Wikipedia:記事名の付け方/アラブ人等イスラム系の人名

このサブページでは、ノート:ムハンマドにおいて提示され、Wikipedia:記事名の付け方に暫定の慣例として提示されている、「アラブおよびその他のイスラム系の人名」の記事名の取り扱いについて議論しています。

取り扱い指針のまとめ 編集

当初の提案内容 編集

  • アラブ諸国およびイランのアラビア語名は標準アラビア語の発音に準ずるが、現代人(第一次世界大戦以降に活躍した者)はその国での呼び方を優先する。
  • オスマン人はオスマン語を優先し、現代トルコ語の発音に準じる。(例えば、メフメトはムハンマドとしない)
  • 定冠詞(アル、アン、アッ)は「=」で繋ぐ。
  • イダーファ(○○・アル=○○)を除き、原則として記事名からは定冠詞を省略する。
  • イダーファは原則として分かち書きするが、アブドゥル○○など、イダーファによって二つ以上の単語が分かちがたい名前をなすと見られる場合は例外として分かち書きしない。
  • ウマイヤ朝・アッバース朝など「王朝」の君主は、イスム(本人の名)あるいはラカブ(尊称)に適宜「○世」などを付加した形を記事名とする。
  • 原則として上記以外は、必ずイスムあるいはクンヤ(アブー・○○)にナサブ(イブン○○)あるいはニスバ(出自名・家名)をつける。
  • もっぱらラカブのみによって知られる人物はラカブのみによって記事名とする。(例えば、ラシード・アッ=ディーン)
  • もっぱらナサブのみによって知られる人物はナサブのみによって記事名とする。(例えば、イブン・スィーナー)

現在提示されている内容 編集

  • アラブ諸国のアラビア語名は標準アラビア語の発音に準ずるが、現代人(第一次世界大戦以降に活躍した者)はその国での呼び方を優先する。
  • イランのアラビア語名は標準アラビア語の発音に準ずるが、近現代人(19世紀以降)は現代ペルシア語での発音を優先する。
  • オスマン人はオスマン語を優先し、現代トルコ語の発音に準じる。(例えば、メフメトはムハンマドとしない)
  • 定冠詞(アル、アン、アッ)は「=」で繋ぐ。
  • イダーファ(○○・アル=○○)を除き、原則として記事名からは定冠詞を省略する。
  • イダーファは原則として分かち書きするが、アブドゥル○○など、イダーファによって二つ以上の単語が分かちがたい名前をなすと見られる場合は例外として分かち書きしない。
  • ナサブ(イブン(ビン、ブン、ビント)何某)の「イブン」と「何某」はイコール(「=」)ではなく中黒(「・」)で結ぶ
  • ウマイヤ朝・アッバース朝など「王朝」の君主は、イスム(本人の名)あるいはラカブ(尊称)に適宜「○世」などを付加した形を記事名とする。
  • 原則として上記以外は、必ずイスムあるいはクンヤ(アブー・○○)にナサブ(イブン○○)あるいはニスバ(出自名・家名)をつける。
  • もっぱらラカブのみによって知られる人物はラカブのみによって記事名とする。(例えば、ラシード・アッ=ディーン)
  • もっぱらナサブのみによって知られる人物はナサブのみによって記事名とする。(例えば、イブン・スィーナー)

イラン人の名前について 編集

その他の慣例-人名 3.に

  • アラブ諸国およびイランのアラビア語名は標準アラビア語の発音に準ずるが、現代人(第一次世界大戦以降に活躍した者)はその国での呼び方を優先する。

とありますが、ここからイラン人に関しては独立させ、

  • アラブ諸国のアラビア語名は標準アラビア語の発音に準ずるが、現代人(第一次世界大戦以降に活躍した者)はその国での呼び方を優先する。
  • イランのアラビア語名は標準アラビア語の発音に準ずるが、近現代人(19世紀以降)は現代ペルシア語での発音を優先する。

