ノート:文化 (考古学)
改名提案(1)
編集この記事名は、英語版の記事があるからと項目名を直訳したと考えられ、
- 水野清一、小林行雄編『図解考古学辞典』,創元新社,1959年
- 『世界考古学辞典 上』(平凡社、1979年)
- 『最新日本考古学用語辞典』(大塚初重、戸沢充則 編、柏書房、1996年)
のいずれをみても「考古文化」という項目もないし、項目の解説文中にもありませんので不自然かつ不適当です。おそらくこの記事の執筆者の造語で独自研究に属するものでしょう。検索エンジンで「考古文化研究会」というアマチュアの研究会があるようですが、たまたまその会があるからといって「考古文化」の用語が肯定されるわけでもありません。考古学関連の書籍をある程度読んでいれば不自然でおかしな記事名だということがわかります。内容的には「考古学で扱う文化というものをどう位置付けるか」といった記事のようなので「考古学における文化」に改名を提案します。---くらわ 2010年12月17日 (金) 19:27 (UTC)
- 基本的に改名には賛成ですが、「考古学における文化」の訳語はやや不正確ではないかと思います。「文化」なる語が、考古学において他の科学と異なる定義をあたえられているわけではありませんし、この記事がそういう観点から記述されているわけでもありません。単に「(考古学的アプローチによる)物質文化(の様態)」という程度の意味なので「考古学的文化」でいいんじゃないかと思います。--Chokorin 2010年12月18日 (土) 10:57 (UTC)
Archaeologicalという形容詞は、字面通りに訳すと訳せない(というか内容が把握できない)場合が非常に多く、ハイナ島の記事を作る段階でも、参考文献でArchaeological PotentialだとかArchaeological field camp and Laboratory(Benavides2001)という表現が出てきました。直訳すれば「考古学的潜在性(もしくは可能性)」、「考古学的現地宿営および研究所」となりますが、これでは何のことを言ってるのかさっぱりわかりません。要するに踏査や発掘調査を行う意義のある場所、学術的に価値が高いとみなされるということを言いたいのであり、「考古学的現地宿営および研究所」なるものは、発掘調査や整理作業を行うのに現場事務所を建てるのであり、Laboratoryの原義が「働く場所」という意味であって、実験室、製造所、演習所などの意味もあることから、出土遺物を整理する場所なのだな、と文脈上、経験上わかってきます。外国考古学の文献を読むとArchaeological zoneとかいう表現なども出てきますが「考古学的地帯」「考古学的地域」と直訳したのではわけがわかりません。「遺跡地帯」というのも不自然であり、前後の文脈から遺跡のある場所もしくは遺跡が分布している状況を言っているのだなということがわかってきます。wikipediaでは、正確に訳すことは要求されておらず(むしろ忌避されている)、その性格上内容を自分の表現で書くことが推奨されています。Chokorin さんは、かなり以前からご活躍なさっていたこともある方のようなので、「考古学的文化」という直訳的表現がはたして適当なのかもう一度熟考なさっていただけないでしょうか。---くらわ 2010年12月19日 (日) 17:50 (UTC)---加筆くらわ 2010年12月19日 (日) 18:01 (UTC)
- うーん、確かにそうですね。自分としては、「考古学における文化」(本項の末尾数行分、「縄文文化」など文化様式)という意味と「考古学からみた文化」(本項の定義・内容、冒頭からチャイルドの定義まで)という意味を合わせた感じで用いられているので「考古学的文化」がいいんじゃないかと思ったのですが、確かに日本語としては「考古学的文化」はオサマリが悪いですよね。他の人の意見も待ちたいですが、最終的にはくらわさんの御意見にしたがいます。
--Chokorin 2010年12月20日 (月) 04:05 (UTC)(補筆)--Chokorin 2010年12月20日 (月) 04:18 (UTC)
