ウィグナー=エッカルトの定理(ウィグナー=エッカルトのていり、英語: Wigner–Eckart theorem)とは、量子力学において、角運動量()の固有状態に対する球面テンソル演算子の行列要素が、次のように物理的因子と幾何学的因子に分離できることをいう。
ここでは全角運動量量子数、は全角運動量のz成分の量子数、はそれ以外の量子数である。
は換算行列要素と呼ばれ、の固有値に依存せず、座標軸の取り方などにも依らない。球面テンソルの物理的な情報はすべてこの中に含まれる。
はクレブシュ-ゴルダン係数で、幾何学的な情報はこの中に含まれる。
換算行列要素の定義は様々である。