1999年のインディ・レーシング・リーグ・シリーズ

1999年のインディ・レーシング・リーグ・シリーズ
前年: 1998 翌年: 2000

1999年のインディ・レーシング・リーグ・シリーズは、インディカー・シリーズの4年目のシーズンとなる。

この年は痛ましい事故が起こった。当初第3戦として開催されたロウズ(前年までのシャーロットが命名権により名称変更)でのレースで、クラッシュにより飛び散った部品がフェンスを越えて観客に直撃し、3人が死亡、8人が怪我を負うという事故となった。事態を重くみたIRLはレースを途中で中止する決定を下した。そのため11戦で行われる予定だったシーズンは10戦でのチャンピオン争いとなった。翌年以降、ロウズでのIRLのレースは行われていない。

なお、エディ・チーバーが参戦台数が風前の灯だったインフィニティエンジンにこの年のインディ500から変更している。また、このシーズンの最終戦テキサスで19歳になったばかりの女性ドライバーサラ・フィッシャーがデビューを果たしている。また、CART同様この年限りでタイヤメーカーはグッドイヤーが撤退し、翌年以降ファイアストン1社供給体制となっている。

1999年の開催スケジュールと結果 編集

Rd レース サーキット 開催地 開催日 優勝者 チーム シャシー/エンジン
1   TransWorld Diversified Services Indy 200 ウォルト・ディズニー・ワールド・スピードウェイ フロリダ州ベイ・レイク 1月24日 エディ・チーバー チーバー ダラーラ/オーロラ
2   MCI WorldCom 200 フェニックス・インターナショナル・レースウェイ アリゾナ州フェニックス 3月28日 スコット・グッドイヤー パンサー Gフォース/オーロラ
-   Visionaire 500k シャーロット・モーター・スピードウェイ ノースカロライナ州コンコード 5月1日 レース中止 - -
3   83rd Indianapolis 500 インディアナポリス・モーター・スピードウェイ インディアナ州スピードウェイ 5月30日 ケニー・ブラック A.J.フォイト ダラーラ/オーロラ
4   Longhorn 500 テキサス・モーター・スピードウェイ テキサス州フォートワース 6月12日 スコット・グッドイヤー パンサー Gフォース/オーロラ
5   Radisson 200 パイクス・ピーク・インターナショナル・レースウェイ コロラド州ファウンテン 6月27日 グレッグ・レイ メナード ダラーラ/オーロラ
6   Kobalt Mechanics Tools 500 アトランタ・モーター・スピードウェイ ジョージア州ハンプトン 7月17日 スコット・シャープ ケリー ダラーラ/オーロラ
7   MBNA Mid-Atlantic 200 ドーバー・インターナショナル・スピードウェイ デラウェア州ドーバー 8月1日 グレッグ・レイ メナード ダラーラ/オーロラ
8   Colorado Indy 200 パイクス・ピーク・インターナショナル・レースウェイ コロラド州ファウンテン 8月29日 グレッグ・レイ メナード ダラーラ/オーロラ
9   Vegas.com 500 ラスベガス・モーター・スピードウェイ ネバダ州ラスベガス 9月26日 サム・シュミット トレッドウェイ Gフォース/オーロラ
10   Mall.com 500 テキサス・モーター・スピードウェイ テキサス州フォートワース 10月17日 マーク・ディズモア ケリー ダラーラ/オーロラ
  オーバル
  市街地/特設コース
  ロード

