ノート:多項式の因数分解
「整係数多項式は整係数多項式因子に分解されなければならない (”クロネッカーの方法”より) 」?
編集クイズ: 大抵の場合、多項式
は次のように因数分解可能です
然しながら、これが不可のこともあると言います。どんな場合でしょう?
答え: 例えば次の場合
なぜなら、”クロネッカーの方法” の記事によると「整係数多項式は整係数多項式因子に分解されなければならない」、ということは、非整係数多項式因子への次の分解
は禁止されるから。
でも、この考え方は正しいと言えるでしょうか? ご意見、期待します。--Tsukitakemochi(会話) 2021年10月17日 (日) 03:43 (UTC)
- 問題はもちろん係数体(環)に依存するし本文中でも「整数係数多項式」と係数環を暗に示しているのにも関わらず貴方の編集やクイズの答えはその点を混同させています.いつ「過去にはこの点が勘違いされ」誰によって「多項式の演算を体と誤認」された結果を「歴史的な間違い」と判断されたかはわかりませんが,クロネッカーの方法自体は出典にあるvan der Waerdenの§5.6を確認してもらえればわかる通りまともな方法です.記事の問題点は英語の直訳から日本語が多少不自然になっている点(mustをどう訳文に反映させるか)などであって数学的な点であるとは思いません.したがって編集は日本語をより適切で自然な説明に修正するのが適当だと思います.--ARAKI Satoru(会話) 2021年10月30日 (土) 06:22 (UTC)
ご意見ありがとうございます。英語版の方でもいろいろ非難を頂戴し、結果、'Kronecker's method is aimed to factor univariate polynomials with integer coefficients into polynomials with integer coefficients.' という風に書き換えられました。訳の問題というよりも、因子をもとに展開を考えるか、展開をもとに因子を探すかという、発想の方向性の違いですが、因数分解という課題に対してはやはり must が既にまずかったと思います。そんなことで改善しようと思いますので、また協力させて下さい。--Tsukitakemochi(会話) 2021年11月3日 (水) 12:53 (UTC)
それにしても、やはり解せないのは、クロネッカーの方法ではどうして「整係数多項式による因子」に限定していたのでしょうか? 整係数多項式でない解を解として認めないということですよね。例えば、もともと教師によって整係数の因子から作られた課題を解く方法というのなら分かりますが、数学って、そういう暗黙の了解があるパズルのようなものなのでしょうか? それもやはり違う気がします。あるいは修正された英語表現のように、整係数以外に広げればさらに解があることを認識した上で、整係数限定を明確に意識して、誰もがクロネッカーの方法を考えていたのでしょうか? どなたかご存じであれば教えて下さい。--Tsukitakemochi(会話) 2021年11月3日 (水) 13:40 (UTC)
率直に言って記事を改善できるほど内容を理解しているわけでもなく,かといって文献を確認したりする努力をしているわけでもないように見受けられます.どうも整数係数の範囲で因数分解を考えるのが嫌いなようですが,そして複素数の範囲で考えるのが自然と考えているようですが,どのような状況を考えているかを正確に指定して初めて因数分解が可能か否かや因数が何かについて議論できる訳です.その点を曖昧にしたり勝手に変えるようでは答えは定まらないし,そもそも議論になりません. たとえば自然数の素因数分解の例として 6 = 2 · 3 を挙げたときに「どうして自然数に限定するのか.整数の範囲に広げれば 6 = (−2)(−3) となるのに」とか「四元数の範囲なら 6 = (1 + j)(1 − j)3 と分解できる」などと言っているのと大して変わりません.それはいまの文脈では関係のないことです.
