FIBA男子アジアカップ

FIBAアジアが主催するバスケットボールのナショナルチームによる大陸選手権

FIBA男子アジアカップFIBA Asia Cup)は、FIBAアジアが主催するバスケットボールナショナルチームによる大陸選手権である。FIBAアジアおよびFIBAオセアニア加盟国すべてに参加資格が与えられる。以前の大会名は Asian Basketball Confederation Championship、略称ABC。FIBA Asia Championship、FIBAアジア選手権だった。女子の大会についてはFIBA女子アジアカップを参照。

FIBA男子アジアカップ
開始年 1960
主催 FIBAアジア
チーム数 16チーム
前回優勝  オーストラリア
最多優勝  中華人民共和国 (16)
公式サイト
[1]
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概要 編集

1960年マニラで第1回を開催。1963年の第2回以降、2015年大会までは隔年で開催され、オリンピックもしくはワールドカップのアジア予選を兼ねていた。2017年大会からは開催頻度が4年ごととなり、FIBAオセアニアのチームも参加している。本大会出場枠は16ヶ国。

予選 編集

2017年大会までは開催国、開催前年のFIBAアジアチャレンジ(旧スタンコビッチカップ→FIBAアジアカップ)優勝国およびFIBAアジア内の6つのサブゾーン(東アジア・東南アジア・中央アジア・南アジア・湾岸・西アジア)予選の上位国が出場していた。各サブゾーンの出場枠数はFIBAアジアチャレンジの結果により変動していた。これに加えて2017年大会はオセアニアからオーストラリアニュージーランドが参戦した。

2022年大会から予選方式が変更された。前回ワールドカップ予選に進出できなかったチームと参加しなかったチームによるサブゾーンごとの事前予選を行い最終予選進出チームを決定する。最終予選参加チームをFIBAランキングを基に8つのポッド(東地区4、西地区4)に分け、抽選により4チームごとのグループ分けを行い、グループ内でホームアウェイの予選を行い、上位チームがアジアカップ本大会出場権を獲得する。

大会方式 編集

大会方式はこれまで何度か変更されている。ほとんどの大会で一次リーグと二次リーグを行ったのち、上位チームによる決勝トーナメントを行っていた。

2017年に開始した現在の形式は、予選リーグでは16チームが4グループに分かれて総当たりの試合を行い、グループの1位チームは直接決勝トーナメントの準々決勝に進出する。グループの2位チームは別のグループの3位チームとの間でプレーオフを行い、勝利チームが準々決勝に進出する。

