カリソルブ(Carisolv) はスウェーデンメディチーム社より発売されている化学-機械的う蝕除去システムの事。薬剤によりう蝕を化学的に溶解し、手用器具にて除去を行う。日本では1999年薬事承認申請、2007年1月に承認され[1]、2007年11月12日デニックスインターナショナルより発売が開始された。日本では保険適用外の治療。

概要

編集

まず、ジェルタイプの薬剤をう蝕に塗布し、約30秒後、専用の手動器具によりう蝕を除去する。薬剤の主成分は次亜塩素酸ナトリウムと3種のアミノ酸(L-グルタミン酸、L-ロイシン、L-リジン)である[2]。専用の手動器具はNo.1〜No.5の5本あり、それぞれ 両サイドに違う種類の形状を持った器具が ついているため形は10種類になる。

1987年スウェーデンルンド大学で開発され、1998年より臨床応用された。

長所

編集
  1. 治療時の痛みが少なく無麻酔下での治療が可能
  2. 1.に関連して、そのため小児や高齢者、麻酔禁忌の患者に有効である
  3. タービンを使用しないため、歯科恐怖症の患者に有効である
  4. う蝕のみを選択的に除去でき、歯質の過剰な削除をおさえられる

課題

編集

過去に考案されたGK101などと比較すると格段に扱いやすく薬剤の使用量も減ったが、まだまだ溶解力に限界があり、う蝕除去にタービンの数倍時間がかかる。

適応症

編集

C2のう蝕が適応[1]。ただし、薬剤を塗布しにくい隣接面のう蝕は適応外

脚注

編集
  1. ^ a b 歯を削らずにむし歯を治す!?”. Oral Health online|公益社団法人神奈川県歯科医師会. 公益社団法人神奈川県歯科医師会 (2022年1月14日). 2022年6月12日閲覧。
  2. ^ 進行した虫歯を修復する「歯髄温存療法(MTA)」とは?”. 幻冬舎ゴールドオンライン. 株式会社幻冬舎 (2019年6月12日). 2022年8月12日閲覧。

関連項目

編集