エナメル紡錘
エナメル紡錘(エナメルぼうすい)はエナメル象牙境(英語: Dental-enamel junction)からエナメル質に向けて伸びる短い、線状の欠陥であり、咬頭(英語: Cusp (anatomy))頂付近に多く見られる[1][2]。
エナメル質形成前及び形成中に、エナメル芽細胞の間に取り込まれた象牙芽細胞によって作られた象牙細管[2]であり、エナメル葉のようにエナメル質表層から内側に向かうことや、エナメル叢のように小さく、枝分かれすることはない。[1][3]。
エナメル紡錘に関する記述は、すでに1845年にはLessing [4]によって報告されているが、1878年にBödecker[5]によって付けられた紡錘(spindle)という名称が現在では用いられている[2]。
脚注
編集- ^ a b Histology Course Notes: "Mature Enamel", New Jersey Dental School, 2003-2004, page 2.
- ^ a b c 高橋晃次郎「人のエナメル紡錘の発生と組織構造に関する知見補遺」『口腔病学会雑誌』第26巻第4号、口腔病学会、1959年、1975-1992頁、doi:10.5357/koubyou.26.1975、ISSN 0300-9149、JOI:JST.Journalarchive/koubyou1952/26.1975。
- ^ Oral Biology Course Notes: "Dentine and Pulp", Otago University School of Dentistry, 2006-2007, pg 109.
- ^ J. G. Lessing, über ein plasmatisches Gefässsystem in allen Geweben, insbesondere aber in den Knochen und Zähnen. In den Verhandlungen des Hamb. naturwissenschaftl. Vereins. Pag. 51.
- ^ Bödecker CFW (1878-11). “The distribution of living matter in human dentine, cement, and enamel.”. Dent Cosmos. 20 (11): 582-590.