開催実績 編集

開催年 開催国 決勝 3位決定戦
優勝 スコア 準優勝 3位 スコア 4位
1960
詳細
  フィリピン
マニラ
  フィリピン [1]   中華民国   日本 [1]   韓国
1963
詳細
  中華民国
台北
  フィリピン [1]   中華民国   韓国 [1]   タイ
1965
詳細
  マレーシア
クアラルンプール
  日本 [1]   フィリピン   韓国 [1]   タイ
1967
詳細
  韓国
ソウル
  フィリピン [1]   韓国   日本 [1]   インドネシア
1969
詳細
  タイ
バンコク
  韓国 [1]   日本   フィリピン [1]   中華民国
1971
詳細
  日本
東京
  日本 [1]   フィリピン   韓国 [1]   中華民国
1973
詳細
  フィリピン
マニラ
  フィリピン [1]   韓国   中華民国 [1]   日本
1975
詳細
  タイ
バンコク
  中国 [1]   日本   韓国 [1]   インド
1977
詳細
  マレーシア
クアラルンプール
  中国 [1]   韓国   日本 [1]   マレーシア
1979
詳細
  日本
名古屋
  中国 [1]   日本   韓国 [1]   フィリピン
1981
詳細
  インド
カルカッタ
  中国 [1]   韓国   日本 [1]   フィリピン
1983
詳細
  イギリス領香港   中国 95–71   日本   韓国 83–60   クウェート
1985
詳細
  マレーシア
クアラルンプール
  フィリピン [1]   韓国   中国 [1]   マレーシア
1987
詳細
  タイ
バンコク
  中国 86–79   韓国   日本 89–75   フィリピン
1989
詳細
  中国
北京
  中国 102–72   韓国   中華民国 69–58   日本
1991
詳細
  日本
神戸
  中国 [1]   韓国   日本 [1]   中華民国
1993
詳細
  インドネシア
ジャカルタ
  中国 93–72   北朝鮮   韓国 86–70   イラン
1995
詳細
  韓国
ソウル
  中国 87–78   韓国   日本 69–63   中華民国
1997
詳細
  サウジアラビア
リヤド
  韓国 78–76   日本   中国 94–68   サウジアラビア
1999
詳細
  日本
福岡
  中国 63–45   韓国   サウジアラビア 93–67   中華民国
2001
詳細
  中国
上海
  中国 97–63   レバノン   韓国 95–94   シリア
2003
詳細
  中国
ハルビン
  中国 106–96   韓国   カタール 77–67   レバノン
2005
詳細
  カタール
ドーハ
  中国 77–61   レバノン   カタール 89–77   韓国
2007
詳細
  日本
徳島
  イラン 74–69   レバノン   韓国 80–76   カザフスタン
2009
詳細
  中国
天津
  イラン 70–52   中国   ヨルダン 80–66   レバノン
2011
詳細
  中国
武漢
  中国 70–69   ヨルダン   韓国 70–68   フィリピン
2013
詳細
  フィリピン
マニラ
  イラン 85–71   フィリピン   韓国 75–57   中華民国
2015
詳細
  中国
長沙
  中国 78–67   フィリピン   イラン 68–63   日本
2017
詳細
  レバノン

(ベイルート)

 
オーストラリア
79–56  
イラン
 
韓国
80–71  
ニュージーランド
2022
詳細
  インドネシア

(ジャカルタ)

 
オーストラリア
75–73  
レバノン
 
ニュージーランド
83–75  
ヨルダン

国別メダル獲得数 編集

 
Map of the countries' best results.

2022年大会終了時点

国・地域
1   中華人民共和国 16 1 2 19
2   フィリピン 5 4 1 10
3   イラン 3 1 1 5
4   韓国 2 11 12 25
5   日本 2 5 7 14
6   オーストラリア 2 0 0 2
7   レバノン 0 4 0 4
8   チャイニーズタイペイ 0 2 2 4
9   ヨルダン 0 1 1 2
10   北朝鮮 0 1 0 1
11   カタール 0 0 2 2
12   サウジアラビア 0 0 1 1
  ニュージーランド 0 0 1 1
Total 30 30 30 90

MVP 編集

MVP
1960   カルロス・バディオン英語版
1973   ボグス・アドルナード英語版
1983   郭永林中国語版
1985   アラン・カイディック
1987   李忠煕
1995   許載
1997   全希哲
1999   胡衛東
2001   姚明
2003   姚明 (2)
2005   姚明 (3)
2007   ハメッド・ハッダディ
2009   ハメッド・ハッダディ (2)
2011   易建聯
2013   ハメッド・ハッダディ (3)
2015   易建聯 (2)
2017   ハメッド・ハッダディ (4)
2022   ワエル・アラクジ英語版

日本での放送 編集

  • 1999年大会は男女とも日本テレビNHK-BSスカイスポーツなどで中継された。
  • 2007年・2009年はFIBA国際大会の国内放映権を持つJ SPORTSが中継。
  • 2013年から2016年はフジテレビがFIBA主催国際大会の日本国内独占放映権を取得。2013年の男子大会はフジテレビのCS、フジテレビNEXTで中継。
  • 2017年大会からは男女ともにDAZNにて独占生中継。
  • 2025年大会予選はDAZNに加えて、BS日テレテレビ朝日TVerでも中継・配信された[2][3]

脚注 編集

関連項目 編集

参考文献 編集

外部リンク 編集