クロネッカーの方法そのものについても上で挙げたvan der Waerdenを確認すれば一変数多項式環の係数としては「有限な乗法群をもつ一意分解整域で因数分解が有限回の操作で行えるもの」まで扱っています.有理整数環は最も基本的な例ですが,同時にこの一例に過ぎません.--ARAKI Satoru(会話) 2021年11月4日 (木) 10:08 (UTC)
コメントありがとうございます。ですが、複素数の話は私は初めからしていません。実数の話はしていますが。例えば、「2の平方根は有理数体の中には解がない」という言い方は、論理的には正しくても親切でない、むしろ「2の平方根は有理数ではない」という言い方をしたいと思うのです。基本的に素人が目にするサイトですから。--Tsukitakemochi(会話) 2021年11月5日 (金) 12:02 (UTC)
実係数多項式
編集ページにも述べられているように、実係数多項式は、実係数多項式の積としては「高だか2次まで」の因子に分解できる。それならば、例えば4次の多項式なら、2次×2次 の因子に少なくとも分解できなければならず、ことによると 2次×1次×1次、または、1次×1次×1次×1次 にまで分解可能かも知れないという推定が成り立つ。実際に、次のような例では1次の各因子にまで分解可能と考える。
さて、この最左辺は整係数多項式であり、実係数多項式でもある。「整係数多項式であるから実係数多項式でない」などと言い出す輩は、集合をわかっていないから、数学の園から退場して頂きたい。それで、「整係数多項式は整係数多項式の積に分解されなければならない」って? 嘘をつけ! 誰がそんなことを決めた? では、上の例の因数分解は全く許されないのか? それなら「高だか2次まで」を撤回して頂きたい。逆にこの因数分解が(途中まででも)許されるなら、「整係数多項式は整係数多項式の積に分解されなければならない」の方が否定されるはずだ。
積や平方は、物理など応用分野でも普通に使われ、そこでは有理数か否かは問題にならないことから、実数は最も重視すべきである。有理数ということにこだわった「ファン・デル・ヴェルデン」は、数学の公理主義を体現する初等テキストを目指したと考えられるが、ここから学ぶべきは方法論であり、知識の限定ではないはずだ。--Tsukitakemochi(会話) 2021年11月28日 (日) 15:16 (UTC)
実係数多項式は、実係数多項式の積としては「高だか2次まで」の因子に分解できることの証明
編集次の多項式
が奇数次の場合、 に対応する式の値は、 となるため、連続した関数であることを考慮すると、式の値をゼロにする の解は必ず存在する。これを定数 とし、 で割り算すると、多項式の因子たる偶数次の式が得られる。従って、偶数次の多項式について、「高だか2次まで」の項までに分解できることを証明すれば十分である。ここからは を偶数として、
のように、左辺の多項式を右辺に書き換えることを試みる。左辺を右辺の第1括弧で割り算した商が第2括弧、その余りが第3括弧である。第2括弧中で係数を構成する は、余りに 以上の項が残らないように決めるが、特に、 および が正負の無限大である場合の商多項式の係数 および、余りの係数 、 の挙動は、次表のように整理される(自然数で、百数十といった数で割る10進法の筆算と似た感じになる)。
このように、次数 が偶数の場合と奇数の場合とでは結果が変わるが、先に述べたように、偶数の場合のみを問題にすれば良く、 の対が、4象限それぞれの極限値を取るとき、 の対はまた、4象限の4つの極限値を取っており、 から への写像は連続関数であるから、 を実現する4つの極限値の内分点 が存在するはずである。このとき、先の式の第3括弧はゼロになるので、多項式は高々2次の式 で割り切れることになり、得られた商はまた偶数次の式だから、同様の操作を繰り返せば、高々2次の式のみの積として分解される。--Tsukitakemochi(会話) 2021年11月30日 (火) 14:46 (UTC)
実係数多項式因数分解のプログラム
編集実係数をそのまま計算してくれるプログラムは少ないように思うのですがいかがでしょうか。 Mathematica のような大御所でも、 が出現するような場合、ヒントを 入れた場合だけ、ちゃんと解けます。でも、それって解いているのでしょうか? 単に検算しているだけのように思えます。
そこで、ちゃんとした解が得られるプログラムを作ってみました。ウエブの上で安心して利用できます。 係数を入れる(空白で区切って)だけで良く、例えば、「1 1 1 1 1 1 1 1」と入れるだけで、
といった解を得ます。"http://tsukitakemochi.com/2022/000/factorizer1d.html" に置いていますので、一度お試し下さい。--Tsukitakemochi(会話) 2022年1月25日 (火) 13:38 (UTC)