プロジェクト:アウトリーチ/図書館総合展2022/紹介/125守山探検隊と行く!ウィキペディアタウンin守山〜みんなでつくる街図鑑〜

名古屋市図書館では、2017年に2回、2018年に2回、計4館(鶴舞中央、山田、瑞穂、守山)でウィキペディアタウンを実施した。「ウィキペディアタウンin守山」は4回(4館)目にあたり、以降、図書館主催では実施されていない。


ウィキペディアサロン2022関連企画

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無し


企画概要

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企画名

守山探検隊と行く!ウィキペディアタウンin守山〜みんなでつくる街図鑑〜

初開催時期
2018年6月9日
最新開催時期
2018年6月9日
開催地
愛知県名古屋市守山区 名古屋市守山図書館
参加人数(募集人数)
19名(20名)[他に協力者として教諭、大学生が参加]
参加者
一般  1日参加できる方
参加費
無料(ただし、保険料として30円を実費徴収)

企画内容

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図書館周辺史跡を巡る街歩きをガイドの案内でおこなったのち、図書館で関連資料を調べ、ウィキペディアの記事を作成する。

企画のねらい

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  • 図書館の「地域の知識バンク」としての役割を推進する
  • 「地域の歴史」を軸に、利用者と図書館(員)がともに楽しみ、学ぶ場を作る
  • 図書館資料(アナログ)を活用し、誰でも使うことのできる新たな資料(デジタル)を生み出す
  • 地域連携の推進(区役所、ガイドボランティア、大学)

当日の日程

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スケジュール
  • 9:45~ 受付
  • 10:00~ ガイダンス
  • 10:15~ 第1ポイント(旧守山市役所=現図書館所在地)の解説(ガイド)
  • 10:30~ 街歩き(ガイド説明あり)
  • 12:15~ 昼食休憩
  • 13:15~ グループ分け、自己紹介、執筆記事選び
  • 13:35~ ウィキペディアについての説明(講師)
  • 13:45~ 調査、記事作成
  • 16:00~ 発表と振り返り
  • 16:50~ 終了挨拶、アンケート記入
ガイダンス
挨拶(5分)、ウィキペディアタウンとスケジュール説明(10分)、街歩き・説明(2時間)、ウィキペディアについての説明(10分)、成果発表と講評(50分)、終了挨拶・アンケート記入(5分)
ウィキペディア編集時間
約2時間10分

編集題材

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運営体制

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主催者
名古屋市守山図書館
(担当者連絡先)阪口泰子 20221101現在所属:名古屋市南陽図書館
協力者
コーディネーター:にんげん図書館 山本茜(有償)、街歩きガイドボランティア:守山探検隊の皆さん(守山区地域力推進室担当)、PC入力サポート:金城学院大学文学部日本語日本文化学科薬師院ゼミ

 

運営スタッフ
  • 図書館職員:2名(企画、スケジュール作成、街歩きガイド依頼、街歩き資料印刷、広報、受付、調査用資料準備・ブックリスト作成、会場運営、進行等)
  • コーディネーター:1名(企画、スケジュール作成、講師依頼、受付(メール)、進行等)
  • 講師:1名(ウィキペディア解説、記事作成助言、講評)
  • 守山探検隊:3名(ガイドボランティア、午後は執筆参加)
  • 金城学院大学薬師院ゼミ:6名(セッティング、街歩き補助、PC操作補助)
ウィキペディア講習担当
プロジェクト:アウトリーチ/図書館総合展2022/紹介/W12345かんた
準備物
  • 街歩き:メモ用ボード
  • ウィキペディア執筆:プロジェクタ、スタンドアロンPC(講師持参でも予備は必要)、延長コード(人数分の口数)、Wifiルータ(フリーWi-Fi環境がなかったため)
その他

