ダチョウの平和(ダチョウのへいわ)とは、明白な事実を無視することによって、それが存在しないかのように扱う英語由来の比喩表現、慣用句[1]ダチョウは危機が迫った時に、その大きな身体は晒したまま、頭のみを砂の中に隠して、やり過ごそうとする習性に由来するが[2]、実際にはそのような習性はない。英語では一般に Ostrich policy(オストリッチ・ポリシー)と言い、日本語では事なかれ主義や自己欺瞞とも訳される[3]

日本のことわざに、似たものとして「頭隠して尻隠さず」がある。これはキジが敵から逃れるために草むらの中に隠れようとするが、長い尾が飛び出し、隠れきれていないことに由来する(雉の草隠れ)[4]

出典 編集

  1. ^ Klabbers, Jan (2009). Treaty Conflict and the European Union. Cambridge UP. p. 11. ISBN 9780521455466. https://books.google.com/books?id=bqj-NndhixEC&pg=PA11 
  2. ^ Mirani, Leo (2015年5月2日). “Fantastic words with no easy translation in other languages”. Quartz. http://qz.com/396076/tretar-tsundoku-jugaad-and-other-useful-but-untranslatable-words-from-around-the-world/ 2015年5月7日閲覧。 
  3. ^ 「Ostrich policy」 英辞郎 on the WEB
  4. ^ 「頭隠して尻隠さず」 コトバンク