オッドルーンの嘆き』(古ノルド語: Oddrúnargrátr)は、古エッダに含まれる古ノルド語詩の一つである。

ニーベルング伝説の一つで、恋人グンテル王を殺されたオッドルーンの対話詩。オッドルーンはフン族の王アトリ(アッティラ)の妹。

内容 編集

  • 1-12節 ヘイズレクの娘ボルグニーの難産をオッドルーンが呪文を唱えて救った。
  • 13-34節 オッドルーンはブルクンド族の王グンテルと恋人の仲になったが、兄アトリは結婚を許さず、かえってグンテルを蛇の牢に入れて殺した。

他の伝承との関係 編集

「シグルズルの短詩」ではブリュンヒルドの台詞として「あなた(グンテル)は妹のオッドルーンを妻に所望されるでしょうが、アトリが許しません。あなた方はこっそりと逢瀬を楽しむようになる。彼女はあなたを愛すでしょう。」(谷口幸男訳)
「ニヴルング族の殺戮」では、「グンナル(グンテル)はアトリの妹オッドルーンの手を求めていたが、えられなかった。」(谷口幸男訳)

  • ヴォルスンガ・サガ」の32章には「シグルズルの短詩」と同様のブリュンヒルドの台詞がみられる。

外部リンク 編集