企画実施の背景

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名古屋市鶴舞中央図書館では、2016年に「文部科学省東海北陸地区別研修」を担当開催した。その中に是住久美子氏の「図書館とオープンデータ」と題した講義があり、ウィキペディアタウンについても詳しく触れられ、参加者の刺激となった。加えて同じ愛知県の田原市立図書館を始め、各地で図書館主催のウィキペディアタウンが行われるようになった時代でもあり、自主参加した司書から、自館でもやってみたいとの提案があり、2017年6月3日の「ウィキペディアタウンin鶴舞~みんなでつくる町図鑑」に開催に繋がった。その後、分館においても山田(2017年11月25日)、瑞穂(2018年3月17日)と開催が続き、4館目がこの守山となる。名古屋市は中央館制を取っているが各館事業は独立性が高く、主催はあくまで各図書館であるが、このような時代背景と職員の意識と、中央館での開催時と同じコーディネーターを立てて開催の「ひな形」を作れたことが、「見かけ連読開催」につながったと思われる。

実施後の影響 あるいは 展望

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残念ながら、組織的には目覚ましい影響といったものはない。大きな組織の変革を控えていることや、covid19感染拡大の影響による館外行事や集会室利用の人数制限、講師謝金の逼迫といった外部要因もあり、現在も新規事業の実施は厳しい状況にある。

利用者の多い土曜日に職員2名張り付きで実施しかも準備にも多くの時間を有する、となれば、かなりの「説得力」が必要なのが現状で、守山以降後に続く館も現れない。

一方で図書館主催のウィキペディアタウンは、今までばらばらだったウィキペディアンや記事の作成を学びたい者同士の交流を生むきっかけのひとつになりえている。 記事作成、という結果も重要だが、この「きっかけづくり」~記事を書きたい人、教えてくれる人、題材、資料を結びつける場を作る、ことこそが公共図書館という場でウィキペディアタウンを開催する意義なのではないかとも思え、今後の展開に期待したい。

企画の課題 あるいは 後進へのアドバイス

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  • コーディネーターと協議しながら進めていく方式を取ったが、すり合わせがうまくいかなかったり、温度差を感じる部分もあった。公共図書館の行事であり相手があるものなのでここは譲れない、という部分は、事前によく理解を求めたい。
  • 「企画のねらい」は行事の中ではある程度達成できたものの、継続性という面では課題が残る。
  • 開館しながら、人員の厳しい中での実施であるので、「扉の外」もないがしろにしてはいけないが、バランスが難しい。レファレンス等あれば声をかけるように伝えておいても「詳しい者がいないので行事が終わるまで待って欲しい」と利用者を待たせていたケース、資料を探しにコーナーにおもむいたら、尋ねる職員が一人もおらず、困っている利用者のレファレンス対応に回ることになる、というようなケースなどを経験している。
  • ぶっちゃけた話だが、事業謝金がない。ルーターの借り賃なども、費目にないと寄付(自腹)になる。この辺は、自己解決のしようがない。マッチングできる共催者を探すことが必要になる。
  • 事前確認不要、と言われたパワーポイントのデモが当日映らず大変困った時、一般参加していたオープンデータ関係者が助けてくれた。いいと言われても必要なことはしなければいけない、という反省と同時に、ウィキペディアタウンという行事には、他の行事以上に、参加者の中に「潜在助っ人」(ウィキペディアタウンが好きで参加している人)がいて、ひそかに、ひとかたならず、運営の助けになってくれる、と、少ない経験の中で実感してもいる。
  • 最初は開催の参考に、最近では自分の楽しみに、他地域の図書館のウィキペディアタウンに参加したことがある。自分の仕事や居住地に関係がなくても、その土地の歴史を紐解くだけで面白く、地元の方々の話はリアルで面白く、記事を書くと愛着がわき、時にはわが町との意外な縁を見つけたりすることもでき、世界が拡がる。ウィキペディアタウンにはそんな面白さがある。観光地や古い歴史のある土地ならならいざ知らず、何も売りのない自分の館でやって大丈夫か?とためらう館があれば、是非一歩を踏み出してみて欲しいと思う。続けていくには、人材や組織のサポートが必要なのは実感しているが、それに出会うためにも、たとえ後に続かなくても、まずは一回、チャレンジしてみては、とお薦めしたい。


参考情報

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