QED 諏訪の神霊』(キューイーディー すわのしんれい)は、高田崇史による日本推理小説QEDシリーズの第15作である。2008年1月10日に講談社ノベルスより刊行された。

QED 諏訪の神霊
著者 高田崇史
発行日 2008年1月10日
発行元 講談社
ジャンル 推理小説
日本の旗 日本
言語 日本語
形態 ノベルス
ページ数 316
前作 QED 〜flumen〜 九段坂の春
次作 QED 出雲神伝説
コード ISBN 978-4-06-182577-2
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内容 編集

平成10年5月。今となっては、とても有名な長野県諏訪大社のお祭り「御柱祭」で唯一の死亡者が出た。それからお馴染み桑原崇と棚旗奈々のペアが、またもや連続殺人事件に巻き込まれてしまう。はたして桑原崇は事件を解決できるのか。御柱祭と御柱祭とともに諏訪大社で行われる「御頭祭」の本当の意味が事件とともに崇に立ちはだかる。

登場人物 編集

桑原 崇(くわばら たかし)
歴史マニアの薬剤師。数々の殺人事件&歴史の謎を解明してゆく。今回は御柱祭の謎について調べているが、本人曰く「色々と調べてみてはいるが、今一つ分からない」らしい。
棚旗 奈々(たなはた なな)
桑原崇と仲良く事件に巻き込まれる薬剤師。よく話の語り部となっている事実上の主人公。今回はいつもより大活躍する。
小松崎 良平(こまつざき りょうへい)
桑原の友人のジャーナリスト。今回の旅行は予定が合わなかったという。
棚旗 沙織(たなはた さおり)
奈々の妹。小松崎同様、今回の旅行には参加できないという。

月見ヶ丘住宅地の住民 編集

鴨志田 翔一(かもしだ しょういち)
桑原の中学時代の同級生。伊賀の「出賀茂神社」の跡取り。7,8年ほど前から諏訪の新聞社に勤めている。忍者の末裔で、苦無を常に持ち歩いている。『QED 九段坂の春』4編のうち、『九段坂の春』・『浅草寺の秋』にも登場する。
緑川 由美子(みどりかわ ゆみこ)
『QED ベイカー街の問題』に登場した緑川友紀子の妹。桑原と奈々の観光に同行する。明邦大学薬学部卒。鴨志田に好意を持っている。
百瀬 麻紀(ももせ まき)
諏訪の歴史に詳しいため、鴨志田に呼ばれて桑原と奈々の観光に同行する。
黛 功司郎(まゆずみ こうしろう)
戸塚の元上司の退職警察官。戸塚を「ジロウ」とあだ名で呼ぶ。栗山の遺体の第一発見者。その後、栗山邸で首を斬られて殺害される。78歳。
栗山 寅蔵(くりやま とらぞう)
第一の被害者。燕沢邸で発見され、撲殺された後に松の木の棒で突き刺されていた。庭には食塩がまかれており、さらに串刺しにされた白兎が残されていた。享年60。
燕沢 義夫(つばめざわ よしお)
黛と共に栗山邸で刺殺される。殺害現場では首を切り落とされた亀が発見される。
浪岡 菊乃(なみおか きくの)
事件の日に、赤江を目撃する。家族は市街へ引っ越しているため一人暮らし。64歳。
赤江 初子(あかえ はつこ)
「諏訪の何もわかっていない」と捜査に非協力的な女性。もともと住宅地の一帯の大地主で、入居者を自分が決める代わりに土地を不動産会社に売った。腹部を刺されて重傷を負い、自宅の庭には首を切られた雀が落ちていた。
藍木 辰夫(あいき たつお)
前回の御柱祭で、御柱に巻きこまれて死亡した男性。その翌年、家族も全員引っ越している。

長野県警 編集

戸塚 良次郎(とつか りょうじろう)
捜査一課警部。50歳。
溝口 康男(みぞぐち やすお)
捜査一課巡査部長。戸塚の直属の部下で一回り年下。熱血漢。36歳。

関連項目 編集