おっしゃるように「考古学からみた文化」といえる記述と「考古学における文化」といえる記述が混在して、標題が本当につけにくい記事だと思います。さりとて他言語版もあるし、独自研究として削除依頼出すわけにもいかんし。。と苦慮していました。「考古学からみた文化」でもいいのかなあとおもいつつも「考古学における文化」といえば両方の意味を含意できるのでは、と思って「おける」にこだわり改名提案を出した次第です(笑)。「(考古学的アプローチによる)物質文化(の様態)」とはまさにその通りで、それを簡潔に不自然なく言い表せる標題はなかなか難しいと思います。Chokorinさんは建設的な議論のできる方ではないかとおもってましたので議論の展開によっては、カテゴリー名についても深く議論しなければならないかな~と思っていました。お互いに高みを目指す知的バトルは、それはそれで楽しくて快感ですが、いい意味でお互い非常につかれるので、できるなら記事を書くほうに集中したいな(笑)と感じてた次第です。---くらわ 2010年12月20日 (月) 14:21 (UTC)
- 反対 「考古文化」が辞典に載っていないと言う理由で不適切だとしているにもかかわらず、その代案たる「考古学における文化」や「考古学から見た文化」の出典が示されていないため、それらへの改名には反対いたします。独自研究を避けるため、「なんと呼ぶべきか」ではなく「なんと呼ばれているか」を議論すべきでしょう。--Elevan 2010年12月21日 (火) 10:19 (UTC)
- 「考古文化」とするくらいなら「アーケオロジカル・カルチャー」の方がよいでしょう。--Chokorin 2010年12月21日 (火) 13:48 (UTC)
- (追記)ドイツ語版に倣って「文化 (考古学)」とするのがよいでしょう。その方が、ゴードン・チャイルドの引用も生きるのではないでしょうか。--Chokorin 2010年12月21日 (火) 13:57 (UTC)
「なんと呼ばれているか」なら「考古文化」にはならないですね。じゃあElevanさんは、どんな標題がよろしいとお考えでしょうか? ---くらわ 2010年12月21日 (火) 16:00 (UTC)
- コメント 私は「考古学的文化」がいいかと思います。その用例で約 4,410,000 件ありますよ。考古文化にしても、どっちにしても複合名詞なんで辞書には載ってないとは思いますが、「Archaeological culture」の訳としてはこっちをよく見かけますが。--LaBedoyere 2010年12月21日 (火) 16:27 (UTC)
なるほど。グーグルでも約 2,150,000 件Hitしましたが、文字どおりの「考古学的文化」は見当たりません。まあ近いので「考古学的な文化」でしょうか。よく見かけるというなら出典を示せるはずですよね。ただし、専門書で文字どおりの「考古学的文化」でです。そうであるなら「考古学的文化」への改名でもかまいません。---くらわ 2010年12月21日 (火) 16:38 (UTC)
- 老婆心ながら、それは検索の仕方を間違ってますよ。言葉の前後に「”」をつけて"考古学的文化"で検索してください。考古学的文化の連続文字が4,410,000 件ヒットします。論文などにも考古学的文化はでてきますが、固有名詞として使われているのか、単なる一般名詞として使われているかはそれぞれの判断があるでしょう。また考古文化が全く使われないわけでもないので、どっちがわかりやすいかということになるのかな。--LaBedoyere 2010年12月21日 (火) 17:11 (UTC)
- 議論と関係有りませんが検索式の話です。--LaBedoyere 2010年12月24日 (金) 05:17 (UTC)
- 老婆心ながら、それは検索の仕方を間違ってますよ。言葉の前後に「”」をつけて"考古学的文化"で検索してください。考古学的文化の連続文字が4,410,000 件ヒットします。論文などにも考古学的文化はでてきますが、固有名詞として使われているのか、単なる一般名詞として使われているかはそれぞれの判断があるでしょう。また考古文化が全く使われないわけでもないので、どっちがわかりやすいかということになるのかな。--LaBedoyere 2010年12月21日 (火) 17:11 (UTC)
