アシスタント・プロフェッサー

アメリカ・カナダの教授の職の1つ

アシスタント・プロフェッサー(Assistant Professor)とは、アメリカ合衆国カナダ大学における教授職の一つ。教授 (Professor)、准教授 (Associate Professor) に次ぐ職位にあたる。日本の大学における助教の英文名称は、東大含む多くの大学で、米国の教授職を考慮した検討・議論の結果、Assistant Professorと正式に規定されている。

概要編集

博士号-Ph.D. を所得後、上手く仕事を見つけるとアシスタント・プロフェッサーになれる。アシスタント・プロフェッサーは大体はテニュアトラックと呼ばれる終身雇用トラック形態である。6年の厳しい審査に合格すると、終身雇用所得(退職年齢がなく一生働ける権利)とアソシエイト・プロフェッサー(准教授)に昇進する。

欧米では全米の優秀な博士号所持者が数少ないポジションを争い競争率が高く、Academic lottery(アカデミックの宝くじ)と呼ばれているくらいなるのが非常に困難。理系分野では博士号所得後、3-7年間のポスドクといわれる研究員期間を終え、運がよければアシスタント・プロフェッサーになれる。日本でも同様である。

有名大学、研究大学になると分野により異なるが、一つのポジションに100-300人もの応募者[1]が来て争う。雇う大学側は億単位の投資になるため、審査は6ヶ月の場合が多い。候補者達の将来性、能力、6年後昇進できる可能性を電話、ビデオインタビュー、学会インタビュー、そして実際キャンパスに呼んで数日間のキャンパスインタビューでじっくり審査する。最終選考であるキャンパスインタビューでは審査員、学部長、学科長とのインタビューがある。その後模擬授業と研究発表を候補者が行い、教授群と学生が候補者の能力や人柄などをみっちり審査する。大学側は気にいる候補者が見つかるまでは妥協せず、審査を翌年に回す事もある。日本人が海外でなる場合英語の壁、ビザ、グリーンカードサポートの大学の多額の金銭負担など様々なハンデがある。日本語の教授法や日本文学など日本関係でない分野でなるのは不可能ではないが、非常に困難である。

アシスタント・プロフェッサーとして仕事を始めてからも教育、研究、サービスの全ての面で6年の在任期間中審査される。特に研究大学に勤める場合は教育に加え、毎年出版した論文の数と質も厳しく審査される。研究大学の審査に加え、他の大学の教授5人が当人の業績を審査する方法が取られる。

日本の助教編集

日本においては2007年の学校教育法の改正により、助教(Assistant Professor)は、教授准教授の次の独立した職位と定められた。それ以前の研究助手にほぼ相当する。2007年より新設された助教は、授業及び卒研生等の学生指導を行い、科研費や民間との共同研究費等の外部資金も獲得し、研究室を運営できるPrincipal investigatorとなることが、法律上も可能となった。1990年代後半から米国をモデルに始まっていた旧研究助手・現助教の独立性は、2001年の第2期科学技術基本計画および2007年の学校教育法の改正により加速され、既に約20年以上が経過し、多くの大学及び学部は既に移行した。一部には、学校教育法改正の趣旨に従わず、旧来の助手と同じく、依然として教授の指導の下にある大学・学部や、また、任期無しの助教やテニュアトラック助教に比較して、任期付きの助教に対して不十分な独立性しか与えない大学・学部も残存している。

東大含む、殆ど全ての日本の大学で、米国の教授職を考慮した検討・議論の結果、助教の英文名称はAssistant Professorと正式に規定されている。以前の助教授は、現在は准教授 (Associate Professor) に対応する。助教と旧助教授は全く別の職位である。

2007年以降の学校教育法では、米国の教授職をモデルにしており、米国の講師(Lecturer)はテニュアトラック外の教育専門職であり、非常勤が多く、日本の専任講師ではなく非常勤講師に相当する。その為、新しい学校教育法では教授職の基本構成に専任講師は含まれず、米国と同じく、教授、准教授、助教の3教授の基本構成としている。その結果、専任講師の職位を設ける大学や学部は大幅に減少し、多くの大学・学部では専任講師職位が消滅した。専任講師の職位を残している一部の大学や学部でも、専任講師は准教授のポストが空くまでの臨時的職位となっている場合が多く、助教職位への収斂が、現在も続いている。

2001年及び2007年の制度改正から約20年以上が経過し、学校教育法改正の趣旨に従わない一部の大学・学部を除き、多くの大学で助教から専任講師を経ず准教授に昇格するので、改正のモデルにした米国の3教授職位制と同様になり、米国教授職位との比較が容易になった。専任講師の職位を残している一部の大学や学部でも、准教授のポストが空くまでの臨時的職位等としている場合が多い。

脚注編集

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  1. ^ 100通くらい願書を出すのはまったく普通”. www.ms.u-tokyo.ac.jp. 東京大学. 2020年7月6日閲覧。

外部リンク編集