1999年の参戦チーム・ドライバー 編集

チーム シャシー エンジン タイヤ No ドライバー 出場ラウンド
  A.J.フォイト・エンタープライズ ダラーラ オールズモビル・オーロラ G 11   ビリー・ボート 全戦
14   ケニー・ブラック 1-8
Gフォース 9-10
ダラーラ 84   ロビー・ブール 3
  バーンハート・モータースポーツ ダラーラ オールズモビル・オーロラ G 25   デイヴィー・ハミルトン 2
  ベック・モータースポーツ ダラーラ オールズモビル・オーロラ F 54   松田秀士 3
  ブループリント・レーシング Gフォース オールズモビル・オーロラ F 27   ニクラス・ジョンソン (R) 9-10
  ブループリント・イムケ・レーシング ダラーラ オールズモビル・オーロラ F 20   タイス・カールソン 全戦
  ブラッドレー・モータースポーツ Gフォース オールズモビル・オーロラ F 12   バズ・カルキンズ 1, 3-10
ダラーラ 2
  ブラント・モータースポーツ ライリー&スコット オールズモビル・オーロラ G 3   アンディ・ミッチナー 1-2
3
  ラウル・ボーセル 3-6
  バード・カニンガム・レーシング Gフォース オールズモビル・オーロラ F 10   ジョン・ポールJr. 1-2
  アンディ・ミッチナー 3
  カーヒル・レーシング ダラーラ オールズモビル・オーロラ F 98   ドニー・ビーチラー 全戦
  コッブ・レーシング Gフォース ニッサン・インフィニティ F 50   ロベルト・ゲレーロ 1-3
96   ジェレット・シュローダー 3
  コンティ・レーシング ダラーラ オールズモビル・オーロラ F 55   ロビー・マギー (R) 3-10
  ディック・サイモン・レーシング Gフォース オールズモビル・オーロラ F 7   ステファン・グレゴリー 1-2, 4-10
3
  DRモータースポーツ Gフォース ニッサン・インフィニティ G 15   ジャック・ラジアー (R) 2
3
  ガレス・レーシング Gフォース オールズモビル・オーロラ G 9   デイヴィー・ハミルトン 1
ダラーラ 3-10
  ハリントン・モータースポーツ ダラーラ ニッサン・インフィニティ F 66   スコット・ハリントン (R) 1-2
3
オールズモビル・オーロラ 4-10
  ヘメルガーン・レーシング ダラーラ オールズモビル・オーロラ G 91   バディ・ラジアー 全戦
92   ジョニー・アンサー 3-6, 9
  ISMレーシング Gフォース オールズモビル・オーロラ G 35   ジェフ・ワード 1
  スティーヴ・ナップ 2-6
  ケリー・レーシング ダラーラ オールズモビル・オーロラ G 8   スコット・シャープ 全戦
28   マーク・ディスモア 全戦
  マコーマック・モータースポーツ Gフォース オールズモビル・オーロラ F 30   ラウル・ボーセル 1-2
  ジミー・カイト 3-8
  ウィリー・T・リブス 9
  ジョン・ポールJr. 10
31   ニック・ファイアストン (R) 3
  メトロ・レーシング ライリー&スコット オールズモビル・オーロラ G 19   スタン・ワットルズ 1
ダラーラ 3
  ミッドアメリカ・モータースポーツ ダラーラ オールズモビル・オーロラ F 43   ダグ・ディーデロ (R) 10
  ニエンハウス・モータースポーツ Gフォース オールズモビル・オーロラ F 6   エリセオ・サラザール 2-10
  ペイガン・レーシング ダラーラ オールズモビル・オーロラ G 21   ジェフ・ワード 2-10
  パンサー・レーシング Gフォース オールズモビル・オーロラ G 4   スコット・グッドイヤー 全戦
  PDMレーシング Gフォース オールズモビル・オーロラ G 18   スティーヴ・ナップ 1
  フェニックス・レーシング Gフォース オールズモビル・オーロラ F 16   マルコ・グレコ 2
  シンデン・レーシング ダラーラ ニッサン・インフィニティ F 44   ロビー・ブール 1-2
  チーム・チーバー ダラーラ ニッサン・インフィニティ G 51   エディ・チーバー 3-10
オールズモビル・オーロラ 1-2
52   ヴィム・エックマンズ 3
  チーム・メナード ダラーラ オールズモビル・オーロラ F 2   グレッグ・レイ 全戦
32   ロビー・ゴードン 3
  チーム・ペルフレイ ダラーラ オールズモビル・オーロラ F 48   サラ・フィッシャー (R) 10
81   ロビー・アンサー 1-7, 9-10
G 8
Gフォース F 90   リン・セント・ジェームズ 3
  チーム・エクストリーム・レーシング ダラーラ オールズモビル・オーロラ F 42   ジョン・ホランズワースJr. (R) 全戦
ニッサン・インフィニティ 46   マイク・グロフ 3
  トレッドウェイ・レーシング Gフォース オールズモビル・オーロラ F 5   ジェイソン・レフラー 1
  アリー・ルイエンダイク 3
99   サム・シュミット 全戦
  トライ・スター・モータースポーツ ダラーラ オールズモビル・オーロラ G 17   ジャック・ミラー 3, 6
  ロニー・ジョンコックス (R) 9-10
22   トニー・スチュワート 3
  ロビー・ブール 9-10
  ロニー・ジョンコックス (R) 4, 7-8
F 6
  ガルター・サレス 4, 7-8
  トゥルーセリ・レーシング Gフォース オールズモビル・オーロラ G 26   ボビー・レゲスター 8
33   ブライアン・タイラー 1
  ロベルト・モレノ 2-3
  ジャック・ラジアー (R) 4-10
  全戦出場ドライバー
  スポット参戦ドライバー
  ランキング対象外

