バルトロメ・ロマン(Bartolomé Román、1587年ころ生まれ、1647年か1659年の間に没)は、スペインの画家である。マドリードなどで働き、一連の「大天使」を描いた絵画作品で知られている。

バルトロメ・ロマン
Bartolomé Román
バルトロメ・ロマン作 「大天使ラファエル」、ペルーのリマの教会蔵
誕生日 1587年ころ
出生地 スペイン、モントロ(Montoro)
死没年 1647年か1659年の間
死没地 スペイン、マドリード
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略歴 編集

現在のスペイン、コルドバ県のモントロ(Montoro)で生まれたが、生まれてすぐにマドリードに移ったとされる。イタリア生まれの画家、ヴィンチェンツォ・カルドゥッチ(1576/1578-1638)から絵を学んだと推定されている[1]。18世紀初めスペインの芸術家の伝記集を出版したアントニオ・パロミーノは、1614年にプラド宮殿で働く契約の書類があったことを伝えていて、その時点では独立して仕事をしていたと考えられている。バルトロメ・ロマンの作品にはカルドゥッチの影響が見られている。

1623年ころからマドリードの宮廷画家になったディエゴ・ベラスケス(1599-1660)のスタイルからも影響が見られるとされる。1629年ころから多くの作品を描いた記録が残されている。マドリードのいろいろな修道院のほために仕事をした。

バルトロメ・ロマンの一連の「大天使」を描いた絵画作品はアントウェルペンの版画家、出版者のピーテル・デ・ヨーデ(Pieter de Jode I:1570-1634)やヒエロニムス・ウィーリクス(Hieronymus Wierix: 1553- 1619)が出版した版画などから、着想を得て描かれたものであるとされ[2]、非常に人気のある作品になり、複製画は新大陸にも輸出された。

1647年5月に書いた遺言書が残されていて、その頃には苦しい生活を送っていたと考えられている。マドリードで亡くなった。

弟子にはフアン・カレーニョ・デ・ミランダ(1614-1684)がいる[3]

作品 編集

脚注 編集

参考文献 編集

  • Angulo Íñiguez, Diego, y Pérez Sánchez, Alfonso E.: Pintura madrileña del segundo tercio del siglo XVII, 1983, Madrid: Instituto Diego Velázquez, CSIC, (ISBN 84-00-05635-3)
  • Palomino Antonio (1988): El museo pictórico y escala óptica III. El parnaso español pintoresco laureado. Madrid : Aguilar S.A. de Ediciones. (ISBN 84-03-88005-7).
  • Pérez Sánchez, Alfonso E. (1992): Pintura barroca en España 1600-1750. Madrid : Ediciones Cátedra. (ISBN 84-376-0994-1).