う~ん。。結局ニ回クリックしても変わらなかったのですが。。。他人のPCの画面をのぞきこむわけにもいかないのですが、自分が2,150,000 件しかヒットしなかったのに「”」を単語の前後につけたからと言って4,410,000 件もヒットするわけがありません。内容を精査してみれば、「考古学的・・・文化」などといったものまで含めての話でしょう。それからいつ出典を提示していただけるのでしょうか。441410万件ヒットするなら客観性を担保するため、「考古学的文化」(文化の後に要素だの様式だのが続かない)の単語を標題に含む論文、文献、書籍など10件、もしくはこの記事の内容と近似すると思われることを説明つきで紹介するのであれば5件程度あげていただければと思っていた(そうすれば名称について、どうしてこうなったか説明できる。それが「要出典」の本来のあり方です。)のですが、こんな状況から考えたらそれも望み薄いし、非常に残念ですが今回は議論がまとまる見込みがないのでいったん取り下げといたします。次回提案する場合は、Chokorin さんのご提案の「文化 (考古学)」か、「考古学における文化」のどちらかにするという案で提案したいと考えます。---くらわ 2010年12月22日 (水) 16:46 (UTC)--(一部訂正)くらわ 2010年12月23日 (木) 11:46 (UTC)
- まず、「考古」というのは単に「考古学」の略称にすぎないことを指摘しておきます。「歴史学」の研究対象は「歴史」、「生物学」の研究対象は「生物」であり、人類学、経済学、政治学、民俗学、物理学…などは呼称に研究対象が付けられています。それに対し「考古学」は研究手法に由来する名称です。「考古学」は、研究方法ではあっても、研究対象は「考古」ではありません(研究対象を強いていえば「先史から現代までつづく過去の物質文化」でしょう)。したがって、名称の付け方としては「考古-学」は「哲-学」「化-学」と同じであり、そこを切り離しても意味は通じませんし、意味が通じるとしたら「略称として」ということにすぎません。ですから、上に「反対」の意見を付けた方がいらっしゃいましたが、「改名しないで『考古文化』のままとする」という選択肢はありえません。この記事の場合は、「どう改名するか」ということだけが問題なわけです。で、候補としては、くらわさんがおっしゃったように「文化 (考古学)」「考古学における文化」のどちらかがよいでしょう。考古学の文脈のなかで「文化」という言葉は出てこないページがないくらい頻出なわけであり、そこでは「要出典」の問題は生じないでしょう。この2つのなかで決めてはいかがかと思います。決める必要がないとすれば、当座は「アーケオロジカル・カルチャー」にでもしておくべきでしょう。--Chokorin 2010年12月23日 (木) 02:06 (UTC)
当座の処置として「アーケオロジカル・カルチャー」への移動を行いました。---くらわ 2010年12月23日 (木) 11:35 (UTC)
改名に関する御意見募集
編集移動、御苦労様でした。さて、それぞれ乗りかかった船ですので仕切り直していただいて、改名した方がよいかどうか、また、改名するとしたらどう改名するか、もう一度御意見をつのりたいと思います。
- 改名しない(「アーケオロジカル・カルチャー」のままとする)
- 改名する
- 2.1-「考古学における文化」
- 2.2-「考古学的文化」
- 2.3-「文化 (考古学)」
- 2.4-その他
このなかでどれがよいか、御意見を理由も添えてお示し下さい。よろしくお願いいたします。--Chokorin 2010年12月23日 (木) 13:25 (UTC)
コメント欄
編集『最新日本考古学用語辞典』(大塚初重、戸沢充則 編、柏書房、1996年)が手元にあるので調べたところ、項目名としては「文化」がありました。そこでは、
- A.「文化」の意味・定義 … 文化とは「人類が長大な歴史のなかで自然に働きかけて形成してきた、物質と精神にかかわる生活様式の総体」と定義づけられること。
が説明され、次に、
- B.「文化」と考古学のかかわり … こうした文化一般に対する言葉の意味があるにしても、それを考古学の研究を通じて実体のある形でとらえることはかなり困難であること。