ポイントランキング 編集

前年は一部レースを欠場、ランキングも目立たなかったレイが当時のトップチームに抜擢され才能が開花、3勝を挙げチャンピオンとなった。

順位 ドライバー DIS
 
PHO
 
IND
 
TX1
 
CL1
 
ATL
 
DOV
 
CL2
 
LSV
 
TX2
 
ポイント
1   グレッグ・レイ 21 21 21 2 1 23 1 1 21 3 293
2   ケニー・ブラック 22 24 1 13 7 3 3 10 2 16 256
3   マーク・ディスモア 6 7 16 8 21 17 15 3 20 1 240
4   デイヴィー・ハミルトン 8 27 11 7 3 7 23 2 13 2 237
5   サム・シュミット 27 9 30 3 2 22 5 5 1 22 233
6   バディ・ラジアー 10 18 7 14 5 21 2 4 11 10 224
7   エディ・チーバー 1 17 18 16 4 6 21 11 17 4 222
8   スコット・シャープ 4 8 28 10 8 1 22 22 4 19 220
9   スコット・グッドイヤー 2 1 27 1 12 16 17 21 25 23 217
10   ロビー・アンサー 15 26 8 6 6 2 12 9 16 14 209
11   ジェフ・ワード 3 2 2 18 9 26 13 23 10 21 206
12   ビリー・ボート 9 4 3 24 24 10 4 13 22 9 204
13   バズ・カルキンズ 17 14 19 9 14 5 8 15 5 8 201
14   スコット・ハリントン 25 5 NQ 26 19 15 6 6 14 6 165
15   ステファン・グレゴリー 16 10 NQ 4 11 24 14 14 8 15 162
16   ロビー・マギー 16 10 5 19 NL 14 9 7 6 12 156
17   ジョン・ホランズワースJr. 19 15 13 20 16 19 19 16 19 5 146
18   ジャック・ラジアー NL NQ 22 10 12 7 12 7 7 144
19   タイス・カールソン 12 23 14 21 23 20 11 17 9 13 139
20   エリセオ・サラザール 20 33 5 20 4 18 19 12 17 137
21   ドニー・ビーチラー 26 11 29 17 22 8 10 20 18 11 130
22   ロビー・ブール 20 3 6 3 24 114
23   ラウル・ボーセル 5 19 12 23 18 11 98
24   ジミー・カイト 24 25 15 9 16 8 86
25   スティーヴ・ナップ 7 25 26 12 17 27 69
26   ロニー・ジョンコックス 11 25 20 24 15 26 59
27   ジョニー・アンサー 32 15 13 13 23 57
28   ジョン・ポールJr. 11 22 18 39
29   ロベルト・モレノ 6 20 38
30   ロベルト・ゲレーロ 13 16 25 36
31   ロビー・ゴードン 4 32
32   アンディ・ミッチナー 18 13 NQ 29
33   トニー・スチュワート 9 22
34   松田秀士 10 20
35   スタン・ワットルズ 24 17 19
36   マルコ・グレコ 12 18
37   ブライアン・タイラー 14 16
38   ジェレット・シュローダー 15 15
39   ジャック・ミラー 31 18 13
40   ボビー・レゲスター 18 12
41   アリー・ルイエンダイク 22 11
42   ダグ・ディーデロ 20 10
43   ニクラス・ジョンソン 22 NL 9
44   ヴィム・エックマンズ 23 7
  ガルター・サレス 23 7
46   サラ・フィッシャー 25 5
47   ウィリー・T・リブス 26 4
48   ジェイソン・レフラー 28 2
-   マイク・ボーコウスキー NQ 0
-   ニック・ファイアストン NQ 0
-   マイク・グロフ NQ 0
-   ジム・ガスリー NQ 0
-   リン・セント・ジェームズ NQ 0
-   デイヴ・スティール NQ 0
順位 ドライバー DIS
 
PHO
 
IND
 
TX1
 
CL1
 
ATL
 
DOV
 
CL2
 
LSV
 
TX2
 
ポイント
結果
金色 優勝
銀色 2位
銅色 3位
4位・5位
水色 6位-10位
青灰色 完走
(11位以下)
リタイヤ
(Ret)
予選落ち
(DNQ)
茶色 撤退
(Wth)
失格
(DSQ)
スタートせず
(DNS)
空欄 欠場
(DNP)
エントリーせず
注釈など
太字 ポールポジション
斜字 ファステストラップ
* 最多リードラップ
(3ポイント)
ルーキーオブザイヤー
ルーキー

優勝から10位までは順に50-40-35-32-30-28-26-24-22-20のポイントが与えられ、それ以下は1ポイントずつ減少し(29位以下はすべて1ポイント)、予選上位3人に順に3-2-1のポイント、最多リードラップに2ポイントのそれぞれボーナスポイントを総合しタイトルが争われた(前年と同様)。

順位 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 VL PP P2 P3
ポイント 50 40 35 32 30 28 26 24 22 20 19 18 17 16 15 14 13 12 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 1 1 1 1 2 3 2 1

関連項目 編集

外部リンク 編集