のように変更されることを望みます。

もともとのノート:ムハンマドでの議論を拝見すると『岩波イスラーム辞典』に準拠という方向のようですので、それにしたがえば上記になるかと。正直モザッファロッディーン・シャーをムザッファル・アッ=ディーン・シャーとしている日本語論文はあまり見たことがありません。アラビア語については随分議論が深まっていますし、またフスハーがあるのでガイドラインを示しやすそうですが、ペルシア語のルール化はさらに面倒な議論を巻き起こしそうです。やや気が引けますがご意見よろしくお願いします。Kotoito 2005年8月14日 (日) 19:32 (UTC)[返信]

この第一次世界大戦という提案の理由は、ガージャール朝とカージャール朝およびその王朝の人士の名前が混在すると困るから、ガージャール朝が滅んだ時点あたりを切り替え点に取ったらよいのではないか、という考えです(『岩波イスラーム事典』のままですと、例えばアーカー・ムハンマド・シャーとモハンマド・アリー・シャーが同じ系図に混在してしまう。また個人的な感覚では、バハーウッラーをバハーオッラーと書く例をあまり見ないような気がするなあ、というふうに思っていました)。しかし、近代イラン史にご関心の深い方のご意見を尊重したほうがよいと思いますので、Kotoitoさんのご提案にとくに異論はありません。実質的にはガージャール朝の初め(18世紀末)から変えていくという手もあるでしょう。研究者の用例をみるとアフシャール朝あたりから現代ペルシア語式にしている方も少なくないようですし。Safkan 2005年8月27日 (土) 10:27 (UTC)[返信]
Safkanさん、ご意見ありがあとうございます。なるほど。深いお考えがあったのですね。たしかにガージャール朝とカージャール朝が混ざりますね。そういうことでしたら、あんまり細々と決めないほうがよいでしょうね。フィーリングに任せるということで。別に編集合戦おこすようなことがらでもないでしょうから厳密すぎるとかえってやりにくいかも。だいたいアフシャール朝より前は前近代読み、第一次大戦くらいまでは混在のフィーリングだのみ、それ以降は現代、といったところでしょうか。そもそもカナ転写確立してませんからね。ナーセロッディーン・シャーも20種類くらい表記があるらしいですし。じゃ、そういう方向で改訂してもらっていいでしょうか?……って、私がやっちゃっていいのかな? と、結論じみたことをいってしまいましたが、ご意見がおありの方はぜひよろしくお願いいたします。Kotoito 2005年8月27日 (土) 10:49 (UTC)[返信]
やっちゃってくださってかまわないです。万が一異論があれば(ないと思いますが)直したあとでご提案しますし、運用の過程で問題がおこればそこで議論すれば、と思います。Safkan 2005年8月27日 (土) 11:00 (UTC)[返信]

イブン何某を表記する際の記号について 編集

これまで提示されたルールでは明確な根拠は示されていませんでしたが、現在残されている問題のひとつとして、「イブン何某」(ビン、ブン、ビントも同様)であらわされる人名の要素(ナサブ)を中黒(「・」)で結ぶか、それともイコール(「=」)で結ぶか、という点があります。(具体例: ムハンマド・イブン=アブドゥッラーフフサイン・イブン・アリー
これについては管見の限りこれまで議論されたこともなく、したがって合意もとられておりませんが、ムハンマド・イブン=アブドゥッラーフが比較的古くに立てられた項目名であったため、慣例として「=」を使用したものが多い状況です。しかしながら、一般に日本のイスラーム関係の研究者が書くものでは決して「=」を使用したものが多いとは考えられず、むしろ「・」が多いように私は感じています。また、日本におけるイスラム研究分野の代表的な事典である平凡社『新イスラム事典』と『岩波イスラーム辞典』はいずれも「・」を採用しています。
そこで、今回改めて「ナサブ(イブン(ビン、ブン、ビント)何某)の「イブン」と「何某」はイコール(「=」)ではなく中黒(「・」)で結ぶ」というルールを案として提示します。この提案は「=」を採用していたものと整合がとれなくなり、また古いものを遡って変更していかなければならないデメリットがありますが、一般的な事典類の表記に近づけることができるというメリットがあり、長期的にはメリットがデメリットを上回ると考えます。この件に関心のある方がおられましたらご意見を頂戴したくお願いします。Safkan 2006年5月26日 (金) 15:37 (UTC)[返信]