が述べられ、詳述ののちに、
- C.にもかかわらず、考古学者の記述では文化の用語が頻繁に用いられていること。
として、「縄文文化」、「古墳文化」、「オホーツク文化」などの用語が例示されています。そして、C.においては「これらはすべて考古学的な文化(考古文化)というべきものであり、考古学的方法によってある時代の文化総体を復元するための作業仮説としての文化設定である」としています。
したがって、上では大見得を切ってしまいましたが、「考古文化」ないし「考古学的な文化」という用語がないわけではありませんでした。まずは、そのことを申し述べて公平を期したいと思います。ですから、上の選択肢として「考古文化」もアリとしておきます。ただ、記事の現状をみた場合、すでに「考古学的方法によってある時代の文化総体を復元するための作業仮説としての文化設定」という内容を超えて説明されており、また、上述のA.~C.の内容の全体を加筆していこうとする場合、「考古文化」ないし「考古学的文化」としたのでは、記事の容れものとしてはやや小さいと思われます。当該辞典の項目名も「文化」ということですから、2.3の「文化 (考古学)」をわたしは推します。「考古文化」ないし「考古学的文化」については、その本文のなかでふれ、リダイレクトにしておくのがよいと考えますが、いかがでしょうか。--Chokorin 2010年12月25日 (土) 01:30 (UTC)
- まず、わたし自身に読み落としがあったことはお詫びいたしますが、「考古学的な文化」という表現については、ないとは申し上げていない
- (e.g.12月21日 (火) 16:38 (UTC))ことを申し上げておきます。ところで、「考古文化」として最初に投稿した人物
- 百科事典的とは言いがたい異質な記事やカテゴリを存続させようとする[2][3][4]人物であることから、上記の事情をわかって「考古文化」という記事とカテゴリーを作っているとは考えられません。「考古学的」というのはarcheaologicalという形容詞を直訳したにすぎず、archeaologicalを使う人によって「考古学から見た文化」(culture in the point of view of archeaology)だったり、「考古学における文化」(culture in archeaology)だったりします。しかもその解釈は文献の執筆者本人の意図と読者とでは微妙に食い違っていて当然で、例えば、wikipedia上で外国文献を用いた記事を翻訳として削除するような場合に「翻訳か否か」という基準を作るために「考古学的」を記事名とか翻訳語と定義するならば有効かもしれませんが、記事そのものの意図する名称としてはふさわしいものとは思えません。そのことは、表現こそ違え12月19日 (日) 18:01 (UTC)に申し挙げたとおりです。
- そこで私自身も熟考しましたが、「考古学における文化」という最初の案は、日本語で適切に言い表せる表現がない中でarcheaological cultureという語のもつ多様性(「考古学から見た文化」も含意しうるなど)といった面から大きなメリットがあるのですが、出典とかHit数といった問題に議論を誘導する反対論に有効な説得力を持ちえないことから、「ドイツ語版に倣」う、「ゴードン・チャイルドの引用も生きる」ということからもともとの英語版執筆者の意図も生きるし、表現が自然で、多くの方の共感を得やすい、後々の移動合戦を避け得る、出典を取りざたされるような文節、文章表現の一部ではなくて百科事典の記事名としてよりふさわしい体言止め(名詞の形状を持っている)である「文化 (考古学)」を推す意見に変更します。---くらわ 2010年12月25日 (土) 05:39 (UTC)
改名投票結果
編集改名提案を12月24日に改めて出してから一週間が経過し、投票結果は下記のとおりとなりました。
- 改名しない 0票
- 改名する 2票(下記に内訳示す。)
- 2.1-「考古学における文化」0票
- 2.2-「考古学的文化」0票
- 2.3-「文化 (考古学)」2票
- 2.4-その他→提案なし(0票)
よって「文化 (考古学)」への移動を行うことといたします。---くらわ 2011年1月3日 (月) 06:20 (UTC)