現行のグルジア文字の29番目、正書法改革前の32番目の文字

グルジア語: წილი/tsʼɪlɪ/)は、現行のグルジア文字の29番目の文字(正書法改正前は32番目)である[1]

使用

編集

ジョージア語では歯茎破擦音放出音[tsʼ]を表す[2]記数法では数値4000を表す[3]

ジョージア国内のラズ語でも使用されている。トルコ国内で使用されているラズ語ラテン・アルファベットの「Ǯ」または「Tsʼ」[4]に対応する。アブハズ語1937年から1954年まで)[5]およびオセット語1938年から1954年まで) [6]のグルジア文字表記法でも使用されていたが、現在はキリル文字が主に使われ、アブハズ語で「Ҵ」と、オセット語で「Цъ」と記される。

ジョージア語のラテン文字化では「C」または「Ts」「Tsʼ」と記す[7]グルジア語の点字では記号⠹(U + 2839)[8]となる。

字形

編集
アソムタヴルリ ヌスフリ ムヘドルリ ムタヴルリ ムヘドルリの変体
         

筆順

編集

符号位置

編集
文字 Unicode JIS X 0213 文字参照 備考
U+10BC - Ⴜ
Ⴜ
アソムタヴルリ
U+2D1C - ⴜ
ⴜ
ヌスフリ
U+1CAC - Წ
Წ
ムタヴルリ
U+10EC - წ
წ
ムヘドルリ

出典

編集
  1. ^ Machavariani, p. 136
  2. ^ Aronson, Howard Isaac (1990). Georgian: A Reading Grammar. Columbus, OH: Slavica Publishers. p. 18, 20. ISBN 978-0-89357-207-5. http://www.seelrc.org:8080/grammar/pdf/stand_alone_georgian.pdf 
  3. ^ Mchedlidze, II, p. 100
  4. ^ Description du dialecte laze d'Arhavi (caucasique du sud, Turquie): Grammaire et textes (PDF).
  5. ^ Из истории письменности в Абхазии.
  6. ^ История осетинского письма.
  7. ^ Transliteration of Non-Roman Scripts. Transliteration of Georgian
  8. ^ UNESCO, World Braille Usage, Third Edition, Washington, D.C. p. 45
  9. ^ Mchedlidze, I, p. 105
  10. ^ Mchedlidze, I, p. 107
  11. ^ Mchedlidze, I, p. 110