(賛成)明快になりますし、整合性の点からも良案かと思います。--Kotoito 2006年5月26日 (金) 15:45 (UTC)[返信]

とりあえず人名に関する慣例のところに明文化しました。これまでに存在した項目については漸次変更していくということで。Safkan 2006年7月22日 (土) 13:13 (UTC)[返信]

サウジアラビア国王について 編集

Wikipedia日本語版では現サウジアラビア国王(Abdullah bin Abdulaziz AL Saud)の記事名は「アブドゥッラー・ビン・アブドゥルアズィーズ」ですが、サウジアラビア大使館のホームページによると「二聖モスクの守護者アブドゥラー・ビン・アブドゥルアジーズ・アールサウード国王」になっていますね。(前後を除けば表記揺れの範囲でしょうか。)--Goki 2006年10月4日 (水) 04:22 (UTC)[返信]

おそらくハーリド・ビン・アブドゥッラーのご投稿の際に疑問に思われたものと考えますが、基本的に中東系の大使館のカナ転写はあまり安定していません。サウジについてもその発行文書のなかでかなり揺れがあります。一応安定的なカナ転写を目指そうということで、現在の国王記事(まだ十分に統一がとれていませんが)の表題となっております。ぶっちゃけアブドゥラーはかなり変です。それだったらマスコミ慣例のアブドラのほうがまだましかもしれません。ジとズィは見解の分かれるところでしょうが、一応前近代は字に対応しているので、そういうことで、という感じです。アールサウードについては現王ノートのとおり。二聖モスク云々は先王が世俗的王権称号をやや嫌ったためにくっついてきた称号ですね。というわけで、ことこの類に関しては大使館も外務省も統一表記を必ずしもできていないので、いちおう事典としては各国でそれなりの統一字訳を用いて現状にいたっている、ということです。--Kotoito 2006年10月4日 (水) 20:00 (UTC)[返信]

定冠詞(アル、アン、アッ)は全角イコール「=」で繋ぐ。に関して 編集

定冠詞(アル、アン、アッ)は全角イコール「=」で繋ぐ。と、ありますが正直なところこれはどうかな…?と思います。ほとんどのイスラーム関連の書籍や学術書ではアル=○○ではなくアル・○○あるいはアル○○となっており、上記でイブン=○○ではなくイブン・○○とすることがなされているように、記事名のつけ方では「アル・○○」としたほうがよろしいかと考えます。現在、ウィキ内ではアル=○○、アル・○○、アル○○の3つの表記が混在しているようですが…--Rayaraya会話2013年12月30日 (月) 13:08 (UTC)[返信]

  私もそう思います。--ねをなふみそね会話2017年7月12日 (水) 12:36 (UTC)[返信]

人名記事の全角イコール(=)の扱いについて 編集

アブー=バクルの記事名を「アブー・バクル」に改名しようとしたところ、アブー・バクルという記事が並立して存在していることを知り、利用案内で記事の移動について質問した後、アブー=バクルのノートページで議論の場所をこちらに移すように勧められたので移動してきました。2014年4月8日 (火) 06:52時点WP:NC#PERSON

  1. 「定冠詞(アル、アン、アッ)は全角イコール「=」で繋ぐ。」
  2. クンヤの扱いの例文(原則として上記以外は、必ずイスムあるいはクンヤ(アブー・○○)にナサブ(イブン○○)あるいはニスバ(出自名・家名)をつける。)
  3. 人名をラテン語に転写した際に二語はハイフン(-)で結ばれない(原語ではハイフン「-」で結ばれた2つの語が名前に含まれている場合は、ハイフンの代わりに全角イコール「=」を使う。)

から、「アブー=バクル」は直ちに改名を行える条件の「明らかに、ページ名が記事名の付け方のガイドラインに沿っていないとき」に相当するので「アブー・バクル」にした方がいいかなあと考えて、改名提案を出しました。ウィキペディアの記事には「アブー・何々」「アブー=何々」両方の表記を使用された記事が存在し、アブー=バクルの改名が通るならば、以下の記事も即時改名の対象になります。--オオミズナギドリ会話2014年5月29日 (木) 15:23 (UTC)[返信]

