俗文化財に指定された。原則として非公開である。

脚注 編集

外部リンク 編集