チオグリコール酸
チオグリコール酸(チオグリコールさん、thioglycolic acid: TGA)とは、別名メルカプト酢酸とも呼ばれているカルボン酸の一種で、激しい悪臭と刺激臭を示す無色の液体。空気中で容易に酸化してジスルフィド(HO2CH2S-SCH2CO2H)を形成する。
チオグリコール酸[1] | |
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2-Sulfanylacetic acid | |
別称 | |
識別情報 | |
CAS登録番号 | 68-11-1 ![]() |
PubChem | 1133 |
ChemSpider | 1101 ![]() |
UNII | 7857H94KHM ![]() |
KEGG | C02086 ![]() |
ChEBI | |
ChEMBL | CHEMBL116455 ![]() |
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特性 | |
化学式 | C2H4O2S |
モル質量 | 92.12 g mol−1 |
密度 | 1.32 g/cm3 |
融点 |
-16 °C, 257 K, 3 °F |
沸点 |
96 °C at 5 mmHg |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
用途編集
ナトリウムやカルシウムとの塩にして脱毛剤として使用されている。TGAのアンモニウム塩は、パーマネントウエーブに使われる。TGAとチオグリコール酸アンモニウムが、髪のジスルフィド結合を分解することによってパーマを作っている。また、皮革製品の脱毛処理にも使われる。
化学分野では塩化ビニルの合成に使われる。TGAはふつうジアニオンであるため金属イオンと錯体を作りやすい。現在、鉄、モリブデン、銀そしてスズとの錯体が知られている。
参考文献編集
- ^ Merck Index, 11th Edition, 9265
- ^ CDC - NIOSH Pocket Guide to Chemical Hazards