  •   報告 1か月を経過した時点で反対意見がでなかったため、アブー・バクルをアブー・バクル (曖昧さ回避)に移動しました。(「山田太郎」と「山田 太郎」2つの記事が存在し、かつ片方が曖昧さ回避に使われているような状況だったので、これを放置するのは好ましくないかなと考えました)引き続き、アブー=バクルをアブー・バクルに移動させるための依頼を提出します。--オオミズナギドリ会話2014年6月29日 (日) 09:59 (UTC)[返信]

「例外として分かち書きしない」ルールの取り扱いについて 編集

とある記事を編集していたら、A「アブル・ワファー」とB「イブン・ハイサム」が並んでいて、違和感を覚えました。2017年現在、「慣例」として示されている以下の文言に忠実に従った場合、abū, ibn の後ろに定冠詞が来る上記A, Bの人物は、「アブルワファー」、「イブヌルハイサム」になると理解しているのですが、この理解で合っているでしょうか?

  1. 定冠詞(アル、アン、アッ)は全角イコール「=」で繋ぐ。
  2. イダーファ(○○・アル=○○)を除き、原則として記事名からは定冠詞を省略する。
  3. イダーファは原則として分かち書きするが、アブドゥル○○など、イダーファによって二つ以上の単語が分かちがたい名前をなすと見られる場合は例外として分かち書きしない。
  4. ナサブ(イブン(ビン、ブン、ビント)何某)の「イブン」と「何某」は全角イコール「=」ではなく全角中黒「・」で結ぶ。
  5. もっぱらナサブのみによって知られる人物はナサブのみによって記事名とする(例えば、イブン・スィーナー)。

仮に合っているとしたら、

  • A「アブル・ワファー」と表記するスタイルは、例外として分かち書きしないルールに反している
  • B「イブン・ハイサム」と表記するスタイルは、2の「イダーファ(○○・アル=○○)を除き」のルールに反している

という解釈できるのですが、この解釈で合っているでしょうか?

「アブルワファー」や「イブヌルハイサム」の表記例が現実に少ないため、「abū, ibn の後ろにイダーファが来る場合『分かち書きをしない』例外の例外が適用されるというルール」が必要かと考えるのですが、いかがでしょうか?「どうでもいい」という意見でもいいので、どなたかご意見ください。--ねをなふみそね会話) 2017年7月12日 (水) 12:36 (UTC)--ねをなふみそね会話2017年7月28日 (金) 07:31 (UTC)[返信]

  ご意見募集してから4年経ちますが、誰からもご意見が出ませんし、個人的にはどうでもいいかなと思いますので、この話はこれで終わりです。--ねをなふみそね会話2021年9月21日 (火) 09:57 (UTC)[返信]

「アブー」と定冠詞「アル」の組み合わせのカナ表記について 編集

クンヤで頻出する「アブー何某」のカナ表記のうち、何某に定冠詞「アル」が付いた場合の表記について別ページで議論がありましたので、参考情報としてこちらのサブページでも議論を共有しておきます。結論としては「アブル」が適切であり、(議論の発端となった)「アブール」の表記は表記例も少なく定冠詞の前の短母音化の音韻規則からも適切ではないとしていますが、中東史の専門家の間では「アブー・アル」としているケースもみられるため、記事名としては少なくとも「アブール」は避け、「アブル」か「アブー・アル」のいずれかにするのが妥当と思われます。個人的に知る範囲では「アブル」と「アブー・アル」の専門家の表記例に明確な偏りは見出せなかったため、現時点では表記の統一とガイドライン化までは考えていませんが、もし何か意見があればご指摘ください。--Los viajeros 77会話2021年9月20日 (月) 06:04 (UTC)[返信]

