オブローモフ』(Обломов,Oblomov)は、ロシアの作家イワン・ゴンチャロフの代表作。1849年から1859年にかけて発表された。貴族階級に属する主人公オブローモフの生涯を描いた長編小説。当時、実際に存在した典型的な貴族の世界を写実的に表現した。その写実性の文学的価値のみならず、貴族階級の無為、頽廃の性格が読者の評判を呼び、さらには、ニコライ・ドブロリューボフによる批評『オブローモフ主義とは何か?』を招いた。なお、オブローモフという名辞が、無用者、余計者を指し示す表現になった。

関連項目 編集

参考文献 編集

  • 『オブローモフ』
山内封介訳 新潮社、1917年
相馬泰三訳 春陽堂、1925年 
米川正夫訳 岩波文庫、1948年
井上満訳 ロシア・ソビエト文学全集:平凡社、1965年
木村彰一・灰谷慶三訳 講談社・世界文学全集、1983年