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トラウトニウム (Trautonium)はFriedrich Trautweinによって開発された電気楽器である。名手にはオスカル・ザラが知られている。

概略編集

オンド・マルトノテルミンに見られるように、当時の電気楽器は同時発音数に非常に乏しく単音だけ何とか出せるといったことがほとんどであった。そこで、複音や部分音を豊かに出せる楽器として考案されたのがこの楽器である。テレフンケンが発売した。鍵盤はないものの、二段構えにしたクラビコードのように右手と左手用の「操作段」を持っていることがオンド・マルトノとの決定的な違いであり、発音した音を弛張型発振回路ほかで変調し様々な音色効果が発生できることが売りであった。三和音を同時に発音したままグリッサンドできる、などオンド・マルトノでは不可能な性能もある。

開発元のドイツ本国では多少は珍しがられ、ヒンデミットゲンツマーなどにより協奏曲が書かれたものの、オルガンハーモニウムをモチーフにした鍵盤楽器的な発想からまったく逃れておらず、後発のハモンドオルガンに人気を奪われて衰退した。実際オスカル・ザラが出演したプロモーションの動画においても、パガニーニの奇想曲を編曲[1]して演奏しており、「電気ピアノができた」という宣伝のされようであった。

効果音としてはアルフレッド・ヒッチコックの「」でこの楽器の音を聴くことができる。現在はいくつかの機能を加えPeter Pichlerが復元したMixturtrautonium[2]がたまに演奏されることがある。

脚注編集

  1. ^ Electrische piano: Trautonium (1941)”. www.youtube.com. 2019年5月13日閲覧。
  2. ^ Electrische piano: Trautonium (1941)”. www.trautoniks.de. 2019年5月13日閲覧。

参考文献編集

  • Klaus Ebbeke, Paul Hindemith und das Trautonium. HJb 11 (1982)
  • Peter Donhauser, Elektrische Klangmaschinen. Die Pionierzeit in Deutschland und Österreich. Böhlau, Vienna et al. 2007, ISBN 3-205-77593-7.

関連項目編集