  経緯がよくわかりませんが、「アブル・アッバース」か「アブール・アッバース」でもめたのでしょうか?このノートページ冒頭の「現在提案されている内容」にある「イダーファ(○○・アル=○○)を除き、原則として記事名からは定冠詞を省略する」「イダーファは原則として分かち書きするが、アブドゥル○○など、イダーファによって二つ以上の単語が分かちがたい名前をなすと見られる場合は例外として分かち書きしない」に忠実に従うと、それらのどれでもない「アブルアッバース」表記を選択するしかないと思われます。しかしながら、「現在提案されている内容」を墨守している記事書きは少ないのが現状です(特に、例外はイダーファ構文に限定されている限定することを意図していると解釈できるルールがあるにもかかわらず、同格として機能する定冠詞を省略しない記事名が多いです)。個人的には、ここに提示されているウィキペディア独自ルールの墨守よりも、出典の内容に忠実になっているか、出典の学術的水準が高いかに気を配りたいと考えています。--ねをなふみそね会話2021年9月21日 (火) 09:57 (UTC)[返信]
  返信 :ご意見を頂きありがとうございます(自分の考えがまとまらなかったので返信が遅くなりました)。本件の経緯は「アブル」の表記を「アブール」に変更する編集があった際に「アブール」とする表記を見かけたことがなかったために差し戻したことが議論の発端になります。なので厳密にはイダーファの分かち書きの部分は議論の対象ではなかったのですが、自分の中では「定冠詞(アル、アン、アッ)は全角イコール「=」で繋ぐ」に引きずられた格好で「アブル=アッバース」の表記にしていました。前の節の「「例外として分かち書きしない」ルールの取り扱いについて」でも指摘されていますが、すべてのルールを忠実に考慮すれば「アブルアッバース」が妥当なのは納得できるところです。ただ、実際には殆ど見かけない表記法なので、記事名としては妥当でない気がします。自分としては明らかに専門家の間で殆ど見かけず、ルールや一般的なカナ転写法を大きく逸脱していない限りは表記の揺れはある程度柔軟に認め(ただしウマイヤ朝のカリフのように一つの単位でてんでバラバラというのも困りますが)、ねをなふみそねさんと同様に信頼性の高い出典に基づいて記事の充実に労力を割く方が建設的だと考えます。--Los viajeros 77会話2021年10月10日 (日) 22:44 (UTC)[返信]
  返信 定冠詞の前が長母音の場合、その長母音が短母音になります。たしか、大学書林の『現代アラビア語入門』の最初の方に書いてあったと思います。例を出すとこんな感じです。
  1. ʼabū ʼal-ʽabbās --> /ʼabulʽabbaas/ --> アブル・アッバース、アブ=ル=アッバースなど
  2. dhū ʼal-qarnayn --> /dhulqarnayn/ --> ズルカルナイン
  3. dhū ʼal-nūn --> /dhunnuun/ --> ズンヌーン
  4. ʼabū ʼal-ṭāhir ʼal-fīrūzābādī --> /ʼabuṭṭaahirulfiiruuzaabaadii/ --> アブッターヒル・ル・フィールーザーバーディー?
定冠詞が前の単語の末尾の母音に影響を及ぼす理屈は、1.まず ʼal- のハムザが、連結ハムザでアリフの土台が落ちる現象で l- になり、2.前の単語の末尾の長母音を示すために書かれるアリフ、ヤーウ、ワーウは文法上、ハムザとして扱われるので、やはり連結ハムザで土台が落ちる、3.前の単語の末尾の子音のダンマ、カスラ、ファトフのみが残る、といった具合だったと思います。「アブール」は1980年代くらいまで昔の書籍ではけっこう見かける表記ではあります。しかし、1.の現象だけカナ表記に反映して2.を反映しないポリシーになり、なんだか一貫性がない気がします。あと、上の例は格による単語末母音の変化を考慮していませんが、それも考慮に入れるとしたらカナ表記もまた変わってきます。結局、よっぽどおかしいのは除いて、表記の揺れはある程度柔軟に認めていくしかないだろうなと思います。--ねをなふみそね会話2021年10月14日 (木) 04:16 (UTC)[返信]
  返信 :音韻面の法則の説明ありがとうございます。理屈としては理解できました。音韻の法則はどんな言語でも奥深いものがあります。他にもイブン・アルなのかイブヌルなのか、ナサブはイブンなのかブンなのか(両方とも後者がより原音に近いですが)など頻度の差はあれど表記法が統一されている訳ではないので、現行ルールを原則としつつルール上カバーしきれない部分は柔軟に対応するしかなさそうですね。--Los viajeros 77会話2021年10月19日 (火) 06:49 (UTC)[返信]