テルモドンテのエルコレ

『テルモドンテのエルコレ』[1]、『テルモドン川のヘラクレス』(RV710)は、1723年に作曲されたヴィヴァルディ16番目のオペラである。

解説 編集

台本は、かつて誤ってジャコモ・フランチェスコ・ブッサーニ作とされていたが、正しくはアントニオ・サルヴィ作である。このオペラは1723年7月23日に、ローマの'Teatro Capranica'で、作曲家自身の指揮とヴァイオリン・ソロで初演された。当時のローマでは女性が舞台に上がることが禁止されていたため、女性役も全員男性カストラートが演じた。  

スコアは失われたものと思われていたが、幾つかの図書館から30のアリアと2つの二重唱が発見され、残るオペラはアレッサンドロ・チッコリーニによって復元された。

登場人物 編集

あらすじ 編集

ヘラクレスの12の功業のうちの9番目の功業に基づく。これはテルモドンに赴き、女性だけからなる部族であるアマゾンの女王アンティオペの剣(別ヴァージョンでは魔法の腰帯)を持ち帰るというものである。

テセウス、アルチェステ、テラモンらの英雄を伴って、ヘラクレスはアマゾンを攻撃し、マルテシアを捕まえるが、アマゾンはテセウスを捕らえ、アンティオペは彼を犠牲にしようとする。しかし、ヒッポリトが彼に好意を抱いてしまう。結局、女神ディアナがヒッポリトとテセウス、マルテシアとアルチェステを結婚させることにする。

脚注 編集

  1. ^ Fabio Biondi / ファビオ・ビオンディ「Vivaldi: Ercole sul Termodonte / ヴィヴァルディ:歌劇「テルモドンテのエルコレ」【輸入盤】」 | Warner Music Japan”. ワーナーミュージック・ジャパン | Warner Music Japan. 2023年5月4日閲覧。