カルバジド(Carbazide)は、RNH-NH(C=O)NH-NHRという一般式を持つ官能基である。炭酸ヒドラジン縮合することで得られる。最も単純なカルバジドはカルボヒドラジドであり、また別の一般的なカルバジドとして、分析試薬として用いられるジフェニルカルバジドがある[1]

Carbohydrazide
最も単純なカルバジドであるカルボヒドラジド
Diphenylcarbazide
ジフェニルカルバジド

ジフェニルカルバジドは、6価のクロムイオンとともに強い青色となる。この吸光係数は、約3400である。これは、非常に少量のクロムを検出できるということであり、25mlの溶液中に25μgが存在すると、色が濃すぎて分光装置が読み取れないほどである。

チオカルバジド 編集

硫黄アナログチオカルバジドと呼ばれ、最も単純な例は、チオカルボヒドラジドである。

カルバゾンとチオカルバゾン 編集

カルバゾンは、部分酸化されたカルバジドであり、その一般式は、R=NNH(C=O)NH-NHRである。硫黄アナログはチオカルバゾンと呼ばれ、例としてジチゾン(ジフェニルチオカルバゾン)がある。

関連項目 編集

出典 編集

  1. ^ Crossley, H. E. (1936). “Diphenylcarbazide. An internal indicator for use in the titration of iron with dichromate”. The Analyst 61 (720): 164. Bibcode1936Ana....61..164C. doi:10.1039/AN9366100164.