ノート:摩訶薩
菩薩摩訶薩 菩薩摩訶薩ではなく、菩薩、摩訶薩と読むのが正しい。般若心経には、「菩薩摩訶薩」という部分は出てこない。般若心経での「菩提薩埵」と勘違いしているものと思われる。「菩提薩埵」ならば悟りを求める衆生となる。「摩訶薩」が出てくるのは、法相宗・天台宗・真言宗・禅宗が使う回向で、十方三世一切諸仏菩薩摩訶薩摩訶般若波羅蜜と祈りの部分で出てくる。「摩訶薩」は直訳すると摩訶不思議たる意志のある者となる。概ね、「私を生かそうとする不思議たる者(薩)」もしくは「生の根本をなす意志ある者(薩)」と訳せる。回向の解釈では、場所と時間を超越した(十方=全ての場所、三世=過去、現在、未来)全ての仏、菩薩、私を生かす者、摩訶不思議たる知恵よ!となる。仏教では私は何のために生まれ生きるのか?という大問題があるが、「よく分からないが、私を生かそうとする者(薩)がいる」というのを表現しようとした。