フォレンジック看護(ふぉれんじっくかんご、英: Forensic Nursing)は、看護の一分野[1]。「司法看護」「法看護」とも呼ばれる[2]。内容は、「暴力と虐待の被害者と加害者」への特別なケアである[3]。具体的な対象に含まれるケースや局面は、親密なパートナーからの暴力(DV・IPV)、高齢者虐待、児童虐待、性暴力、人身取引、検死・死体解剖、司法精神看護、刑務所(受刑者・矯正教育)、救命救急、メンタルヘルス、災害、公衆衛生などである[4]

国内外での取り組み 編集

国内では、2011年4月に甲南女子大学大学院がフォレンジック看護教育を開講。同大看護リハビリテーション学部教授の友田尋子は、特に多くのフォレンジック看護をテーマとする論文を執筆している[5]。 2014年3月には、一般社団法人・日本フォレンジック看護学会が発足[6]。その他では、東京医科歯科大学大学院における「司法解剖医学・看護学」などの学科がフォレンジック看護学に該当する。アメリカ、イギリス、オーストラリアなどの各国では、1つの確立した看護学分野として位置づけられている[2]

脚注 編集

  1. ^ What is Forensic Nursing? - International Association of Forensic Nurses(国際フォレンジック看護協会)
  2. ^ a b フォレンジック看護学(Forensic Nursing)への期待と展望 - 看護教育56巻1号
  3. ^ 学会概要 - 一般社団法人・日本フォレンジック看護学会
  4. ^ 日本フォレンジック看護学会 設立の経緯 - 日本フォレンジック看護学会
  5. ^ 研究活動詳細(2015年度) - 甲南女子大学
  6. ^ ご挨拶 - 一般社団法人・日本フォレンジック看護学会

参考文献 編集

  • 石田ユミ、稲吉久乃、井箟理江、今井梓、他21名『フォレンジック看護 性暴力被害者支援の基本から実践まで』 医歯薬出版(2016年12月)ISBN 978-4263236789
  • ローズ・E・コンスタンティノ 『フォレンジック看護ハンドブック 法と医療の領域で協働する看護実践』福村出版(2020年9月) ISBN 978-4571500145

外部リンク 編集

関連項目 編集